2014年3月22日土曜日

梅が 咲きました

 
カガミの 中の 時計
 
 
 
 N家の 花壇
 
 
梅が 咲いた
 
 
 
カモが 2 
 
 
富山市 日中友好協会 総会 
 
 
懇親会場  
 
 
カガミの 中の 時計      
315日。陽気が よく なって きた ことも あり、ひさしぶりで 散髪に でかけました。この お店は、年寄り夫婦と 若手夫婦4人 そろって 仕事を して おられる ので、いつ 行っても 長時間 待たされる 心配は なさそう です。4人の 中でも、年寄の おかみさんがいちばん サービス精神 旺盛で、たえま なしに いろんな 話題で 語りかけて くれます。むかし「床屋談義」という コトバが ありましたが、いまでも 散髪屋さんは 情報収集に絶好の 場所 なの かも しれません。
サービス精神と いえば、画像「カガミの中の時計」も その 1例です。散髪に 来た 客は カガミの まえの イスに すわり、エプロン みたいな 布で おおわれるので、腕時計を 見るのも ママ なりません。そこで サービス精神の出番。客の うしろに あろ 壁掛け時計を 逆まわりに セットする ことで、「カガミの中の時計」の ほうが 正常な 姿と なり、時刻を 読みとり やすいと いう わけ です(この画像では「1103分」)    
 
N家の 花壇        
317日。Nさんの おうちの 花壇には、四季 おりおりの 木や 草が よせられ、見る 人の 目を、そして 心を たのしませて くれます。ここ しばらく 冬枯れで さびしかった花壇ですが、ようやく 春らしい キ・ミドリ・ピンク などの 色が もどって きました。
 
梅が 咲きました       
この日は、絶好の 散歩 びより。いたち川の 遊歩道を 雪見橋 まで たどりついた ところに、ひっそりと ウメの木が 立って います。その 黒々と した 幹・枝の さきに、かすかに ピンク色を おびた 花が 咲いて いる ことに 気づきました。さむい 日が つづいた せいか、なんべん 見ても かたい ツボミの まま だった のですが、ことしも やっぱり 梅が 咲いて くれました。
カメラの シャッターを 切ろうと した とき、名前は 分かり ませんが、小鳥が1羽 飛んで きて、てっぺん ちかくの 枝に とまりました。
梅の 開花を 見とどけた あとは、サクラの 開花を 待つばかりです。
 
カモが 2        
雪見橋の ランカンに もたれて、下流の 景色を ながめます。両岸の 土手には、まだ 水仙の 花が 咲いて いる 姿が 見られ ません。水辺に アオサギの 姿も ありません。わずかに カモが2羽、水面に 浮かんで いる のが 見つかりました。いつもの ように 5羽 6羽と かたまって いない のが ザンネン ですが、きょうは これで ヨシ と しましょう。
 
富山市 日中友好協会 総会 
3月18日。午後 6時 から ホテル グランテラス 富山(旧名鉄ホテル)で 開催された 富山市 日中友好協会 総会に 出席しました。役員でも ない 平会員の 94歳老人が 出席する のには、ちょっとした 理由が あります。わたしは、戦後 まもなく、日本と 中国との 国交回復を めざして、富山県で はじめて 日中友好協会が 組織された とき からの 会員です。国交回復の あと、協会の 体制が 変わった のを 機会に、わたしは「役職には つかず、1会員として 協会の 運動を 見守る」ことに しました。
最近の 日中関係は「尖閣諸島」「首相の靖国参拝」などの 問題を かかえ、協会として たいへん むずかしい 時代を むかえたと いえます。しかし、すこし 客観的に 考えて みれば、異民族 同士の 友好交流が むずかしい のは、ごく アタリマエの こと です。なにもせずに ほうって おけば、すぐ ケンカに なる。戦争に なる。だから こそ、友好交流のための 運動が 必要に なる のです。ほんとうは、いま この 困難な 時期 こそ、友好協会の 出番では ないで しょうか?
 
記念講演「どうなる 中国経済」
総会の あと、つづいて 富山大学 今村弘子 教授の 記念講演が ありました。テーマは「どうなる 中国経済」。「内閣府の 世論調査(日中関係)」「『中所得國の 罠』と 中国」「出稼ぎ労働者」「少子高齢化」「世代に よる 仕事観」「過剰生産」「悪化する 環境」「社会保障」などの 問題に ついて、具体的な 数字を あげて 解説されました。
「彼を 知り 己を 知れば 百戦して 殆うからず」とは 孫子の コトバ。今村教授の 講演を 聞いて 中国の 現状に ついて 認識を 深めた 富山市 日中友好協会の みなさんは、このあと どんな 運動を 展開される でしょうか?
 
懇親会の 席で         
さいごの おたのしみは、別室で ひらかれた 懇親会でした。ここで、むかし からの 会員仲間、田添等楊さんと 同席させて いただきました。
この 懇親会の 席には、数人の 中国人留学生を 招待する のが 恒例に なって います。わたしが ムリして でも 総会に 出席したいと 思った のは、この 人たちと 会って 話をして みたかった からと いうのが ホンネかも しれません。
ころあいを 見はからって、留学生たちの いる テーブルを たずねて 話しこみ ました。富山大学 経済学部の 学生、Yang Fen[楊芬]さんが 話を 聞いて くれました。この日、わたしは「スミノエ神は MrSmithだった…日漢英s-m音語の 分析 から 」(教育・文芸とやま」第19号ヌキズリ)を 持参し、金尾会長や 田添さん など 数人の 方に おわたし しました。楊さん にも 1部 おわたし して、話題に しました。楊さんは 文学や 言語学専攻では ありませんが、しっかりした 日本語を はなし、わたしの 議論に つきあって くれました。
日本語スム[住・澄]・スミ[住・炭・墨]・シム[染・滲・占] などの s-mは、スミ[]を 使う 金属精錬技術 から 生まれた 用語で あり、漢語シン(シム)[心・沁・滲・浸]英語smallセマイ, smash粉砕する, smearシミ, smelt溶融する, smite打ちのめす, smithカヂ屋,smokeけむリ, smutスス・シミ,smutchシミをつける、などのs-m音と 共通の 音韻感覚を もって いる」と いう のが わたしの 仮説です。
イズミ仮説は 日本国内でも まだ 公認されて いない 仮説ですが、楊さんは いちおう 興味を もって くれた ようです。わたしは ついでに『現代日本語音図(日漢英共通64音図)なども 進呈して、「コトバを 習得する には、音韻感覚を 身に つける ことが たいせつ」、「第1言語を 習得できた あと、第2・第3の 言語習得を めざす ばあい、第1言語と共通する 音韻感覚の 習得に ピントを あわせ、単語家族方式で 語彙を ふやす 方法が、ムリ・ムラ・ムダの ない、もっとも 効率的な 学習方法 である」と 力説しました。
楊さんは「英語は あまり 得意で ない」と いって いましたが、第2言語と しての 日本語の 音韻感覚は バッチリ 習得できて いる よう です。ご本人が 自覚して いるか どうかは 別に して、それだけ「日本語と 中国語に 共通する 音韻感覚」が 楊さんの 大脳の中に たくわえられて いる のだと 思います。
日漢英共通の 音韻感覚の 例 と して「カツ[勝・搗](カチワル)=カツ[]cut」について 説明した とき、楊さんは おもしろがって わらって いました。ワラウ と いう ことは、ワカル もしくは ワカリスギル と いう こと です。
楊さん!年寄りの 長談義に つきあって いただいて、ありがとう ございました。           
 

2014年3月12日水曜日

大伴家持春巡行の鵜飼について

 
 
経澤さんの研究発表
 
 
仙石さんの報告 
 
 
 

日本海文化悠学会公開講座
2月28日 午後、富山市 千代田町の 割烹まる十で 日本海文化悠学会 公開講座が 開かれ、経沢信弘さんが「大伴家持の 春巡行の 鵜飼」に ついて 研究発表を されました。

経沢さんは、家持が 鵜飼を よんだ 和歌(万. 4023, 4156)に ついて、じっさいに 巡行したのは で あり、鵜飼に 適当な 時期と される とは 季節が ずれて いる こと から、「この 鵜飼は 実用的な では なく、鵜と 鮎を つかって 天候や イネの 出来高を占う 鮎占の 一種だった のでは ないか」と 解説されました。論旨が 明快で、裏づけ 資料も 豊富。なるほどと ナットク させられ ました。

 

アユの語源について
鮎の 話が 出た ついでに、アユの 語源に ついて 考えて みたいと 思います。ヤマトコトバの アユには さまざま あります。名詞では アユ[鮎・年魚・安由]アユ[安由](アユの風)。動詞では アユ[] (下二。こぼれ 落ちる)アユ[]( 下二。似る。あやかる)。語源に ついても 諸説 ある よう ですが、わたしは アユは もともと「[]を イル[]」姿と見て います。「水中を 矢の ように ユク[]魚」が アユ[]。その 姿が みんな おなじ姿に 見える から、アユ[]。「血や 汗が (矢の ように)流れ したたる」 姿も、アユ[]と いう ことに なります。

風位名と される アユの 風 も、もとは「矢を 射る ような、はげしい 風」の 意味 だった ものが、結果的に 風位名に なったと 考える べき でしょう。

アヤ[]アユム[] なども アユの 同族語と 思われます。タテ糸に ヨコ糸の 矢を 通す 織物が アヤ[]。綾織の 技術を 伝来した 人たちが、 アヤヒト[漢人] です。

アユム[]は、人が アルク 動作を「弓で 矢を 射る」姿に 見たてた コトバ。ヒザ関節を カナメに、足を「くの字」に くねらせて 前進する 姿は、まさに「弓で 矢を 射る」姿 です。

「アユ[鮎]は、動詞 アユ[]の 名詞用法」と 解釈する ことも できます。ハル[張・墾]ハル[]タツ[立・起]タツ[] などと おなじ 造語法 です。

漢字では [鮎・零・肖] などと 書き分けられる ので、それぞれの アユが もつ 意味の チガイが 分かって、便利と いえば 便利です。そのかわり、それだけ 意味の チガイが あり ながら、ナゼ 同音の 1語で 表わす ことに なった のか、その ナゾを とく 手がかりが 見えにくく なる という 不便さ も あります。

コトバは、時代の 流れと ともに うまれ、はやったり すたれたり します。アユ[鮎・零・肖]と いう コトバが 生まれた のは、ヤマト朝廷が 成立した 時代。ユミ[]と ヤ[]に たよって 生活する 時代でした から、コトバの 面でも ユミ[]・ヤ[]に ちなむ(アヤカル)コトバが つぎつぎ 生まれました。ヤマトコトバに かぎらず、コトバの 意味用法を たしかめる には、まず その 同族語と つきあわせ、その 語音が うまれた 時代社会の 生活環境 との 関連を つきとめる ことが 必要かと 思います。

なお、アユに あてた 漢字 ネン・デンnamnianナマズ[]で あって、アユ とは 関係 ありません。アユに あたる 漢語は [香魚xiangyu]です。

さらに いえば、ネン[] という 漢字は いわゆる「国字」(日本製の 漢字)です。ただし、ぎゃくに アユ[]「国字」とする 説も あります。どうして こんな  ややこしい ことに なった ので しょうか?

古事記』では アユを [年魚]と 表記し、『萬葉集』では [安由・年魚・鮎] などと 表記して います。漢語の 感覚 では ネン[鮎・年・念]は ほぼ 同音で、共通して「ネバリツク」姿を もって います。=藻場に ネバリつき、独り占め しよう と する。=稔=ネバリを もって きた 穀物=ミノリ。=ネバリづよく イノリ[]、唸り声を 出す。

はじめに ネン[年=稔](ネバル、ミノル)の 感覚 から[年魚]と 表記されて いた ものが、やがて ヤマト朝廷の「鉄器(スキ・クワ)に よる イネ農耕推進」戦略に あわせて []と 表記する ように なった のかも しれません。漢字 ネン[]は「魚+音符占(=粘。ネバリツク 姿)」の会意 兼 形声 モジ。ただし、この ネン[]は、[占卜・占領]センでも あります。ウラナイの セン[]は 「卜(うらなう)+囗」の 会意モジと 解釈されて いる よう ですが、ボク[]の 原義は「(ウラナウ ため、牛骨・亀甲 などに)ポクッと アナを あける=矢を 射こむ 姿」と 解釈する ことも できます。

ヤマトコトバの ウラナウも「ウラ[浦・裏]+ナウ」の 構造で、「矢を 射こみ、アナを あける」が 原義です から、やがて アユの 姿 にも 通じます。

 

仙石さんの 報告
経沢さんの 研究発表に さきだって仙石正三さんが「牛首と 牛ヶ首の 間」という テーマで 報告され ましたが、時間の つごうで(?)、質疑応答も ない まま 退席されました。この テーマに ついては、「日文悠 ニュース」でも 予告されて おり、この日「牛ヶ首用水の 由来 伝承」に ついて 討論される ことを 期待して いた ので、ザンネンです。いつか あらためて とりあげて いただきたいと 願って います。

 

「古事記を 読む 会」の こと
2月28、悠学会の 席で、会員の 中から「古事記を 読む 会」発足に ついて 案内が ありました。「古事記を はじめ から 最後 まで 読んで みたい!」そんな 仲間の 思い から スタートした との こと です。

4月6日() から 毎月 第1日曜日 午前、豊栄稲荷神社 社務所で 開催(8月、1月を 除く)。テキストは、『古事記』(小学館、新編日本古典文学全集1)を 予定。ただし、音読する 部分を 毎回 コピーして おく ので、いそいで 購入する 必要は ない との こと。
『古事記』を 音読する と いうのが 気に いりました。どんな 人たちが 集まるか?どこまで 真実を よみとれるか? 21世紀を 生きる ために、『古事記』から どんな 教訓を 学び とれるか?わたし 自身、はたして 毎回 参加できるか どうか、体調に あまり 自信が もてない のですが、まずは 4月6日の 会合を 楽しみに して います。