2019年6月18日火曜日

山王まつりの「酒まんじゅう」など



『古事記』を読む会 5/12



 富山市民国際交流協会総会 5/28



おはらい  5/31


山王まつりの「酒まんじゅう」6/1 


『古事記』を読む会 6/2 


音を聞く会  6/5  



 訪問販売 6/7







『古事記』を読む会

 5月12日(日)。午前10時から、茶屋町豊栄稲荷神社で、『古事記』を読む会に出席しました。月例の研修会なので、会員がそれぞれ独特の視点からの研究成果をもちよって報告・提案し、討論することになっています。『古事記』のどの記事をとりあげるかは自由ですが、しばらくは「天孫降臨」あたりを中心に考えてみようとことになっています。

 会の代表でもある服部征雄さんからは、毎回専門の医学・薬学の視点から、『古事記』にみられる「当時日本列島の薬草・薬剤・治療法の実態」や「大和朝廷の成立における隼人族の役割」などの資料がよせられており、よい勉強になります。この日の研修会では、ℍさんから坂本信幸さん(高岡市万葉歴史館館長)の文章「新しき御代[令和]」(「万葉を愛する会だより」第86号所載)が紹介されたほか、「古事記解釈のためのキーワード」などの資料が提供されました。ただ、わたしは高齢のため難聴気味で、みなさんの討論内容を即座に把握することが困難な状況です。その点、事務局の五十嵐さんが毎回の研修会にあわせて「会報」を発行・配布してくださっているので、その記事を見ることで前回研修会での状況などを確認することができています。

 わたしのばあい、古事記や万葉集はヤマトコトバの宝庫だと考えています。その中からいくつかのキーワードを採集し、「音形と意味との対応関係」(原理・原則)にてらしあわせて単語家族を再構成し、漢語や英語とも比較・検討してみたい。それができれば、「人類のコトバ」の一員として、ヤマトコトバや漢語の「位置づけ」も見えてくるかもしれません。ブログ(4月26日号)でも、そのユメとりあげていたところ、さっそく今回の会報49号で丸ごと紹介していただきました。

 いまの日本では、「そのコトバ、どんな字(漢字)で書くの?」など、コトバの音形(発音)よりも字形にこだわる傾向があります。しかし、よく考えてみると、コトバはもともと音声言語が基本であり、モジは「コトバを記録する道具」に過ぎません。ただ、音声言語が「発声された直後に消滅する飛び道具」なのに対して、モジは「コトバを記録し、時間・空間の制約をこえて伝達する装置」です。モジはやがて、表意モジ(漢字など)と表音モジ(ギリシア文字、ローマ字など)にわかれます。漢字は漢語を記録するために発明された表意モジで、一つのモジ(1音節)が一つの事物を表わすようになっているので、たいへん便利なモジです。

 日本列島では、ヤマト朝廷が成立した当時、まだモジをもたなかったのですが、応神天皇のころ(5世紀?)漢字が伝来したとされています。ただし、漢語とヤマトコトバとは「音韻感覚がちがう」などのため、漢字だけでは十分な意味表現ができず、カナ(万葉カナ・カタカナ・ひらがな)という表音モジを補充して使用することになります。

 表意モジが便利なモジであることはたしかですが、時代の流れとともに「新生事物」が生まれ、漢字の総数は数万。あきらかに限界に達しています。国民の日常生活の面から見ても、また国語教育の面から見ても、これまで「きわめて便利な道具」と評価されてきたはずの漢字ですが、いつの間にか「きわめて不便な道具」、「漢字のヨミカキ習得についやす時間がモッタイナイ」など、マイナス評価をする動きがあることも無視できません。

 朝鮮半島では韓国も北朝鮮も数十年まえに漢字をやめ、ハングルに切りかえました。いま世界中で漢字をつかっているのは、中国と日本だけ。その中国では、数十年まえから「簡体字」(徹底した略字)を使用するとともに、小学校入学早々まず中国語ローマ字つづりを自由にヨミカキできるように指導したうえで、そのローマ字つづりをたよりに漢字の発音をおぼえるようにしました。その結果、義務教育を修了した段階ですべての子どもたちが全国共通語(北京語)を話せるようになりました。

 さらにいえば、「中国語ローマ字つづり」を制定したさきには、「漢字のままではムリだが、ローマ字つづりの中国語なら、世界中の人たちにうけいれてもらえるだろう」という世界戦略もかくされています。それにくらべて、いま日本の文科省当局は、どんな方向を目ざし、どんな国語政策、どんな世界戦略をすすめているのでしょうか?



富山市民国際交流協会総会

5月28日午後、富山駅前 CICの3fで開催された富山市民国際交流協会総会に出席しました。老人ホームに入居してからは、毎日散歩に出かけるだけの体力もなくなり、協会の会合に参加することもめったになくなりました。昨年11月11日の「国際交流フェスティバル2018」も体調不良で出席できませんでした。

総会終了後の記念講演として、布村幸彦さんが「東京2020オリンピック・パラリンピック大会の準備状況」について報告されました。布村さんは、富山市出身で、富山高校を経て、東京大学法学部卒。1978年文部省入省。2009年スポーツ・青少年局長,2014年1月より(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会常務理事 、副事務総長、という経歴の方です。

記念講演のあと、懇談会にも出席しましたが、むかしから顔なじみの方の出席はほんのわずか。「大正・昭和は遠くなりにけり」と痛感した一日でした。



山王まつりのおはらい

5月31日午後、山王祭りの前夜祭ということで、お神輿が町内を巡幸してゆきました。昨年はたしか1f桝谷内科のロビーまで獅子舞い一行がはいりこみ、在席した人たちが頭を嚙んでもらっていたと記憶していますが、ことしはお神輿が路上で待機、正装した神主さんがロビーでノリトをあげ、おはらいをすませ、お神酒やお米などをうけとってゆかれました。



酒まんじゅう

 6月1日。ホームの昼食は、山王まつりのスペシャル・メニューとなりました。まずは「おまつり」と書いたカードをかざり、「赤飯」と「テンプラ」でオマツリ気分を盛りあげます。そしてオマケに、竹林堂の「酒まんじゅう」までそえてありました。その包み紙には「まんじょや、まんじょ。まんじょ、いらんけ。まんじょ」という文句が印刷されています。毎年6月1日になると、早朝からおおぜいの子どもたちが楽しそうに歌いながら売り歩いたという、その文句です。



『古事記』を読む会

 6月2日(日)。午前10時から、茶屋町豊栄稲荷神社で、『古事記』を読む会に出席しました。その記録をのこそうとパソコンにむかったのですが、とんでもないことに気づきました。ごらんのとおり、研修会のスナップ写真はスマホにのこっていますが、当日配布された会報50号その他の資料が、一つも見あたりません。まことに申しわけないことですが、記録作成は見送りとさせていただきます。記憶喪失(ボケ症状)については、かねがね気にしていましたが、ついにここまで来たかと感じています。



音を聞く会

6月5日(水)午後、9fで「音を聞く会」に参加しました。この日歌われた曲目は「始まりの歌」から「夏の思い出」、「バラが咲いた」、「安里屋ユンタ(沖縄)」、「オジー自慢のオリオンビール」、「港町十三番地」、「川の流れのように」まで。

 わたしはまったくの音痴で、聞くのはすきですが、歌うのはニガテ。歌いたいと思っても、まともな声が出てくれません。それが毎回「音を聞く会」に参加してきたおかげで、ほんのすこしだけ進歩してきた感じがします。まずは歌詞のコトバヅカイをたよりに「歌われている情景」を思いうかべる。つづいて、歌声の高音・低音やリズムにあわせて、自分の体を動かしてみるなどしています。

 そう簡単に上達するはずもありませんが、楽しいひと時をもてるだけでアリガタイと思います。



訪問販売

6月7日(木)午後、9fで「訪問販売」がありましたので、のぞいてみました 。いつものとおり、食品を中心に日常成生活用品までそろっていました。その中に「黒糖棒」という名の菓子があり、むかし子どものころ味わった「カリント」のことを思いだして、一袋(400円)買うことにしました。いまの歯(総入れ歯)では、すこし固すぎる感じですが、毎日すこしずつかじっています。



折り紙

6月8日(土)午後、「機能訓練」のフロクとして、折り紙で「帆かけ舟」と「鶴」の作り方を教えていただきました。けっこうムツカシイですね。それだけ、どうにか完成したときの達成感もおおきい。いずれ、数日後には作り方をわすれてしまうでしょうが、それはそれでかまいません。必要なら、もういちど教えてもらえばよいと考えることにしています。



漢英k-k音語の系譜…日本語の系譜(第4回)

 前回は「k-k音日本語の系譜」をとりあげました。今回は、参考までに、「漢英k-k音語の系譜」をとりあげることにします。

 はじめにおことわりしておきますが、ひと口で「k-k音漢語」といっても、k-k音をもつ漢字の総数が何百字あるかさえ確認できない現状なので、正確なすすめ議論をるのはきわめて困難です。まずはしばらく、試行錯誤をくりかえすほかありません。

 日本漢字音にk-k音がみられることなどから、上古漢語にk-k音語が多数存在したことは確認されています。しかし、現代漢語ではk-ng(コウ工kung>gongなど)タイプ以外のk-k音語が通用していないことも事実です。つまり、上古漢語音(カク[各・角・革・郭]・コク[穀・谷・国]など)の語尾子音-k, -gがすべて脱落したと考えられています。ただし、音形が変化しても、その意味・用法は基本的に変化がないようです。

 ここでは、『学研・漢和大字典』の中からk-k音漢語を(ほんの一部だけですが)えらんで紹介します。「日本漢字音・漢字・上古音・現代音・意味・解字」の順。ただし、各項*印以下は引用者の責任。また、参考までに漢字出典のページ数を付記。



カク各208 kak>ge.①おのおの。めいめい。②つかえて止まる。//「人の足+口印」の会意文字で、歩いてい人の足が四角い石や障害につかえた姿を示す。カク[格](つかえる枝)・カク[咯](のどがつかえる)・カク[客]などと同系。カク・ヒッカカル。ヒッカケル姿。

カク角1199kuk>jiao. ①つの。かど。②すみ。③ます(升・桝・斗)。//角は、ツノを描いた象形文字で、外側がかたく中空であるツノ。カク[殻](かたいカラ)・カク[确](かたい)・カク[確](かたい)などと同系。*かたいものでヒッカク姿。
カク画856. huek>huo. ①限る。②区切り。③はかる。④はかりごと。//カク[劃](区切る)・キ[規](区切りをつけるコンパス)などと同系。


カク客355k`ak>ke.①まろうど。訪問者。②旅人。③いそうろう。④見知らぬ人。//各は、足が四角い石につかえて止まった姿を示す会意文字。格(つかえる木)・閣(門のとびらをとめるくい)などと同系。

カク格644. kak>ge. ①こつんとつかえる心棒。人間がもつ本質。人格。②こつんとつかえる。③いたる。いたす。④ただす。*カク・ヒッカカル。ヒッカケル姿。

カク挌525. kak>ge.うつ。かたい物をぶつけて、なぐりあう。挌闘=格闘。

カク閣1405. kak>ge. ①とびらがいきすぎないように止める、杭や石。とびらどめ。②たかどの。③台脚でささえた御殿や役所、見はらし台など。④「内閣」の略。//「門+音符各」の会意兼形声文字。

カク郭1346. kuak>guo.くるわ。外側をへいや城壁でとりまいた町。また、町の外がこいのへい。

カク廓424. k`uak>kuo.①くるわ。②とりで。③がらんと中空になったさま。カク[拡](ひろげる)・[画](区切って囲む)などと同系。

カク較1295.1 kok>jiao. ①車のはこの両わきにさし出た横木。乗った人がつかまる。②角をつきあわせる。くらべる。2 kog>jiao. ①くらべる。つきあわせる。古くはコウと讀んだ。//較は「車+音符交」の会意兼形声文字。のち、校(交差させて、つきあわす)に当てる。

カク覚1195. kok>jue.①おぼえる。ぼんやりした意識がはっとかみあう。②さとる。さとす。さとり。//見聞きした刺激が一点に交わってまとまり、はっと知覚されること。コウ[交]・カク[較]などとも同系。

カク攪561. kog>jiao.①みだす。かきみだす。②x型に交差してまぜる。かきまぜる。//「手+音符覚」の会意兼形声文字で、x型にまぜること。

カク隔1431 kak>ge.①へだてる。へだたる。②へだて。へだたり。③横隔膜。//レキ[鬲]は、中国独特の土器を描いた象形文字で、間をしきってへだてる意を含む。上半部には穀物がはいり、下半部と三脚には水がはいり、両部分は穴あき板でしきられている。隔は、「阜(壁や土盛り)+鬲」の会意文字で、壁やへいでしきることを示す。

カク劃154, huek>hua, かぎる。刀でくぎりのしるしを刻みこむ。くぎる。//「刀+音符畫」の会意兼形声文字。畫(筆でくぎりを記入する=画)・劃はすべて同じことばをあらわす。*固いものでカク・ヒッカク姿。

カク赫1268, hek>he. ①あかい。②あきらか。③かっとして、まっかになるさま。④勢いが盛んなさま。//赤は、「大+火」の会意文字。赫は、「赤+赤」の会意文字。*マッカ[真赤]に燃えあがる姿。また、(そのとき)まわりのものをヒッカケル姿。  

カク確913. k`ok>que. ①たしか。②かたい。//「石+音符寉」の形声文字で、もとかたくて白い石英。*カタイ石などでカク[搔]・カギル・カキアツメル姿。

カク獲828. huak>huo. ①える。外側を囲むようにしてとらえる。つかまえる。②つかまえて手に入れたもの。えもの。とり入れ。//カク[玃]は、隹(とり)を又(手)でつかまえて、目をきょろきょろさせるさまを示す会意文字。カク[蒦]は、その略字で、作物をつかんで手に入れることを示す。カク[獲]は、「犬+音符蒦」の会意兼形声文字。カク[郭](外側を囲むワク)・『攫』(わしづかみ)・ゴ[護](外側を囲んで、とられないようにする)などと同系。

カク穫943. huak>huo.①かる。とる。穀物をとりいれる。②えもの。手中にとりおさめたもの。//「禾+音符蒦(手中におさめる)」の会意兼形声文字。*カキアツメル・カコム姿。

カク・コク殻695. k`uk>ke. ①から。貝や卵などのかたいカラ。かたい外皮。②かたい物をこつこつとたたく。//「殳(動詞の記号)+音符カク[壳](殻の原字)」の会意兼形声文字。カタイ[固]カラ[殻]でカコム姿。



キク菊1112. kiok>ju. 草の名。邪気をはらい命をのばす効果があるとされる。//キク[匊]は、手の中に米をまるめてにぎったさま。菊は、「艸+音符匊」の会意兼形声文字で、多くの花をひとまとめにして、まるくにぎった形をした花。キク[掬]・キュウ[球]と同系。

キク掬533. kiok>ju. ①すくう。②両手一ぱいほどの量。//「手+音符匊」の会意兼形声文字。*日本語キク[聞・聴](キキ耳を立てる)・英語kick(キ[杵]でケル[蹴])に通じる語音。耳もとをkickすれば、テコの原理もはたらいて、よくキク[利]、キコエル。

キク麹. k’iok>qu.①こうじ。米・麦・豆などを蒸して、まるくにぎっておき、こうじ菌を繁殖させたもの。キクジ[麹子]がなまって「こうじ」となり、日本語化した。//「麦+音符匊」の会意兼形声文字。*キク麹(こうじ菌)がkickしたことのキキメ(効き目)として、コクモツ[穀物]の細胞がサケ[裂]、おいしいサケ[酒]が生まれた。

キク鞠1462. giok>ju. まり。けまり。かわで包んだまり。//「革+音符匊」の会意兼形声文字。*丈夫な革でカコミ、コク[扱]・シゴク姿。



キャク却186. k’iak>que. ①しりぞく。②しりぞける。③かえる。かえす。//去は、ふたつきのくぼんだ容器を描いた象形文字で、くぼむ意を含む。却は[卩(ひざまずく)+音符去) の会意兼形声文字。人がひざをまげてあとずさりするさまを示す。

キャク脚1062. kiak>jiao. ①あし。ひざで屈曲して後ろへくぼむあし。②物の下の部分。ささえとなるもの。//脚は「肉+音符却」の会意兼形声文字。キャク[却]は、人が後ろにくぼみさがること。

ギャク逆1311. ngiak>ni. ①さからう。たがう。②さかさま。③むかえる。④あらかじめ。//「辵+音符屰」の会意兼形声文字で、さかさの方向に進むこと.ガク[顎](上下さかさまにかみあわすあご)・ゴ[忤(さかさ)・誤(くい違い)]などと同系。*ヒッカカル・ヒッカケル姿。⇔gag.



キュウ九28. kiog>jiu. ①ここのつ。②九番目。③九回。九度。④ひと所に引きしぼり集める。キュウ[糾]に当てた用法。//手を曲げて、引き締める姿を描いた象形文字で、つかえて曲がる意を示す。*しめ[締]ククル[括]姿。

キュウ究944. kiog>jiu. ①きわめる。②きわまる。//「穴+音符九」の会意兼形声文字で、穴の奥底の行きづまる所までさぐることを示す。訓の「きはむ」は、「きは[際]+む」から。*キハ[杵端]・キハム[究・極]の姿。また、しめ[締]ククル[括]姿。

キュウ鳩1533. kiog>jiu. ①はと。②あつめる。あつまる。//「鳥+音符九」の形声文字。ひと所にあつまって群れをなす鳥。

キュウ久26. kiueg>jiu. ①曲がりくねって、くねくねと伸びているさま。//背の曲がった老人と、その背の所に、引っぱる印を加えた会意文字で、曲がって長いの意を含む。*老人が後ろから腰のあたりを「カカエラレル」、「カコマレル」、「ククラレル」、「かるくkickされる」、「そのキキメが長くつづく」姿と見ることもできる。

キュウ灸784. kiog>jiu. やいと。漢方療法の一つ。もぐさを皮膚の定められたところ(つぼ)に置いて火をつけ、その熱で病気をなおす。//「火+音符久」の会意兼形声文字で、長くつづいてもえる火。

キュウ求707. giog>qiu. ①もとめる。散らないよう、また逃げないように引き締める。②自分のものにしようとする。さがしもとめる。//求の原字は、頭や手足のついた動物の毛皮を描いた象形文字。離れたり散ったりしないように、ぐいと引き締めること。キュウ[裘・糾・救・球]と同系。

キュウ球838. giog>qiu. ①たま。中心にむけて、ぐっと引き締まったまるい美玉。転じて、まるく締まった球状のもの。②たま。まるいボール。//球は「玉+音符求」の会意兼形声文字。

キュウ救567. kiog>jiu. ①すくう。食い止める。助ける。②すくい。//救は「攵(動詞の記号)+音符求」の会意兼形声文字で、引き締めて食い止めること。

キュウ休54. >. ①やすめる。やすむ。やすみ。②仕事をやめる。//「人+木」の会意文字。人が木の陰にかばわれて休息する姿を示す。

キュウ臼1079. giog>jiu. うす。うすでつく//くぼませたさまを描いた象形文字。意符に用いられたときは、シュン[舂](ウスでつく)・ソウ[挿](穴にさしこむ)など、穴やウスをあらわす。

キュウ丘18. k’iueg>qiu. ①おか。②小高く土盛りをした墓。③おかのように大きい。//周囲が小高くて中央がくぼんだ盆地を描いた象形文字。

キュウ宮359. kiong>gong. ①みや。王宮。宮殿。②いえ。奥深く、いくむねもある建物。//「宀(やね)+二つの口印(口ではなくて、建物のスペース)」の会意文字。キュウ[窮・究](奥深い)・キョク[曲](細かくはいりこむ)と同系。

キュウ臭1077. hiog>chou. かぐ。鼻の穴をとおして、においをかぐ。//キュウ[臭]は「自(はな)+犬」の会意文字。もとは臭・嗅は同じ字であったが、のち「におい」「かぐ」の二つに分用された。



キョウ京42. kiang>jing. ①みやこ。王宮や政府のあるところ。②小高い丘。④数で、兆の十倍。今は万倍。//上部は楼閣の姿(高の字の上部と同じ)、下部は小高い土台を描いた象形文字で、高く明るく大きいの意を含む。上古の人々は洪水や湿気をさけて、高く明るい丘の上に部落をつくり、やがてそれが中心都市となり、ミヤコ[京]の意を生じた。ケイ[景](明るい日影)・ゲイ[鯨](大きいくじら)・コウ[岡](高い台地)などと同系。

キョウ教567. kog>jiao. ①おしえる。先生と弟子の間に知識を交流させること。②おしえ。おしえる内容。③神や佛のおしえ。④領主の命令。⑤宗教。⑥しむ。せしむ。おしえて何かをさせることから転じて、使役の意をあらわす。// 「攵(動詞の記号)+音符交」の会意兼形声文字で、子どもに対して、知識の受け渡し、つまり交流を行うこと。コウ[交(まじえる)・效(=効。交流して習う)]・カク[較](まじえ比べる)と同系。

キョウ狂818. giuang>kuang. ①くるう。②きちがい。③普通の型をこえてスケールが大きいさま。//「犬+音符王」の会意兼形声文字で、大げさにむやみに走りまわる犬。ワクをはずれて広がる意を含む。コウ[徨(むやみにさまよう)・晃(むやみと広がる光)]・キョウ[逛](やたらに歩きまわる)などと同系。

キョウ喬241. giog>qiao. ①たかい。②たかくする。おごりたかぶる。うわべだけを偉そうに見せかける。//高の字の上に、先端の曲がったしるしを加えた字で、上部が曲線をなしてたかいこと。また、「夭(まがる)+音符高」の会意兼形声文字と考えてもよい。高と同系だが、は先端がしなっている意を含む。橋(高くしなった橋の渡し木)・驕(背の高い馬→おごる)と同系。

キョウ僑96. giog>qiao. ①教理を離れて旅をする人。②外地に仮ずまいするひと。寄留者や出かせぎ人。③背が高いさま。すらりとしたさま。//「人+音符喬」の会意兼形声文字で、高く抜き出てひとりだちする人の意。転じて、他郷で自活する人のこと。

キョウ橋672. giog>qiao. ①はし。曲線をなして高くかかったはし。②曲がって高くあがるさま。//「木+音符喬」の会意兼形声文字で、高く曲がったはし。

キョウ嬌336. kiog>jiao. なまめかしい。こびを含むさま。//「女+音符喬」の会意兼形声文字で、女がしなやかにからだをくねらせること。

キョウ蕎1129. giog>qiao.①薬草の一種。②「蕎麦」とはそば。イ草の名。ロ食品の名。そば粉でつくる、そば。//「艸+音符喬(すんなりと背が高い)」の会意兼形声文字。

キョウ共115. kiung>gong. ①ともに。いっしょに。②ともに。全部で。合計して。③とともに。…といっしょに。④ともにする。共有する。いっしょにわけあう。//上部はある物の形、下部に左右両手でそれをささげ持つ姿を添えた会意文字。挟(両手を胸の前にそろえる)・供(両手でささげる)の原字。ℱ両手をそろえる意から、「ともに」の意を派生する。

キョウ供69. kiung>gong. ①そなえる。②差し出す。③役だてる。//「人+音符共)」の会意兼形声文字で、恭(うやうやしい)・拱(左右の手を組む。こまぬく)と同系。



コウ工399. kung>gong. ①たくみ。わざ。細工や技術。②たくみ。職人。③つかさ。専門の技術で仕える役人。④工芸を職とする階層。⑤労働者。//上下二線の間にⅠ線を描き、上下の面に穴を通すことを示す指事文字。また、かぎ型ものさしの象形ともいう。工はコウ[攻](突き抜く)の原字で、コウ[孔](突き抜けたあな)・クウ[空](穴)ときわめて近いことば。

コウ江709. Kung>jiang. ①中国大陸を東西に貫いて流れる揚子江のこと。②川。大きなかわ。//工は上下の面に穴をあけて突き通すことを表わす指事文字。江は「水+音符工)」の会意兼形声文字で、つき通す意味を含む。コウ[口](くち)・クウ[空](あな)と同系。

コウ項1469. hung>xiang. ①うなじ。くび。②事がらの一つ一つ。//「頁(あたま)+音符工(まっすぐつらぬく)」の会意兼形声文字。

コウ口199. >kou. ①くち。飲食物を取り、物をいうあな。②食べる人の数やたべぐぐあい。③あな。ぽかっとくちをあけたアナ。④くち。入りぐち。⑤くちずから。

コウ高1513. kog>gao.①(場所や建物が)たかい。たかさ。②(位・人柄・腕まえなどが)たかい。すぐれている。//台地にたてたたかい建物を描いた象形文字。コウ[稿](コウリャンの茎)・キョウ[喬](たかい)などと同系。

コウ稿940. kog>gao. ①わら。穀物の穂をとり去った茎の部分。かわかしたわら。②詩文のしたがき。「草稿」。//「禾+音符高)」の形声文字。

コウ公111. kung>gong. ①おおやけ。みんなにうちあけ、みんなとともにすること。②一部にかたよらないさま。③個人のことでなく、官に関すること。④きみ。公・侯・伯・子・男の五等爵の第一位。//篆文の下部は私の原字で、三方からとり囲んで隠すことを示し、上部の八印はその反対に左右に開くことを示す。甲骨・金文は「八印(開く)+口」の会意文字で、入り口を開いて公開すること。個別に細分して隠さずおおっぴらに筒抜けにして見せる意を含み、工(突き抜く)・空(突き抜けた)・攻(突き抜く)などと同系。

コウ交40. kog>jiao. ①まじわる。互いに行き来しあう。②交わる。まじえる。(x型に)。③手渡して受けとらせる。④まじわり。⑤こもごも。//人が足を交差させた姿を描いた象形文字で、絞(なわや布をx型にしぼる)・跤(足をx型にねじる)・校(x型のかせ)などに含まれる。

コウ校646。Kog>jiao.①かせ。木をx型に交差させ、手や足をしめる刑具の一つ。②交互にわたりあう。やりかえす。③くらべる。//「木+音符交」の会意兼形声文字。

コウ効160. hog>xiao. ①しるし。かい。②きく。ききめがある。③いたす。力を出し尽くす。//「力+音符交」の会意兼形声文字。

コウ黄1549. huang>huang. ①き。きいろ。きいろい。五色(青黄赤白黒)の一つ。五方では、中央、五行では土の色に当たる。地上の支配者皇帝の色。高貴な色とされる。③きばむ。きいろになる。//火矢の形を描いた象形文字。上は光の略体、下は、中央にふくらみのある矢の形で、油をしみこませ、火をつけて飛ばす火矢。光(ひろがるひかり)と同系。

コウ光104. kuang>guang. ①ひかる。ひかり。②ひかり。外に照りはえるかがやき。目だつ才能や名声。③かがやく。かがやかす。//人が頭上に火を載せた姿を示す会意文字。コウ[晃・煌・黄]と同系。



コク囗256. kuek>guo. くに。國の略字。//周囲をぐるりと囲んださまを示す指事文字。ヰ[圍](かこむ)の原字。

コク(ワク)或503. huek>huo. ①ある。不定のものをさすことば。②あるいは。③まどう。//「戈(ほこ)+囗印の地区」の会意文字。ある領域を区切り、それを武器で守ることを示し、イキ[域]やコク[國]の原字である。

コク國263. kuek>guo. ①くに。境界で囲んだ領域。②国。国家の統治の仕組み。③くに。生まれ育った国家。//「囗(かこい)+音符或」の会意兼形声文字で、ワクで境界を限る意を含む。「或・域・國」はもと同系のことばであったが、のち,或は有、域は地域の意に用いられ、國は統治されたクニの意に専用されるようになった。

コク刻143.k’ek>ke. ①きざむ。②骨身を削るような苦しみをする。③むごい。④とき。漏刻(水時計)のきざみめ。⑤時間の単位。一刻は十五分。//「刀+音符刻(ごつごつした豚の骨組み)」の会意兼形声文字。

コク穀939. kuk>gu.①穀物の総称。かたいカラをつけた、食べられる粒状の実のこと。//「禾(穀物)+音符殻(かたいカラ)」の会意兼形声文字。

コク告219. kok>gao. ①つげる。ことばで人に話しきかせる。②訴える。おかみに申し出る。③つげさとす。④官吏が休暇や引退の意を申し出る。//[牛]+囗(かこい)の会意文字。次項コク[梏]の原字。

コク梏650. kok>gu. てかせ。②しばりつけて動けなくする。//「木+音符告(かっちりつける)」の会意兼形声文字。

コク酷1355. k’ok>ku. ①むごい。きびしい。②むごいしうち。また、苦しみ。③むごいしうちに対するうらみ。④酒の味が強い。「コクのある酒」などの「コク」はこれから出た語という。⑤はなはだしい。//「酉+音符告(きつくしめる)」の会意兼形声文字。もと、舌をしめつける強い酒のこと。*固いものでカコム・コク[扱]・シゴク姿。

コク克106. k’ek>ke. ①かつ。がんばって耐え抜く。②かつ。かち抜く。③よく。耐え抜いて…できる。//上部は思い頭、またはカブトで、下に人体の形を添えた会意文字。*重く固いものがカブサリ、コク・シゴク姿。

コク剋145. k’ek>ke. ①かつ。がんばって相手にうちかつ。②きざむ。きざみつける。//「刀+音符克」の会意兼形声文字。克の原義をあらわし、また刻(力をこめてきざむ)に通じて用いる。

コク哭233. k’uk>ku. ①なく。大声をあげてなく。②葬式や墓前で大声でなく。//「口二つ+犬」の会意文字で、大声でなくこと。口二つは、やかましい意を示す。

コク谷1243. kuk>gu. ①たに。②きわまる。③コクモツ[穀物]。//「八印(わかれ出る)二つ+口(あな)」の会意文字。水源の穴から水がわかれ出ることを示す。コウ[口(くちの穴)・后(しりの穴)・喉(のどの穴)]と同源。



英語の中の「k-k音の系譜」

 例によって、「インド・ヨーロッパの語根とその派生語」(一覧表)の中から、関連項目をひろってご紹介します。「語根・基本義・派生語」の順(日本語訳および各項*印以下の部分は引用者の責任)。

kakka- (to defecate脱糞する) poppycockたわごと, cacophony(caco=bad)耳ざわりな音, cucking stool懲罰いす.⇔(クソ・ウソを)コク[扱]・シゴク。コク[酷・梏・刻]。

keg- (hookホック。カギ, tooth歯) hook, heckleやじり倒す, hack¹たたき切る. *ヒッカク・ヒッカカル・ヒッカケル姿.⇔カク[掛・懸]・カギ。

kekw- (to excrete排出する) copro- dung(コヤシ)の意味のギリシア語系造語要素。⇔コク・シゴク。

kenk- (to girdカコム, bindしばる) cinch馬の腹帯, precinct地区, succinct簡潔な. ⇔カコム・ククル。

konk- (to hang掛ける) hang, hingeチョウツガイ. ⇔ヒッカカル。


2019年5月22日水曜日

令和の時代はじまる



立山連峰 4/20


タワーくずし  4/23 


訪問販売 4/24 


カニ・ミソ 4/27



ハルト君のケン玉 



 ケン玉づくり 4/29






 音の会 5/1




立山連峰

4月20日(土)。梨の花を見にいった帰り道、めずらしく立山連峰がきれいに見えました。クルマの助手席から、スマホのシャッターを切りました。



タワーくずし

  4月23日(火)。午後、「機能訓練」のフロクとして、「タワーくずし」のゲームをしました。テーブルの上に紙コップを伏せた姿で5段ほどの高さまで積みかさね、タワーをつくります。このタワーを目がけて、正面の指定席から、ポケット・ティッシュをすべらせ、タワーをくずすゲームです。ティッシュ一個では軽すぎる感じで、なかなか一発勝負ではきまりません。あまり気負いすぎて、ティッシュがあらぬ方向へ飛んでいったりするところがアイキョウです。

 いずれにしても、スタッフのひとたちが、「カネをかけず」、「ありあわせのモノだけ」使って、つぎつぎゲーム(めぐみ版)づくりをすすめておられること、まさに天才的だと感心しています。



訪問販売 

 4月24日(水)。午後、9fで、パン・ビスケットなど、食品の訪問販売がありました。ホームで生活していると、めったに「買い物」をするチャンスがありません。ママゴトあそびの感覚で、小銭を使ってみることにしました。どれもこれも、おいしそうなモノばかりで、しばらく迷ったあげく、「コクトウボウ[黒糖棒]」と「骨になる奴(食べる小魚)」の2点をえらびました。「コクトウボウ」は、モジどおり、黒糖の棒。わたしの歯(総入れ歯)には、すこしカタすぎる感じもしますが、わたしはこの味がスキです。「骨になる奴」については、「それはコマーシャル。実態は?」とウタガイながらも、「すこしはプラスになるだろう」と期待しています。食べるまえに電子レンジでチンするなど、ヒトテマかけたほうが、カリッとして食べやすいかもしれません。



パソコンの特訓など

4月26日(金)。午前中に入浴。午後2時から、Ysd先生にきていただき、パソコンの特訓第2回。ちょうどワードの原稿が仕上がったところだったので、おそるおそるブログへコピー。そしてプレビューで点検。ほぼ正常な状態と判断できたので、そのまま「公開」することにしました。これでどうやら、今後もブログをつづけてゆけそうで、まずは一安心です。

5時ごろ内科検診。これで、気ぜわしい1日が終わりました。



信子の月命日

 4月27日(土)。午前10時半から、長念寺住職志田常無さんにおいでいただき、信子月命日のお勤めをすませました。

午後、西田規子さんが来訪。3月16日の3回忌には出席できなかったけど、どうにか仕事の段どりをつけて、富山へかけつけたとのこと。夕方、藤木さん(Mioriさんのご主人)が運転するクルマで立山町の「鮨処、板はし」へ移動。4人で会食。

 規子さんからは、まえに中西進さんの『わかる日本語』
(新潮文庫)を贈っていただいたこともあり、わたしにとっ
ては絶好の話し相手です。あすは、ご主人の尚信さんやハル
ト君にも会えると聞かされ、さらにうれしくなりました。

この日,わたしの体調も順調だったので、ふだんいただかないお酒までいただくなど、よく飲み、よく食べました。寿しもおいしかったですが,さいごに出たカニ・ミソは見た目にもおもしろく、視覚と味覚両方で楽しませてもらいました。



ハルト君のケン玉 

4月28日(日)。午後,尚信さんとハルト君が来てくれました。ハルト君は、こんど小学2年生に進級したばかり。いまケン玉あそびにはまっているとのことで、そのワザの一部をヒロウしてくれました。

 規子さんから、小学2年の国語教科書もみせていただきました。低学年の国語教科書では、たしかにワカチガキをとりいれているようです。なぜワカチガキにしたのでしょうか?

カナモジばかりでベタガキしたのでは、どこでイキツギすればよいか分からず、読みにくいからです。

 せっかくワカチガキをとりいれ、読みやすくしたのですから、そのまま高学年の教科書でもワカチガキをつづけるべきと考えられますが、なぜヤメタのでしょうか?文科省としては、「高学年では、漢字の出番がおおくなり、ひとりでにワカチガキの効果をもたらすので、わざわざワカチガキする必要はなくなる」とお考えのようです。このような国語観・言語観が、まず問題だと思います。

21世紀、令和元年の日本語文を見るかぎり、たしかに「漢字の出番がおおく、ひとりでにワカチガキの効果をもたらす」状況になっています。そこで、文科省当局におうかがいしたいのは、「国語政策として、このさき50年~100年先まで現行の表記法(漢字の出番など)をつづける予定ですか?」という問題です。

朝鮮半島では、韓国でも、北朝鮮でも、数十年まえに漢字を廃止し、左ヨコガキのハングルにきりかえました。漢字の本家中国では、1970年代に「簡体字」(徹底した略字化)を実施。コドモたちは、小学校入学当初から中国語ローマ字つづりを学習し、そのローマ字つづりで漢字の全国共通語(北京語)の発音を習得できるようにしました。同時に、国語教科書をはじめ公文書・新聞・雑誌・単行本などをすべて左ヨコガキに統一しました。こうした情勢変化について、日本の文科省はどのように分析・判断しておられるのか、おたずねしたいのです。世界の中で、日本人だけガ「ハダカの王さま」になっているという心配はありませんか?客観性・合理性のある反論を聞かせていただけますでしょうか?



ケン玉づくり

 4月29日(月)。午後、「機能訓練」のフロクとして「ケン玉づくり」に挑戦しました。材料は、古新聞紙1㌻分、紙コップ2個、ヒモ約50㌢、あとはカザリ用着色テープ、接着用無色セロテープ少々。

 あつかいやすいよう、新聞紙を2枚に切り分け、2枚ともモミクチャにしておきます。その1枚分をまるめて小さな玉をつくり、その表面にのこりの1枚分をかぶせ、にぎりしめて玉の形をつくります。その玉の内部にヒモの一端を埋めこみ、セロテープで球全体の形を固定します。また、2個の紙コップは、底と底とをつきあわせ、セロテープで接着・固定したあと、着色テープでカザリつけます。できあがったカップの胴体に、ノコリのヒモの一端を結びつけることで、「マイ・ケン玉づくり」の完成です。

 その場で、さっそくケン玉を使ってみました。カンジンな玉がすこし軽すぎる感じで、うまくカップにしずんでくれません。その点はザンネンですが、たったこれだけの簡単な作業で、これだけの機能をもつものをつくれるとは思っていなかったので、それだけ大きな達成感を味わうことができました。もし、もういちどチャンスがあるとしたら、こんどは玉用の新聞紙の分量をへらし、小石かアズキでもつめこむことにすれば、ずっしり安定感のある動きになるかもしれない、と想像したりしています。



「令和」初日の昼飯ご膳

 5月1日(水)。「令和」元年の初日ということで、「めぐみ」の昼飯ご膳にも「赤飯とテンプラと黄桃羹」がならび、「祝、新元号令和」のカードがそえてありました。

 ゴチソウをいただけるのは、たしかにアリガタイことですが、「10連休だ」、「令和元年だ」、「万葉集ゆかりの元号だ」など、お祭りさわぎの毎日ということになると、ぎゃくに「こんなことしとっていいの?」と心配になってきます。

 北朝鮮に拉致された人たちを帰国させる問題は、まだ解決のメドが立っていません。全国各地で起こった自然災害の復旧も不十分です。そもそも、日本国内だけでしか通用しない元号(年号)制度は、世界共通の西暦と換算するのにテマ・ヒマがかかるだけ。なんのメリットもないと考えるのですが、まちがっているでしょうか?

 こんなことをいうと、「ひねくれた考え方だ」、「年金受給者として、分をこえた発言ではないか?」などと、しかられそうな気もします。しかし、最近の世間の流れを見ていると、昭和のむかし、「天皇」の名前で「一億国民総動員」の号令をかけ、「大東亜戦争」に突入したときの状況と、まるでソックリなことに気がつきます。一度あることは、二度ある…?心配するなといわれても、それはムりです。

 いまの憲法では、立法府(国会)・行政府(内閣)・司法府(裁判所)の3権分立となっており、法律公布にあたっては、国会で可決された時点で法律として成立し、そのあと内閣から天皇へ奏上、「御名御璽」を表記することになっています。このばあい、天皇はこれを「表記」することはできますが、「表記を拒否する」ことはできないとされています。「拒否」することは、とりもなおさず「政治に関与する」ことになるので「許されない」とのこと。なるほどと思います。しかし、そうだとすれば、「表記」する行為も同様に「政治に関与する」行為となるはずだと考えられるのですが、どんな論理で「許される」のでしょうか?また、国際法上では、どのような解釈になっているのでしょうか?やがて、ひょっとして日本が「戦争ができる国」となったばあいなど、天皇が「表記」をしないですむ唯一の道は「退位」を申しでることなのでしょうか?よけいな心配と笑われるかもしれませんが、いろんなことが気にかかっています。



音の会

午後2時から、9fで開かれた「音の会」に参加しました。この日の曲目は、「始まりの歌」、「君が代」ではじまり、「鐘の鳴る丘」、「鯉のぼり」、「背くらべ」、「ちゃっきり節」、「みかんの花咲く丘」とつづき、「肩たたき」でオシマイ。季節にあわせて、カブトかざりをもちこんで陳列したり、スタッフを総動員して鯉のぼりの吹き流しを演出するなどのフル・サービスでした。ほんとに、おつかれさまでした。



k-k音語の系譜…日本語の系譜(第3回)

 3月9日号ブログで{a-a音語}について報告したあと、しばらく中断しておりました。おくればせながら、今回は「k-k音語の系譜」をとりあげます。

 まずは、擬声・擬態語をひろってみましょう。

カアカア・ガアガア・カカ・カッカ・カッカッ・ガッカリ・カッキリ・ガックリ・ガクン・カックン・ガックン・カッコウ・キイキイ・ギクギク・ギクシャク・クッキリ・ゴクゴク・コクリ・ゴクリ・コックリ・ゴックリ・コクン・ゴクン・コケコッコウ・ココ・コゴ。

 ご覧のとおり、かなり多数成立しています。これらのうち、カカ(①鳥の鳴き声。②水などを勢いよく呑み込むさま)・ココ(猿の鳴き声)・コゴ(ものをすりあわせる音)などについては、上代語としての用例も見られます。



音形と基本義との対応関係

くどいようですが、あらためて、k-k音語の音形とその基本義との対応関係について確認しておきましょう。

いっぱんにヤマトコトバの単語は、音節・音素の段階まで分析することができ、それぞれ音形に対応した、独自の基本義を表わすことになります。いいかえれば、単語の意味は、「構成要素である音形が表わす基本義の総合」というわけです。

k-k音語のばあいは、これにふくまれる語音がk子音(g, ng, hをふくむ)と母音だけなので、どれだけ分析しても、他の子音(m, n, p, r, s, t)の基本義がまぎれこむ心配がありません。それだけ、k音が表わす基本義をたしかめやすいという特長があります。



カ行音が表わす基本義

 「子音k+単母音」の構造をもつ音節をカ行音と呼んでいます。具体的にいうと、カ・キ・ク・ケ・コ(およびその濁音)、5個の音形に分かれます。5種類の音形にあわせて、5種類の意味が表わされるわけですが、それら全体に共通する意味(事物の姿)を「カ行音の基本義」と呼ぶことになります。

子音k-が表わす基本義…k-を発声するとき、「発声器官に生じる感覚」がそのまま「基本義」となります。具体的に考えてみましょう。肺にたまっていたイキを口からハキ出そうとして、途中ノドにひっかかったが、かまわず一気にハキ出すことで生まれる語音なので、カ行音には「カク(ヒッカク)・キク(キコエル)・「コク(シゴク)」などのイメージがつきまとうことになります。

母音が表わす基本義…ヤマトコトバの母音は、基本的にア・イ・ウ・エ・オ5段にわかれます。音形のチガイは、口の中にたまったイキをハキ出すとき、どんな口形でハキ出すかによって、ほぼ決定されます。話し手の口もとを見ていれば、その口形から、どの段の母音か判断できます。

 ヤマトコトバの母音ア・イ・ウ・エ・オは、どんな基本義を表わしているか?ざっと見ておきましょう(『時代別国語大辞典・上代編』による。略称『上代編』。各項、*印以下はイズミの責任)。

ア[嗟]感動したときに発することば。ああ。*ヤ[矢]の威力を見ての感動。

ア[畔]田と田との境として土を細長く盛り上げたところ。アゼの古形か。*ヤ[矢]の姿。

ア[足]足。独立して用いられた例は少ない。⇒アガク[足掻]。・アユヒ[足結]・アブミ[足踏]。*ヤ[矢](イク・ユクもの)の姿。

ア(網)網。単独で用いられた例はなく、すべて複合語を構成する。*ヤ[矢]もしくはワ[輪]の姿。

ア[我・吾]一人称。【考】アレ・ワ・ワレと同類の一人称代名詞。ア・ワに接尾語レがついて、アレ・ワレができた。ア・アレはワ・ワレにくらべて、単数的・孤独的な意のものだとする説もある。*「ヤyaのy-音脱落」、「ワwaのw-音脱落」、ともに考えられる。

イ[胆]きも。*イ[射・入]の姿。

イ[眠・寐]ねむること。ねむり。【考】ねむる意の動詞イヌは、このイに動詞ヌ[寝]が複合したもの。*イ[射]の姿。

イ[汝]二人称。いやしめていう。【考】もともとこのイは反射指示を表わすものであろうとする説がある。*イ[射]の対象。

イ[五十]五十。【考】すべて借訓仮名として見え、そこから帰納されることば。五十の意そのものとして使用された例を見ない。⇒イカ[五十日・烏賊]・イカダ[五十日太・筏]。

 *イ[射]の姿。モモ[桃・百]をワリコム姿。

イ 接頭語。動詞につく。⇒イシク[及]・イクム[組]・イムカフ[向]。*イ[射]の姿。

イ 接頭語。斎・忌の意。ユとも。おもに神事に関する名詞について、忌み清めた、神聖なものであることをあらわす。⇒イカキ[垣]・イクシ[串]・イクヒ[杭]・イクミダケ[組竹]。*イ[射・忌・斎]の姿。

イ 擬声語。馬の鳴く声。*イ[射・忌・斎]の姿。

ウ[卯]十二支の第四。【考】月では二月、方位では東、時間では卯の刻(午前六時ごろ)、五行では木に、動物では兎にあてる。子も動物は万葉東歌にヲサギとみえ、中央でも多分ウ・ヲサギの両形があったか。*ウ・ヲサギとも、ワ行音のコトバ。ウ[得・鵜・居・座]の姿。

ウ[鵜]水禽。う。鴨よりやや大形で羽色は黒く、万葉では「水鳥」とも記されている。水中に潜って巧みに魚を捕えてのむので、鵜飼いに用いられる。*ウ音を発声するときは、口をすぼめて発声する。この姿がそのまま「ウ[鵜]がヱサ[餌]をエル[得]」ときの姿勢に通じる。

ウ[居・座](動。上二)居る。すわる。上一段にも活用してヰルとなる。*ウ[鵜・得]の姿。

ウ[得](動。下二)①得る。手に入れる。わがものとする。②補助動詞として、~することができるの意を表わす。*ウ[鵜・居・座]の姿。

エ 感動のことば。エエとも。*アアに近い。エを発声するとき、アゴをマエにツキダス姿になる。ウがヱサをエルときの姿勢に通じる。ア[嗟]の母音交替と考えてよい。

エ[榎]えのき。にれ科の落葉高木。小さな黄赤色の実は甘味があり、鳥や人が食べる。中国の「榎」はエノキとは別。*エ[枝・得・兄]の姿。

エ[荏]えごま。しそ科の一年生草本。実から油をとるために栽培する。インド・中国原産。形態はシソに似て独特の香りがあり、葉は浅緑色。果実は細かく胡麻に似ている。*エ[得・兄・江・枝]の姿。

エ[得](副) ウ[得](動。下二)の連用形に由来し、可能を示す。よく~しうる。*エ[榎・兄・江・枝]の姿。

エ[兄]年上。年長。オトの対。*エ[榎・得・江・枝]の 
 姿。

エ[江]湾。入江。海や湖の陸に入りこんだところ。*エ
 [榎・兄・得・枝]の姿。

エ[枝]本体からわかれ出たものをいう。エダとも。①草木
 の枝。②手足。③器物の柄。

エ[役]公用の課役。エタチとも。ア行かヤ行か不明。*自
 分の根拠地(自宅など)をはなれ、権力者の命令にしたがってヤラされるシゴト。エタチは、「エ[役]+タチ[立]」の構造。エ[枝・兄・得]の姿。

オ[?]

  ここまで、ア行単音節語を見てきましたが、最後のオ音については用例が見あたりません。どうして、オ音だけ用例ゼロなのか?それも問題ですが、そのまえにヤ行・ワ行の単音節語を見ておかなければなりません。

ヤ行の単音節語

ヤ[咄](感動)①呼びかけの語。ヤアとも。②はやし詞。*ヤ
 [矢]の姿。

ヤ[屋・舎]家。*[矢]の姿。3本の矢の頂点近くでしばり、
 脚を三角形にひらけば、たちまちヤネ[屋根]・テント・イエ[家]の姿となる。

ヤ[矢・箭]①矢。②車のコシキから輪に向かって出る放射状
 の棒。*ヤ[矢]の姿。

ヤ[八・弥]①八。②多数。*矢は、いつでも使えるように、
 多数まとめて用意されていたことから、「漠然多数」の意
 を表わすようになった。ヨ[四]は、その母音交替。

ヤ接尾語。ヤカ・ラカなどと同様に情態性の体言を構成す
 る。*ヤ[矢]の姿。

ヤ[弥](副)いよいよ。ますます。イヤ[弥]の約。*イヤ[射
 矢]の姿。

ヤ(助)①詠嘆。②疑問。③反語。*イヤ[射矢]の姿。野球で
 いえば、牽制球などの姿。

ユ[湯]①湯。熱した水。②温泉。*イヤ[射矢]の姿。熱箭。
 熱線。

ユ[弓]弓。複合語を構成している例のみ。アシ[足]のア、ヌ
 マ[沼]のヌなどと同類。*矢の発射装置。形状言ユ[斎]の
 名詞用法と見てよい。

ユ[斎] 形状言。接頭語的に用いられ、斎み清めた・神聖な
 の意を添えて美称をなし、またユユシ・ユマフなどの語幹
 となっている。【考】同様の意のイがあり、それにもイツ
 [斎]という形がある。ユム[斎]はイムともいう。ユとイと
 の転換例は、ほかにもユクーイクなどがある。

ユ(助動下二)動詞の未然形に接続する。①受け身の意を表わ
 す。②可能の意を表わす。③自発の意を表わす。

ユ(助)体言、あるいは体言に準じる語につく。①動作の行わ
 れるところ、経過するところをあらわす。②動作の起点を
 あらわす。③手段をあらわす。④比較の基準となる物、あ
 るいは事柄をあらわす。*ヤ音とユ・ヨ音は、語尾母音が
 交替関係になっている。y-スル者=ya(矢).

ヨ[夜]よる。ゆうべに始まり、あしたに終わる、暗い時間の
 全部をいう。ヒ[日]の対。ヨは複合語を作ることが多く、
 ヨルは独立形。*ヤ[矢]の語尾母音交替。イク[行・往]と
 ユク[行・往]が語頭母音の交替関係で同義だとすれば、イ
 ム[忌・斎]と同義の動詞ユム[忌・斎]を仮設することもで
 きそうです。そうなれば、イム[忌・斎]は、もとイム[射
 産(埋)](矢を射込む)の姿。ユム[忌・斎]は、もとユム[湯
 産](湯を浴びせる)の姿。ついでにいえば、ヒム[秘]は、
 もとヒム[日産(埋)]で、「太陽光線を射込む」姿。

ヨ[代・世]①生涯。一生。②寿命。とし。よわい。③年代。
 時代。年月の一くぎり。④世の中。世間。この世。【考】
 葦・竹等の節間の意のヨと関係ある語であろう。*ヤ[矢]
 がユク[行]・ヨル[寄]姿。

ヨ[節]竹や葦の茎の、節と節との間。*ヨ[代・世]と同源。

ヨ[四]複合語構成にのみ用いられ、独立の用法としてはヨツの形がある。*ヤ[矢]とともに「漠然多数」の意を表わす。

ヨ(助)形状言。よいさま。形容詞ヨシの語幹。*モノゴト
 の行方がヨイ方向へヨル[寄]・ヨセル姿。

ワ行の単音節語

ワ[輪・曲・勾]①輪。まるい形をしたもの。わがねたもの。
 ②助数詞。*ワwa音を発声するときの口形が、まるい輪の
 形。⇒オモワ[面輪] ・クツワ[轡]・ハニワ[埴輪]。

ヰ[井・堰]井戸。湧き水や流水を堰きたたえて、汲むことが
 できるようにしたものもある。*地下水がウキデル・ワキ
 デル姿。⇔well(井戸).

ヰ[猪]①いのしし。肉は食用とされた。鹿とともに代表的な
 猟獣で、シシといえばこの二つを総括していうのが普通。
 *ウヱ[飢]をしのぐ食品。

ヱ[画・画]絵画。字音語か。*グワhueg画hua.//ヱ・クワイ
 huad絵hui

ヱ[餌]えさ。*ウヱ[飢]をしのぐ食品。

ヲ[諾](感)承諾や肯定をあらわす応答のことば。*ヲ
 [尾]を振って応答する姿。

ヲ[雄・男・夫]メ[女]の対。①おす。②男。③夫。④陽。陰
 の対。⑤接頭語的に用いて、勇ましい・男らしいさまを表
 わす。*ヲ[尾・緒]の姿。

ヲ[峯]①尾根。タニ〔谷〕の対。②山の小高いところ。峯。
 丘。*ヲ[尾・緒]の姿。

ヲ[尾]鳥や獣の尾。

ヲ[緒・絃]①緒。糸状の細長いもの。②楽器や弓のつる。
 絃。③細く長く絶えないで続くもの。つながり。④命。生
 命。【考】ヲ[麻]と同源。

ヲ[麻・苧]麻。また、麻や苧麻の繊維。*その繊維をつむい
 で糸にする。ヲ[尾]の姿。

ヲ[小]接頭語。名詞に冠する。小さくかわいいもの。*ヲ
 [尾]の姿。



カ・キ・ク・ケ・コが表わす意味…*「k-子音の意味」と
 「各母音の意味」との総合。事物が移動する(ク・クル・
 ユク)姿。また、そのときナニかにヒッカカル・ヒッカケ
 ル・カツカル姿。

カ[鹿]しか。*角をもつ動物。その角で、カク〔掻・懸・
 欠〕・クク〔漏・潜〕コク〔扱〕などの動作をすることに
 よる呼び名か。

カ〔髪〕髪。ケ[毛]の交替形か。複合語として、シラガ[白
 髪]の語の中に認められるが、カザスのカもあるいはこれ
 か。

カ〔梶〕かじ。舟を動かす櫓や櫂の類。複合した例しかみえ
 ない。*水をカク[搔]・コク[扱]・コグ[漕]道具。

カ〔瓫〕容器類の総称。ケ[笥]の交替形か。複合した例の
 み。

カ〔蚊〕か。*人の皮膚にカブリつき、クヒ[食]コムもの。

カ〔香〕かおり。におい。主として植物の香について用いら
 れる。梅や橘など。*鼻からクヒ[食]コム(嗅覚器官を
 kickする)もの。

カ〔日〕時間の単位としての日。ほとんどの場合数詞に接し
 て用いられる。名詞ケ[日]の交替形。

カ(代名)三人称。カレに同じ。

カ接尾語。場所を意味する。【考】ココ・ソコのコ、イヅク
 のクと同源。⇒ウミガ[海処]・オクガ[奥処]・ヲカ[丘]。

カ[彼・此](副)このように。こう。*カ=ka=k-するもの。

カ[歟](助)①自問的な詠嘆。②疑問。③反語。④願望。希
 求。*カ=ka=k-するもの。

ガ[蛾]が。糸状または羽毛状の触角をもつものが多く、夜、
 燈火を慕って集まる。ヒヒル・ヒムシともいわれたが、字
 音語ガも用いられたかもしれない。

キ[酒]さけ。サケが普通で、単独に用いられたキの例は少な
 い。【考】キ[酒]は単独では甲類であるが、シロキ[白
 酒]・クロキ[黒酒]などと複合語になると、乙類であるこ
 とが多い。

キ[杵]きね。【考】接尾語ネを伴ったキネの形が普通だった
 のではないか。穀物を臼に入れて舂きしらげるのに用い
 た。奈良県唐古や静岡市登呂などから木製の杵が出土。奈
 良県三輪からは土製の小型のものが出ているが、これは醸
 造に用いたものらしい。すべて棒状で中央部が細くなって
 いる。

キ[割]。きざみ目。断絶。複合語もしくは訓仮名の用例の
 み。【考】キルはキの動詞化したものか。長さの単位とし
 て用いられるキ[寸]も同源であろう。

キ[寸]長さの単位。曲尺の寸にほぼ該当する。もともと食指
 の関節の間隔を目安とした単位という。

キ[木・樹]①木。樹木。②植物一般。③材木。

キ[城・柵] 柵をめぐらして区切った一郭。外敵の侵入を防
 ぐためのとりで。

キ[棺]人の屍を納める木造のはこ。ヒトキ・ヒツキとも。

キ[牙]犬歯。糸切り歯。象や猪の牙も含む。キ[牙]バ[歯]の
 意。

キ[葱]ねぎ。ゆり科の多年生草本。管状の緑色の葉を食用に
 した。【考】ネギはネ[根]キ[葱]か。このキの甲乙の決定
 はしばらく保留する。

キ[黄]黄色。いまいう黄色よりも、もっと漠然としたもの
 で、赤とある程度重なる面があったらしい。単独例はな
 い。甲乙不明。*キ[杵・牙]の姿。

ク[句]詩文や歌の部分をなす一まとまりをいう。歌や詩をい
 う。*もともと字音語であり、ヤマトコトバではない。

ク[所]場所の意を示す。単独では用例をみない。

ク[消](動下二)①消える。②しぼんでしまう。③死ぬ。

ク[来](動カ変)①来る。②行く。③補助動詞として、ある状
 態が次第に程度を強めることを示す。

ケ[異]形状言。普通でないこと。形容詞ケシの語幹となり、
 ニを伴って副詞に用いられる。

ケ[占・卜]うらない。【考】ユフゲの形でしか用例を見な
 い。事柄を予知するために自然現象もしくは人為的行動の
 結果から意味を見出そうとする言動もしくは方法とも、予
 知された事柄とも考えられる。あるいは事柄を暗示する具
 体的な現象そのもの、すなわちカタを意味するのかもしれ
 ない。

ケ[木]樹木。

ケ[笥]入れもの。容器。おおむね食器をさす。【考】正倉院
 には、銅器・須恵器・彩釉陶器・漆器・木器・瑠璃器な 
 ど、さまざまな材料によるものが収蔵されているが、一般
 には、木器もしくは土器が用いられたものと考えられる。

ケ[食]食物。

ケ[毛]毛。⇒ケモノ・ケダモノ・ケモモ。

ケ[気]あるものから発する精気。ものの気配。【考】漢語
 [気]の音(名義抄に「気イキ・キハヒ・禾ケ」とある)に由来
 するといわれる。平安時代にはその複合語の種類も多く、
 独立しても用いられたが、上代では用例が少ない。

ケ[日]時間の単位としての日。日かず。②ひる。昼間。
 【考】フツカ・ミカなどのカと一連のものであり、コヨミ
 [暦]のコもこれにつながるものであろう。

コ[籠]かご。竹を編んで作った容器の総称。*カク・クク
 ル・クグル・コク姿。

コ[子・児]①子。親の対。②幼児。

コ[子・児]①愛称。②ある職業に従事する人、その職業に関
 係深いものの名の下につける。

コ[蚕]かいこ。桑の葉で飼うので、桑子ともよばれた。また
 カヒコとも。

コ[粉]こな。粉末。

コ[濃]形状言。濃いこと。ウス[薄]の対。

コ[小]接頭語。主として名詞に接する。ほぼ同義の接頭語に

ヲがある。①小さい意もしくは程度の軽い意をつけ加える。②親愛の気持ちをあらわす。

コ[此・是]近称。①ココに同じ。②前出の事項または語を指示する。【考】近称代名詞のいわば原形で、ココレ・ココ・コナタ・コチなどを派生する。指示副詞カとも通じ合う面をもつ。

コ[木]キ[木]の交替形。樹木。

コ接尾語。場所を意味する。⇒ココ・ソコ。【考】ウミガ・オクカのカやミヤコのコなどと同源であろう。

ゴ[五]五。字音語。

ゴ[碁]碁。囲碁。字音語。



2音節動詞の音形と意味

 上代k-kタイプ2音節語として、カク・カグ・キク・クク・コク・コグなどが成立しています。ここで、その音形と意味(事物の姿)との対応関係を考えてみましょう。

カク[掻](動四)掻く。①ひっかく。②かきまわす。③とりすがる。【考】搔いて削りとる・そぎ取るの意もあったか。次項カク[書]もこの掻クと同源であろう。

カク[書・画](動四)書く。色を塗りつける。【考】語源は掻クであり、材木や石などに掻ききずを作るところに発している。英語のscriveなど、印欧語の書記行為を表わす行為の結果、可視的な形が作り上げられる。

カク[懸](動四)①かける。②張りわたす。垣を作る。カキ[垣]は子の名詞形。③関係づける。

カク[懸](動下二)①かける。ひっかける。②張りわたす。③心にかける。目にかける。④関係づける。

カク[欠・闕](動下二)欠ける。不完全になる。ヒッカキ・トル姿。

カグ[嗅](動四)においをかぐ。*ヒッカキ・トル姿。

キク[聞・聴](動四)①聞く。耳にする。②聞いて従う。聞き入れる。*ヒッカキ・トル姿。⇔kick=ki[杵]+k(u)[来]=キク・キコエル。

クク[漏] (動四)くぐる。間を抜け出る。*ヒッカキながらク[来]・クル[絡]・ユク[行]姿。このまま語尾にルをそえて、ククル[潜]となり、視点を変えれば、ククル[括・縛]・ククム[裹]・ククモル(包まれる)姿でもある。

コク[揃・擿・扱] (動四)しごく。*固い素材でカコミ、ヒッカク・シゴク姿。⇔コク[谷・穀・酷]。

コグ[漕] (動四)漕ぐ。*舟のロやカイを水中でヒッカク・コク・シゴク姿。



2音節の名詞など

 2音節動詞のまわりに、たくさんの名詞など上代2音節語が成立しています。その主なものについて、「音形とその意味との対応関係」をたしかめてみましょう。

カカ擬声語。①鳥の鳴き声を表わす。カカナクの形で用いられる。②水などを勢いよく飲み込むさまをあらわす。

カガ[利]利益。*本体にヒッカカリ、生まれるもの。

カキ[垣]垣。垣根。カク[懸](動四)の名詞形。

カキ[蠣]かき。塩分の少ない海岸の石に固着して生活する貝。*固い岸壁をヒッカク姿。

カキ動詞につく接頭語。動詞カク[搔]の連用形が接頭語に変化したもの。指先でする動作を表わす動詞に接することが多い。⇒~挙ぐ。~数ふ。~着く。~鳴らす。~分く。

カキ[部曲]ベ[部]の一種。豪族の私有民。限られた一区画の意で、私有地を指し、さらにそこに住む特定者をもいう。カキベとも。*カク[掻・懸]・カギル[限]姿。

カキ[柿]かき。果樹として広く栽培され、また干柿としても食用に供した。材質は緻密で器具を作るのに用い、また、材を長儒水に浸しておくと黒色に変ずるが、これを黒柿と称し、黒檀の擬材として珍重する。*ヒッカク・カキツク姿。

カギ[鍵]かぎ。門や倉の戸をあける道具。ギの甲乙不明。*カク・ヒッカク物の姿。

ガキ[餓鬼] 餓鬼道に落ちた亡者。逝去者・父祖の意を持つ梵語を意訳した字音語で、それがそのまま日本語中に取り入れられた。貪欲の報いとして飢餓に苦しむもので、寺には餓鬼の像が置かれていた。【考】「鬼」の字は、字音としてはいわゆる合拗音となる文字である。和名抄で和名をガキとしている点からみて、かなり早い時期に国語化したと考えられる。キの甲乙については、乙類であったといえよう。

カク[此・是・如此](副)①こう。こんなに。②こんなふうであると。かくかくと。*動詞カクの副詞用法。

カケ[鶏]にわとり。鳴き声に基づく語。

カケ[懸]かけること。心にかけたり、口に上せたりること。懸ク(動四)の名詞形。

カゲ[影・陰]①光。②姿。③投影。④実体のない姿。⑤かげ。光線をさえぎって、物体の背後にできる薄暗い部分。⑥ものに隠されて、光の当たらない部分。ものかげ。⑦ものに覆われて、日航の直射や雨を避ける建造物。御殿。

カゲ[冠]かんむり。冠り物。【考】頭を上から蔽うので、前項カゲの⑥から出来た語であろう。さらに、次項カゲと関係があるかもしれない。

カゲ[蘿]ひかげのかずら。山地に自生する常緑草本。茎は長く地に這い伏し、杉のような葉をつける。茎を飾りに用いる。*クキの線(条)のクギリ目がクッキリきわだって見える姿。

カコ[水手]舟を漕ぐ者。水夫。船頭。カ[楫]コ[子]。*カク[搔]コ[子]。

カコ[鹿子・鹿児]しか。また、鹿の子。

キク[菊]菊。字音語。賞玩用の菊も、それを賞でるこよも中国から渡来した。野菊などは日本にも古来あったであろう。

クガ[陸]陸地。クヌカとも。*クガ=クヌカ=ククするカ[処]。クッキリ突き出るトコロ。

クキ[岫・洞]そそり立つ峯、もしくは両側にがけをそば立てた隘路。または洞穴。

クキ[茎]茎。*クッキリ、ツキタツ・クグリヌケル姿。

クギ[釘]くぎ。*クッキリ、ツキタツ・クグリヌケル姿。

コケ[苔]①こけ。陰地や湿地の地表を蔽ったり、古い樹上や石上に生育する。密生し、法師によって繁殖する。②さるおがせ。地衣類の一種の糸状地衣とよばれる植物で、深山の樹枝に生ずることが多く、網もしくは糸屑のような形で垂れ下がる。【考】コケは、木の交替形コとケ[毛]の複合によりできた語といわれる。*ヒッカク・ヒッカカルものの姿。

ココ擬声語。猿の鳴き声を表わす。

ココ[此・此間]近称、場所をさす。①ここ。コとも。②この点、この所。③その時。

コゴ擬声語。ものをすりあわせる音を表わす。*固いものでヒッカク・コク・シゴクときに生じる音。⇒コゴシ(岩などがゴツゴツしてけわしい)・コゴル[凝]。



 ここまで、日本語のk-k音について、「音形とその意味との対応関係」を追求してきました。「コトバの音形は発音を表わすだけで、意味とは関係ない」という言語観はマチガイであり、音形こそが、そのコトバの意味を決定する根源ではないか。そう考えて、ここまできましたが、まだコトバ足らずの点もあったと反省しています。ご通読いただけた方からのご教示をお待ちします。

 漢語・英語の中のk-k音との比較については、次回とりくむ予定です。現代漢語の簡体字では、コクモツ[穀物guwu]のことをコクモツ[谷物guwu]と表記しています。日本人の感覚ではかなりの違和感があると思いますが、中国語としては上古漢語以来の同音語であり、「まわりを固いもの(モミガラ・岩石)でカコマレル姿」、「コク[扱]・シゴク姿」という基本義を共有しています。[穀]の画数がおおいこともあり、民間ではずっと以前から[谷物]と書いて通用していたものを、いまの政府になってから公式の文字表記として認知したという経過があります。漢語コクモツ[谷物]の表記法については、ヤマトコトバの感覚にあわせて直訳し、「(岩石やモミガラで)コク[扱]モノ」として説明したほうが、「違和感」がうすくなり、ナルホドと分かっていただけるかもしれません。

 共通基本義ということになると、日本語のコクには「ウソ・クソをコク」のような意味用法があり、そこまでくると、漢語のコク[告]や英語のコックcockまでからんできそうです。トサカをふりあげ、首すじの気道をコキしぼってコケコッコウとさけぶのがcock(おんどり)。そのセンコク[宣告]をキキ[聞]きながら、コックリ・ゴクリ、一個ずつタマゴをコキおろすのがhen(めんどり)というわけです。試行錯誤をくりかえしながらも、日漢英音韻感覚の共通点・相違点をしらべあげることによって、3言語相互間の対応関係や位置関係なども、すこしずつ目に見えてくるのではと期待しています。