2013年1月10日木曜日

ミ年への思い







ブログはじめで ジタバタ
16日。書きぞめならぬブログはじめと、はりきってパソコンに向かったのですが、タイトルをいれたあと、「画像挿入」の場面でいきなりつまづきました。なんべんくりかえしても、ダメ。ショックでした。やむなく、とりあえず画像なしのまま、文章だけのブログで公開しました。

17日。パソコンを教えていただいた吉田京子先生に電話でご相談しました。「日進月歩の世界なので、Googleのブログづくりの方式が最近またすこし変更された。そのため混乱をおこしているようだ」とのこと。チェックすべき手順を具体的に教えていただきました。ここで気をとりなおして、さらに挑戦。シッテンバットウ[七転八倒]しているうち、ひょいと「画像挿入」ができました。どうやら、画面にあらわれた指示を見落としていたらしいです。なにはともあれ、画像だけを「追録」として公開しました。

 

ミ年への思い
1月8日。今号の画像として、インターネットでフリーの[]年画像の中から、かわいらしいデザインをえらんでみました。
ことしは[]、つまりヘビ[]の年。ヘビは脱皮して成長することから、「復活と再生につながるとされているようです。また、ヘビは弁財天の使いとされ、金運にめぐまれるともいわれています。

地震・津波・原発事故、さらには領土問題など、八方ふさがりの日本ですが、[]にはいる直前、政府機構がまず脱皮しました(野田内閣→安倍内閣)。このいきおいで景気回復・災害復興や領土問題・拉致問題の解決にむけて動きだすようになれば、それはすばらしいことだと思います。

 

[]とヘビ[]の関係
それにしても、[]ヘビ[]の関係がフシギです。上代語にはヘビの用例がなく、もっぱらヘミと呼んでいたようです。bimiクチビルの音ですから、交替してもフシギではありません。

そうなると、[]ヘビのことですから、[]ヘミ[]は同源のコトバかと考えたくなるのですが、どうもそう簡単にはゆかないようです。国語辞典によれば、エトの[]乙類カナで、ヘミ[]甲類カナ。おなじミ音でも、発音や意味・用法が区別されていたというのです。

 

[水・神・見]とミ[實・身]の対照
甲類カナのmi1と乙類カナのmi2とで、どこがどれだけちがったのでしょうか?語頭子音m-は同音ですが、語尾母音-i-i1-i2に区別され、意味用法もちがうといいます。

甲類カナには[水・神・見・三・御]などがあり、乙類カナのミにはミ[實・身・箕・巳]などがあります。ここではなるべく議論を単純化するため、まずは1 [水・神・見]とミ2グループ[實・身・巳]にしぼって比較してみましょう。

どちらがどうと断定するのは危険ですが、mi1は、「ウム・ウミダス・ミツケル・ミタス」など、どちらかといえば積極的・能動的な姿を表わしています。くらべてmi2は、「コモル・コメラレル・ウマレル・ナカミ」など、どちらかといえば消極的・受動的な姿を表わしています。

たとえば、mi1[水・神・見]は「イノチをウム・マモル」、「ミツケル」姿だといえます。ミツケルことは、やがてウミダス[産出]ことになります。また、ミ乙mi2[實・身・巳]は「カラやカワの中にコモル(コメラレル)」、「~からウマレル」姿ということになります。

[]mi1で、カミ[]kami2だというのは、一見ムジュンしているようですが、mi1[]は「イノチをウミ[]そだてる神の姿」、kami2[]は「神が現実世界に出現する時の姿=カラやカワなどの中にコモル姿=mi2[實・身]の姿」と考えればナットクできそうです。

 

甲乙カナの意味をさぐる
mi1[水・神・見]mi2[實・身・巳]との対照関係はkami1[髪・上・守]kami2[]との関係にも、さらにはko1si[]ko2si[腰・層・輿]との関係にも見られます。

漢語や英語の場合、まったくの同音あるいはアクセントのちがいだけで自動詞・他動詞・名詞などに使いわけられるコトバがたくさんあります。しかし、それだからといって、漢字の字形や英語のつづりを変更したりしていません。リクツは別として、現実問題としてそこまですることは困難であり、その必要もないと考えたのでしょう。  

上代日本語甲乙カナヅカイの問題も、よく似たところがあります。平生はシゴトや生活に追われて、考えているヒマもない問題ですが、お正月など、たまにはじっくり考えてみてもよいでしょう。

上代語甲乙カナヅカイをたずねることで、古代日本人の言語感覚や自然観・世界観・宇宙観をさぐるテガカリがつかめるかもしれません。
おそまきながら、わたしのハツユメといったところです。

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