2016年5月11日水曜日

ミヤ[御矢・宮] モノガタリ 

 
悠学会研修会  4/22
 
 
k-t, k-s音の擬声・擬態語 
 
 
k-t音の 動詞 
 
 
k-s音の 動詞  
 
 
立山が くっきり 5/5
 
 
 

魚沼神社蔵『大般若経』に ついて(五十嵐 俊子 さんが 報告)
 422日() 午後、豊栄稲荷神社で 日本海文化悠学会の 研修会が あり、五十嵐 俊子さんが「魚沼神社蔵『大般若波羅蜜多経』に ついての 私見」と 題して 報告されました。当日 配布された 資料に よれば、この 経文は1386年から1396年に かけて、越中 宮川庄地域で 書写された もの ですが、「1573年に 上杉 謙信が 富山城を 包囲し、稲荷・岩瀬・二宮・押上に 陣して、神通川 以東を 制圧…この 地に あった 七社宮から 大般若経を 戦利品として 持ち帰った」と されて います。新潟県の 魚沼神社 所蔵で、2001年に 県文化財に 指定 されて います。

 五十嵐 さんは、「写経に かかわった 人々=寄進者と 執筆者」を くわしく 調べて、一覧表に まとめると ともに、宮嶋(寄進者右馬次郎らの 住所)の 所在に ついて、「現 小矢部市 地域の 宮島保では、写経の 場所から 遠すぎる ので、おなじ 神通川 流域の「現 富山市 婦中町 宮ヶ島」と 推定する 方が 合理的だろうと、結論づけて います。

 歴史学には 門外漢の わたし ですが、文献資料を まじめに・ていねいに 整理して ゆく ことで、歴史の 真実を さぐりあてようと する 報告者の 姿勢に 敬意を 表したいと思います。

 じつは この日も、報告や 討論を きき ながら、そこで かわされる コトバ(用語)の 意味を おいかけて いました。とりわけ 気に なった のが、「越中 宮川()()・「宮嶋」・「宮ヶ島」・「宮島保」などの ミヤ[]と いう 語音です。ミヤは、ふつう 漢字で []と 表記される ため、神を まつる 宮殿を 連想する ことに なりますが、ヤマトコトバの感覚と しては もともと「[]+ヤ[]」の 構造を もつ コトバです。

ヤ行音(ヤ・ユ・ヨ)は、母音iから 他の 母音a, u, oなどに 変化する 語音で、拗音と 呼ばれ、「ヨル・ヨジレル」感覚を ともなう ことに なります。ヤジリを「イする」姿が ユ[]・イル[入・射]。「イル・イレル・イク・ユク もの」が ヤ[]。もとはヤジリだけ でしたが、やがて ヤガラや ハズを とりつけた もの、さらには 発射装置 ユミに セットする ものも ヤ[]と 呼ばれて います。

 それだけでは ありません。ヤジリに ヤガラ・ハズ・ハネなどを セット した ものを ヤと よんだ 古代人たちは、ヤダケ[矢竹]などを 組みあわせた 構造物(=家屋)[屋・舎]と よぶ ことに なります。

 さらに、さらに、タニ・サワ・カワなどと 呼ばれる 地形に ついても、おなじく []と 呼んで います。クマガヤ[熊谷]・シブヤ[渋谷]・ヨツヤ[四谷]・ヒビヤ[日比谷] などの ヤ[]が そうです。山と 山との スキマを 縫う ように ツキススム 水の流れを 「矢が イク[射來]・ユク[] 姿」と 見る 人たちが 生みだした 用語と 考え られます。

 日本列島は、○○プレートと 呼ばれる ものが ひしめき あって できた もので、単純な 構造では ない そうです。地震や ツナミは こまりますが、全国 いたる ところに 温泉が ある とか、四季 それぞれの 楽しみ方が できる とか いう ことも あります。日本列島の 住民も、けっして 単純な 民族構成では なく、世界 各地 から それぞれ 独自の文化を もつ 人たちに よる 複雑な 構成だったと 考え られます。

 おなじ 一つの 地形に ついて、タニ・サワ・ヤなど 多数の 地形名が つかわれて いると いう ことを どう 解釈すれば よい でしょうか?それぞれの 用語が 生まれた 背景に、それぞれの 視点や 音韻感覚が ある はずで、どれが 正しく どれが マチガイと いう 問題では ありません。日常の 生活で、たがいに 話しあう とき、同一の 事物に ついては 同一の 用語を 使う 方が たがいに 便利だと いう ことも あります。しかし、こうした 機会に、タニ・サワ・ヤなどの 語源に ついて 考え、「同一の 事物に ついても、視点・発想の ちがいで、まったく ちがった 語音の コトバが 生まれる」ことが 理解できると いうのも 悪く ないと 思います。

 

k-t音語と k-s音語の 系譜」に ついて                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  
 51()午前、豊栄稲荷神社で 『古事記』を 読む 会の 研修会が あり、イズミから 「k-t音語と k-s音語の 系譜」に ついて 報告させて いただき ました。

 もともと 昨年9月の 研修会で 服部 征雄 さん から『古事記』の 中の 医療関係記事として、「カツラ[桂・楓・香木]と キサカヒ[𧏛]」に ついて 報告された のを うけて、イズミが これを「k-t音語とk-s音語」の 例として 研究する ことを 提案し、この ブログ(427日号)でも とりあげて きたと いう 経過が あります。

 こんどの 報告では、『古事記』に かぎらず、現代日本語を ふくめて「k-t音語とk-s音語」に ついて 考える ことを めざし、資料を 準備しました。配布用 資料「k-t音語とk-s音語の 系譜」(k-t音語とk-s音語を 対照できる ように 配列した もの)の ほか、掲示用 資料を3枚 用意しました(画像参照)

  k-t音語と k-s音の 擬声・擬態語。
(aカタカタ:カサカサ// キッチリ:ギッシリ// クツクツ:クスクス など、k-t音語とk-s音語が 一種の 音感覚を 共有しながら 整列して いる 感じが する。また、k-t音・k-s音 発生の 順序に ついては、はじめに k-t音語が うまれ、おくれて k-s音語が 生まれたと 考え られれる。理由は、省エネの 法則破裂音 t-にくらべ、摩擦音 s-の ほうが、話し手も ツカレが すくなく、聞き手の 耳にも やさしく ひびく。

(b)「擬声語は、を 表わす だけで、意味とは 関係が ない」などと いう 人も おられる よう だが、それは 擬声語の 実態を 知らない 人の 発言では なかろうか?たとえば カタカタは、「カタナ[]・カタ[]・カッター などで カットする」ときに 発生する 音。調理を はじめ、モノづくりの 基本作業を 連想させる 音で、カタカタの 語頭 子音が 清音から 濁音に 変化すると、この 作業が ガタついて きた ことを 表わす ことに なる。

(c)擬声語は、そのまま 擬態語と しても 使われる。擬態語に ついて、「意味は ない」と いう人は いない ようだ。ただ、擬態語の おおくは、名詞や 副詞と して 使われて いる のが 実態。

(d)k-t音語としての 基本義は 共有し ながら、母音の ちがい意味の ニュアンスの ちがいを 表わす。たとえば、クツクツ・クスクスは、「口の 開きを おさえ ながら 笑う」姿。ケタケタ・ゲタゲタは、「ケタ ちがいに 大きく口を 開いて 笑う」姿。

 

  k-t音の 動詞。
(a)上代語の 段階で、2音節 動詞 カツ[合・搗・勝]・クツ[]・ケツ[消す]が 成立して いる。その先に、カタス[]・カタル[]・クダク[]・クタス[]などの 動詞が 再生される。

(b)k-t 2音節 動詞の 基本義は 大同小異。やがて、漢語 カツ[]や 英語 cutにも 通じる。人類語と して 世界規模で 共通する 音韻感覚を もつ コトバと いえる。

(c)動詞 クツ[]クサル[]の 意に 専用されて いる ようだが、もとは カットする(クダク[砕・]・クヅス[])姿。クタ[]・クチ[]・クツ[]・クヅ[]は、その 名詞形と 考え られる。

(d)クツ[]に ついては、漢語 クツ[屈・掘・窟](くぼめる、カットする 姿)を 参考。また、ケツ[]に ついては、漢語 ケツ[穴・決・抉・決・玦・缺](カットする 姿)を 参考。

 

  k-s音の 動詞。
(a)上代語の 段階で、2音節 動詞 カス[借・貸]・キス  [著・服]・ケ
  ス[]・コス[越・超‣漉](越え させる)が 成立して いる。

(b)カス[借・貸]は、Aの 持ちものの 一部を カット(カチワル)して Bに 渡す(カツケル・クツケル) 姿。カサ[]・カシ[]・カセ[枷・桛]・カゼ[]は、その 名詞形で、「カス[貸] もの」。カス[糟・滓]は「カットされた もの」の 意で、動詞 基本形が そのまま 名詞形と なっている。カシ[徒歩]は、「カチ[歩・徒歩]の 東国語と されるが、「両足を コンパスの ように 動かし、地面を 一歩ずつ カットする」姿。英語caseの つづりを ローマ字ふうに よめば カセと なり、カセ[枷・桛]に 通じる。

(c)キス[著・服]は、着物を キセル[着]姿。キシ[岸]は 波が 砂浜や 岩に 衣服を キセル[] 姿。また、kissする(唇を キセル[]) 姿。

(d)ケス[]は「動詞 キル[]に 尊敬の 動詞語尾 スが 接した もの」と 解説されて いるが、漢語 ガイ[]は、上古音kab、現代音gaiで、「フタ。カサ。カブセル」の 意。また、「全体に カバーカブセ、おおまかに 考える」の 意。日本語の 文脈では、副詞ケダシ・ケダシク[]を 成立させた。ケタ[]は、[柱の 上に 板を カブセル]姿。ゲタ[下駄]も おなじ 姿。ケス[]は、もと ケツ[]の 語尾子音が t-から s-に 変化した もの だが、「フタを カブセ、カバーし、カットする」姿と 解釈する ことが できる。そう なると、ケサ「袈裟」に ついても、動詞 ケス[]の 名詞形=「僧が キル[] もの」と 解釈できる。

(e)コス[越・超]・コシ[]の コは 甲類コシ[腰・輿・層]の コは 乙類]と、強調されて きたが、甲・乙の チガイが どの 程度の ものか、解明され つくした とは いえない。とりわけ コや トに ついては、はやい 時期から 甲乙の 区別が つかなく なって いたとの 指摘も ある。ヤマトコトバを はじめて モジで 表記したのは 漢字・漢文。漢字は もともと 表意モジ だから、ヤマトコトバの 語音を そのまま 表わす ことは できない。ヤマトコトバの 音形に ちかい 漢字を えらんで 表音モジと してつづる ことに なる(万葉ガナ)。担当者は 漢語音に 精通した 研究者。甲乙カナの区別も、漢語音韻研究の 成果を ヤマトコトバの 分析に 応用した ものと 考えられる。コス[ ]の ばあい、同義語の スグsugu[]に 母音u-が あり、漢語クヮkuuarguoにも 母音u-が ある ことから、同系の 音形と された 可能性も ある。参考 までに、甲類の コに 当てられた 漢字を 上古音別に あげると、kag[古・故・姑・固・顧]k’ag[枯・庫]kog[]kuag[]など。乙類の コに 当てられた 漢字はkiag[居・虚・挙・拠]k’iag[]giag[]gieg[]hiag[]など。つまり、拗音(ia, ie)をもつ ものが 乙類と されて いる。

 

立山が くっきり
 55() 午後、デイケアの バスで 帰る 途中、西へ 向かって 走る 通りの 正面に、白雪の 立山連峰が くっきり 見えました。あまり キレイ だった ので、カメラに おさめて おきたいと 思い、帰宅して から もう いちど、近所を 歩きまわった のですが、ドンピシャの 場所が 見あたり ません。山がよく見とおせる ところは、クルマの 往来が はげしくて 危険。安全な ところ では、手前の 建築物が ジャマ。結局、いつもの 場所、雪見橋の 歩道から 立山を ながめて シャッターを 切った ものを ご覧に いれる ことに なりました。この 写真では、せっかくの 立山連峰の 雄姿が ビルに かくされ、青空との 境界線も 分かり にくく なって いますが、いまの わたしには これで 精いっぱいと いう わけ です。

 申しおくれ ましたが、わたしは これまで 週1回 デイケアに 通って いましたが、5月から 2通う ことに なりました。毎回 入浴して、マッサージも 受けられる ので、体調の 維持管理に ついては、ほぼ 安心して います。自宅で フロを わかし、あとで フロ掃除を すると いう 作業から 解放された ことも、たいへん ありがたいと 思って います。その おかげで、こちらは のんびりと「ミヤ[御矢・宮]→ヤシロ[矢代・社]」など、ユメ みたいな モノガタリを カタル ことが できる のです から。
ただし、デイケアでは こんな ユメモノガタリを 聞いて くれる 人は まず いません。もっぱら 保育園の 園児に なった つもりで、身も 心も わかがえり、よみがえる ことを目ざして います。壮年時代・青年時代を 思い出して 歌ったり するのも 悪くは ありませんが、純粋な 気持ちに 立ちもどると いう 点では、保育園の 園児を めざすのも アリだと 思います。

2016年4月27日水曜日

観光地 能登の 経営 戦略

 
 
『古事記』を読む会、総会
 
 
気多大社 
 
 
総持寺祖院  
 
 
ショーを見ながら夕食 
 
 
のとじま水族館 
 
 
能登のサクラ 
 
 
いたち川 4/20 
 
 
 
『古事記』を 読む 会・総会
410日 午前、茶屋町 豊栄稲荷神社で『古事記』を 読む 会の 総会が 開かれ、会員各自が 研究中の、もしくは 関心を もっている テーマを もちよって 報告しました。
  「生死と 祭と 信仰」(五十嵐 顕房 さん)
  「ヒカゲノカツラ[日陰鬘](服部 征雄 さん)
  「大国主命に 関する 考察」(村上 悦子 さん)、など。
 10人 そこそこの ちいさな サークルですが、『古事記』に よせる 思いは、会員 ひとりひとり ちがって いる ことが よく 分かりました。自分 ひとりの 視点から では、どうしても 視野が かぎられて きます。さまざまな 視点からの 研究報告を 聞く ことができれば、それだけ 自分自身の 研究内容を 補強する ことに 役だつ かも しれません。
 会員の 研究テーマや、研究の 進行状況に あわせて、年間の 研修会での 報告・提案者の 予定が くまれる ことに なります。さしあたり 51日の 例会では、イズミが「k-t音語と  k-s音語の 系譜」に ついて 報告させて いただく ことに なりました。
 昨年96日の 研修会で、服部 征雄 さん(元 富山大学 和漢医薬学 綜合研究所長)が、『古事記』の 中の 医療関係記事と して、「カツラ[桂・楓・香木]」や「キサカヒ[𧏛貝・赤貝]」に ついて 解説された のを うけて、わたしが「日本語の 音韻組織」の 視点からカツラや キサ貝と いう 用語を とりあげる 作業を はじめた、という 経過が あります。
 カツラに ついては、植物と しての カツラ[桂・楓・香木・葛]の ほか、その 加工品としての カツラ[鬘・縵]も あり、かなり 複雑な 意味用法が 見られます。語音構造に ついても、「カツ+ラ」と 解釈するか、「カ+ツラ」と 解釈するか、という 問題があり、わたしは さしあたり「カ+ツラ」、つまり k-t音語の 線で とらえて います。
 また、キサ貝に ついては、「キサの 貝」(キサ・キザ・キダの ある 貝)と 解釈。つまり、k-s音語の 例と 考えます。あわせて、もとk-t音(キタ・キダ)から k-s(キサ・キザ)へと 変化した ものでは ないかと 推定して います。その推論の 過程に ついては、ブログ「コトダマの 世界」で 報告する 予定です。
 
能登めぐりの 旅
 ことしも 伊藤 広美・淳子 夫妻に さそわれ、能登めぐりの 旅行に いって きました。伊藤 さん 愛用の クルマに 便乗させて いただき、ほぼ つぎの ような 日程です。
12()…富山~気多大社~総持寺 祖院~和倉温泉(夕食・御陣乗太鼓)
13()…和倉温泉~のとじま水族館~宇宙博物館~富山
 信子は、能登島へ 2度ほど いった ことが ある そうですが、わたしは 千里浜 以外、能登半島は こんど はじめての 訪問です。それだけに、見るもの・聞くものが みな 新鮮で 予想外、よい 勉強に なりました。
 実は、なんの 予習も しない まま 旅行に 出かけた ので、帰って きて から あわてて地図を 見たり、ネットで たしかめたり して います。平生の 不勉強さを 思い知らされました。
 
気多大社の ナゾ
ケタ[気多]大社と いう ナマエは、ずっと まえから 気になって いました。ネットで見ると、
石川県羽咋市寺家町にある神社で、式内社(名神大社)、能登国一宮。旧社格は国幣大社で、現在は神社本庁に属さない単立 神社。旧称は「気多大神宮」。(中略)
社伝(『気多神社縁起』)によれば、第8代孝元天皇の御代に祭神の大己貴命出雲から300余神を率いて来降し、化鳥・大蛇を退治して海路を開いたという[1]
また『気多社島廻縁起』では、気多大菩薩は孝元天皇の時に従者を率いて渡来した異国の王子とし、能登半島一体を巡行して鬼神を追放したと記される[1]。『気多社祭儀録』では、祭神は第10崇神天皇の御代の勧請とし、神代からの鎮座とする説もあると記される[1]
一説として、孝元天皇の御代には七尾市に鎮座(現・気多本宮、位置)し、崇神天皇の御代に当地に遷座したとも伝えられる[1]。(中略)
奈良時代には北陸の大社として京にも名が伝わっており、『万葉集』に越中国司として赴任した大伴家持が天平20年(748年)に参詣したときの歌が載っている(文献上初見[2])。
 歴史学・考古学 など からの 根拠は とぼしい ようですが、「現在は 神社本庁に 属さない 単立 神社」と いう あたりから みても、普通の 常識とは「ケタはずれ」の 神社のようです。「気多神社命名の 由来を どう 考えれば よいか?イネ 農耕以前の 日本列島へ、異質先進的な「ケタ文化」が 伝来した ことを 記念する 命名と 解釈しては どうで しょうか?ケタは、直接には 動詞ケツ[]・ケヅル[]に つながるk-tの 名詞ですが、動詞 カツや 名詞 カタ・カチ・カテ・キダ・コト などとも 同系の k-t音語です。ハシケタ[橋桁]と いえば、土木建築の 技術用語.ハキモノの ゲタ[下駄]は、家屋や 橋の ケタ[]の 姿。動詞 カツ[合・搗・勝]は、もともと「カツカル・カチワル」姿。漢語カツ[]英語cutも、おなじく k-t音語です。
カツ(カチワル)作業の 結果が カタ[]・カテ[]。その 道具が カタ[]cutter。大地を 両足で コンパスの ようにして カチワル 姿が カチ[徒歩]。ハモノでcutして できた キズ・キザが キダ[分・段]。モノゴト・モノガタリを バラバラニ ブンカツ[分割]した、その ワン カットカタ[]コト[事・言] です。そして、コトと いえば、「コトシロヌシ[事代主]](大国主神の子)、「ヒトコトヌシ[一言主]大神」(雄略天皇を 平伏させた 託宣の 神)の 神名にも 用いられる k-t音語。英語でも、みごとな カタチに 仕上がった 作品を goodと いい、超ミゴトな シゴトを する 存在を Godと よんで います。「気多神社 = k-t文化の ヤシロ[]]と 考えて よい でしょう。
 
総持寺 祖院の こと
 総持寺 祖院は、輪島市 門前町門前に ある 曹洞宗の 寺院。山号は 諸岳山。通称、能山(のうざん)あるいは 岳山(がくざん)。曹洞宗の 大本山と して 瑩山紹瑾 禅師に より、1321(元亨元)年に 創建され ましたが、1898( 明治31)年の 大火で 境内が 焼失、本山は1910(明治43)年、神奈川 横浜市 鶴見に 移り、以後 祖院と 呼ばれて いるとの こと。
 能登地方は、現在 石川県の 一地域 ですが、かって 「能登国」と 呼ばれた(『和名抄』)時代も あります。日本列島の 歴史の 中で、この 地域が その 地勢・地形・地質 などを ふくめて、一定の 役割を はたして きた という 経過が あり、気多大社や 総持寺 祖院 などは、その 記念碑と いう こと でしょう。
 
ディナー ショーの 感覚
 12日の 夜は、七尾市 和倉温泉の「あえの風」で 一泊 しました。伊藤 さんの 解説では、「加賀屋は 有名 だけど、料金が 高くて 手が 出ない。ここは 加賀屋の 姉妹館と して、格安料金で 加賀屋流の サービスを 提供と いう のが 売り」だ そうです。
 夕食の 場所が、ちょっと ディナー ショー みたいな 演出に なって いました。「花舞茶寮」と よばれる 一画で、中央に ステージが あり、「御陣乗太鼓」の ショーが おこなわれ、その まわりの 席で 食事を する 人たちも います。さらに その 外側が 桟敷ふうの 個室に なって いて、わたしたちは その 個室で 食事を しながら、窓ガラス ごしにショーを 楽しむ ことが できました。
 考えて みると、日本全国 いたる ところに 温泉が あります。と いう ことは、そこに競争原理が はたらくと いう こと。温泉の 魅力 だけでは 生きのこれ ない。そこで、食事や ステージ ショー などに 工夫を こらす ことにも なります。さらには、まわりの 歴史遺跡や 観光施設 などとの 連携 プレーも 必要に なって きます。一見 のどかに みえる 能登の 風景 ですが、その かげに「21世紀を 生きのこる ための 戦略」が めぐらされて いると 感じました。富山の 温泉地 宇奈月 なども、負けて いられ ませんね!
 
のとじま 水族館
13日は、のとじま 水族館や 羽咋の 宇宙科学 博物館 などを 見学しました。最近の 観光施設 などでは クルマいすを 用意して ある ところが おおく、水族館では ごらんの とおり クルマいすで 「ペンギンと ご対面」と いう 場面も ありました。自分の アシでなんとか なると いう 気も しますが、万が一 ころんで ケガでも したら、たいへんな メイワクを かける ことに なります ので、あえて ラクを させて いただき ました。乗って いる ほうは ラクチン ですが、途中 坂に なった ところも あり、押す ほうは たいへん だったと 思います。ごめんなさい。
  それに しても、この 水族館は 日本でも 有数の 規模を ほこる 水族館の ようです。この 地域で これだけの 施設を 運営して ゆく その かげで、どんな 人たちどんな 体制を組んで いる のでしょうか?そんな ことが 気に なりました。
 
能登の サクラ
  こんどの 能登めぐりは、もともと「能登の サクラめぐり」と しての 企画 でした。ところが、富山の サクラは 予想を1週間 ほど 早く 満開と なり、富山を 出発した ときは すっかり 葉桜の 状態に なって いました。それで、能登路の サクラも おなじ 状況だろうと 考え、寺社 めぐりや 水族館 見物 などに 重点を おくことに しました。それが 意外な ことに、ゆく 先々で 能登路の サクラは 満開の 姿で わたしたちを むかえてくれました。
 あとで 地図を 開いて 見て、よく 分かりました。平生の 感覚で、「能登は 石川県の 一画。金沢と ほぼ おなじ」と とらえて いたのが マチガイ。金沢は 富山 よりも 緯度が 低い ですが、能登は 富山 よりも はるかに 緯度が 高い 位置に あります。自分が「常識」と 考えて いた ことが、まったく デタラメ だった ことを、またしても 思い 知らされました。
 
ノト[能登]の 語源は?
さて、ノト[能登]の 語源は どんな こと でしょうか?ノト[能登]と いう 漢字表記は、その 地形 から「ノボル[] ことが デキル[]」と いう 好字(かっこいい漢字)を 当てた だけの もの。問題は、日本語(ヤマトコトバ)と しての 「ノト」の 意味です。上代語に「ノト[能登](国名」や「ノド[]ニ」(のどかに。ゆったり)などの 用例が あること から(ノ・ト いずれも 乙カナ)、「ノ[][](矢竹の アト。ゆるやかな 斜面)」が 原義では なかったかと 考えて います。
 もっと はっきり いえば、ノト[能登]と ノド[]もともと おなじ 音感覚の コトバだったろうと 思います。上代語に ノミド[](ノは 乙カナ。ドは 不明)の 用例が あり、ノド[]の 用例が ない こと など から「ノト[能登]=ノド[]」説は 少数派の よう ですが、それは 「上代 甲乙 カナヅカイ」に とらわれすぎた 結果だと 思います。甲乙カナの 区別は たしかに 参考に すべき ですが、とりわけ コ・ト・ノ などの 用法に ついては、疑問が 出されて います。上代語辞典 でも、「アト[足・跡]の トは もとは 甲類だが、トの 両類の 別は やや 早く 失われる ので、乙類の 例も まじって いる」と 指摘して います。
ちなみに、和倉温泉の ワクラは、「湧く 浦」、つまり「湯の 湧く 浦(入り江)」であり、海の 中から 発見されたと 解説されて いる ようです。
 
いたち川 べりは 若葉 一色
  富山へ 帰って から、能登めぐりの 報告を まとめて いた ところ、16日 さっそく 伊藤 さん から 旅行中の スナップ写真が おくられて きました。その うち 「気多大社」と 「のとじま水族館」の 2を、この ブログの 画像と して 使わせて いただきました。
 20日、雪見橋で 定点観測の シャッターを 切りました。いたち川 べりの サクラは すっかり 若葉一色に なって いました。
 
 

2016年4月9日土曜日

いたち川 べりの サクラ 満開 

 
 
富山市日中友好協会総会3/4
 
 
日本海文化悠学会総会 3/25 
 
 
いたち川の サクラ 満開 4/3  
 
 
 いたち川 遊歩道 3/25 
 
 
大沢野の 風景 4/5  
 
 
 ゆーとりあ 越中 まえで 4/6  
 
 
 
324日(木)夜、ホテル グランテラスで 開かれた 富山市 日中友好協会 総会に 出席しました。出席者の 中に、むかし 日中国交回復運動に 熱中して いた ころの 仲間の姿は、ほとんど 見あたり ません。それでも、田添 等楊 さんと 同席できて、ほっと しました。田添 さん とは、むかし 富山市 中学校の 教員仲間で あり、当時 たまたま 中国 から 一時帰国して いた hsmtさんの 娘さんを 中学生と して 受けいれる ことに なり、その 学級担任が 田添 さん でした。田添 さんは、独特の 風格を もつ 洋画家と して いまも ご健在 です。また、そのときの 女子 中学生は いま 富山市役所の 文化・国際課に 勤務して います。
むかしなじみと いう 点では ,ひさしぶりで、栗三 直隆 さんに お会い しました。滑川市 光明寺 住職 さん ですが、この日は 県協会 副会長と して 来賓席に 着席。むかし、NHK 富山放送局に 勤務、労働組合の 運動を して おられた ころ からの 顔なじみ。最近は『浄土と 曇鸞…中国仏教を ひらく(桂書房)を 刊行する など、ますます ご健在の ようです。
 この日、記念講演と して 斎藤 大紀(富山大学 人文学部 教授)が「鳳凰県の 世界」と 題して 講演され ました。鳳凰県は、湖南省 湘西 土家族 苗族 自治州に ある 地方都市で、漢族とは ちがった  文化を 感じさせる 観光地と なって いる よう です。中国の 現代作家 沈従文の 故郷としても 有名です。ただし、わたし 自身 広西省の チワン族 自治州 桂林へは 2回 旅行した ことが ありますが、鳳凰県は まだ いった ことが ありません。これまで 10回 以上も 中国を旅行して きましたが、中国の 土地に ついても 人についても、知らない こと だらけ、分からない こと だらけ だと、あらためて 気づかされ ました。
 
325日(金)午後、茶屋町 豊栄稲荷神社で、日本海文化悠学会 総会が 開かれ、平成27年度の まとめ、および 新年度の 計画 などに ついて 協議 しました。まず、各自が とりくんで いる 研究 テーマ などに ついて 報告し、ついで その 提案・報告などの 希望に あわせて 新年度の 研修会日程に くみこむ 作業が おこなわれ ました。
この席で、会員の 関屋 克己 さんが「地名 サワ[]と タニ[]の 分布」に ついて 研究して おられる ことを 知り、さっそく ご教示を お願い しました。関屋 さんは、即日メールで、隈田 実 論文「日本列島に おける、地形用語と しての 谷と 澤の 分布 …古代民族の 文化圏との 接点を 探る」を おくって ください ました。ありがとう ごじます。
隈田 論文の要旨は「地形用語と しての 谷と 澤の 分布を見ると、日本の背骨と呼ばれる飛騨山脈を境として、西側は谷、東側は沢に、ほぼ統一されている。この地名の分水嶺は、地質学的には、糸魚川~静岡線(大地溝帯あるいはフオッサマグナ)の東側に平行して走っており、南端は御岳南麓まで続いている。谷と沢の分布状態から(本来は言語学・民族学・考古学などの諸分野が関連している問題であることを承知の上で)、古代民族の勢力圏や文化圏との関係を推理してみたい」と いう こと です。この 論文は「地質ニュース563(20017)に 掲載された もの ですが、ネットで 簡単に 閲覧・コピー できる ように なって います。ご都合の つく方は、ぜひ いちど 検索して みて ください。タニ[]と サワ[]の ミゴトな 分布図や ロマンに 満ちた 隈田仮説を たのしめると思います。
地質学には 門外漢の わたし ですが、タニ[]と サワ[]の 精密な 分布図を 見て おどろき、隈田 さんの 基本姿勢に 感動しました。また、タニ[]・サワ[]・カワ[]などと いう 地形用語の 音形・字形・意味用法 などに こだわる 姿勢にも 共感を おぼえました。
 「タニ[]と サワ[]の 分布図」から「古代民族の 勢力圏や 文化圏との 関係を 推理する」ことは、たのしい こと ですが、それには やはり「言語学・民族学・考古学 などの 諸分野」からの 証言が 必要に なります。その点で、隈田論文の 中で 提案されたいくつかの 仮説は、まだ 十分な 説得力を もって いない ように 思われます。
 ここで、わたしに ナニが できるかと 考えて みました。音韻比較の 面 から、地形用語(タニ・サワ・カワなど)の 音形を 音節・音素の 段階 まで 分析する と ともに、音形と意味(事物の 姿)との 対応関係(やがて、語形の 組織原則)を たしかめる ことに よって、なにがしかの「客観性・合理性」の ある 証言を 引き出す ことが できるかも しれません。
 これから 先の 話は、やや 専門的な 議論に なります ので、くわしい ことは ブログ「コトダマの 世界」でご報告する ことに します。
 
43()いたち川 べりの サクラも ほぼ 満開と なりました。ことしの チンドンまつり8日~10日に 予定されて います から、予想より 1週間 ほど 早く花見が できたと いう こと です。花見と いっても、いまの わたしの 体調では、朝食 まえの 2030分、スマホを ぶらさげて 雪見橋 まで 出かけ、まずは 定点観測で 両岸の 風景を カメラに おさめ、あとは 遊歩道の サクラを ながめて シャッターを 切る くらいの こと。カメラ アングルを 考えて、水面 ちかく まで 階段を おりようと しても、手すりが ないので ムリ。松川との 合流地点 まで 歩けば、またすこしちがった風景が見られるのですが、そこまでの 体力も 意欲も ありません。まあ、これで ヨシと 思って います。96歳の 春、ことしも 無事 サクラの 花を 見る ことが できました。それ だけで、ありがたい こと です。
 
44()西田 直・恵美子 夫妻の 來富に あわせ、藤木 美織 さんの クルマに イズミ 夫妻も 便乗して、-とりあ越中 まで 一泊旅行に 出かけました。西田 夫妻は、前回も ご紹介した ハルト[悠人] 君の おじいちゃん・おばあちゃんに 当たります。こんどの 富山訪問は、3日に 大津市で 琴の 発表会が あり、母親の 規子 さん だけでなく、ハルト君も 出演する ことと なり、やがて 祖父母の 西田 夫妻 まで 孫の 初舞台 応援にかけつける さわぎと なりました。千葉県 四街道 から 大津 まで きた ついでに、富山を まわって 北陸新幹線で 帰郷と いう ことに きまった そうです。
信直 さんは、旧制 富山高校の 出身で、東北帝大 工学部 卒業後、日鉄・釜石 製鉄所に 勤務。敗戦後も、日鉄 解体に よる 富士製鉄 時代1950年~)、八幡製鐵所と 合併して からの 新日鉄時代 まで、日本の 製鉄業界で 陣頭指揮を して こられた よう です。やや 難聴の ため、補聴器を つけて、じっくりと 思い出話を きかせて いただき ました。旧制 富山高校の 学生時代、寮生仲間で 食料買い出しに 行って、警察官の 取りしまりに あった 話 から、製鉄技術 関連の 特許権を めぐる 訴訟の 話 まで、まさに 現代史の 証言を 聞く 思いが しました。