『古事記』を 読む 会 7/3
いたち川の土手 7/7
遊歩道の花壇 7/10
「宮都跡」と「アギトフ」の 話
7月3日(日) 午前、市内 茶屋町 豊栄稲荷神社で、古事記を 読む会の 研修会が あり。五十嵐 俊子 さんが「古事記を 読む」と 題して
報告されました。当日 配布された 資料に よって、五十嵐 さんが 提起された 問題点を 要約して ご紹介します。
① 神々と天皇の宮跡をたどる…先日「三輪山の山麓にある瑞垣の宮跡」「復元された平城京」[藤原京]跡」などを訪ねた。神を祭る聖なる場が即ち政治の場であった時代。宮とは、古代天皇のおられた宮殿でもある。その宮があちこちと移動している。その移動にも訳があり、天皇をささえる豪族たちの争いや海外との交渉などが浮き彫りになるようだ。宮都の移動が頭の中の地図上にポイントされることを願って提示する(1 高天原~64 平安京まで、略地図上に提示)。
② 高志国関係の記述として、垂仁天皇と沙本毘売の子の記事に注目…この御子八拳鬚の心前に至るまで真事とはず。高く往く鵠の音を聞きて始めてあぎとひ為き…その鳥を追ひ尋ねて…遂に高志国に追ひ到りて、和那美の水門にして網を張り、その鳥を取りて、持ち上りて献りき。この「アギトフ」を、どう解釈すれば よいか?
せっかく 大量の 資料を 準備して いただき ながら、時間に 制限が
あり、たがいに議論を つくす ところ まで ゆかなかったのが ザンネンです。お礼の 意味を こめて、わたしが 気づいた ことを しるします。
① の「神々と
天皇の宮跡を たどる」は、やがて「ヤマタイ国 九州説・近畿説 論争」とも 関連する、おもしろい 研究テーマだと 思います。それだけに、議論を はじめる まえに、まず
用語(ミヤ・ミヤコ・ヤマト など)の 意味・用法に ついて 共通理解を もつ
ことが 必用だと 思います。たとえば、「ミヤ・ミヤコ・ヤマト などのヤ音は、どんな 意味を 表わして いるか」など。くわしい ことは つぎの 機会に ゆずりますが…
② の「沙本毘売物語」に
ついて、五十嵐 さんは、「コシの国の 役割」と「アギトフ」と いう コトバの 意味・用法を 問題に して います。わたしは、ここでも、まず コシと いう コトバに
ついて、ゼロからの 解釈しなおしが 必要だと 考えています。『古事記』では コシ[高志]と 表記されて いますが、これは ヤマトコトバの コシを、漢語の 音韻感覚で
音訳した もの であり、ヤマトコトバの 音韻感覚 からは、コシが 「高い志」を 意味する ことは 考えられ ません。「しなざかる コシ[越]」(コは 甲類カナ)や、コシ[腰・輿・層](コは
乙類カナ)などを ふくめ、コシという 語音が 表わす 意味を たしかめて おきたい ものです。ただし、これ以上 くわしい 話は、つぎの 機会に…
「アギトフ」に ついては、『時代別・国語大辞典・上代編』(略称『上代編』)にくわしく 解説されて います。要約すると;
アギ[腭・歯+咢]①上顎。②魚のエラ[鰓]。<考>地名 「アギ[歯+咢]タ[田]」(斉明紀四 年)はいまの秋田
県の一部に当たる。
アギトフ[得言]四 ①アゴ[頤]を動かす.幼児が片言
を言う。②魚が水面近くに浮き出て呼吸する。
アギ(アゴ)が アキタ[秋田]の アキと 同義だと いう ことに なると、アギ[我君]も 同義と 考えて よい でしょう。ついでに、アキ[安芸]・アキヅ[蜻蛉]・アキヅシマ[秋島]などの 語源に ついても、あらためて 客観的・合理的な 解釈が 求められます。
ここで、わたしの 結論から さきに いえば、ア=ヤ「矢]。ギ=キ[杵]。ヅ=ツ=ツク[突・搗・着]もの(ところ)。いずれも タヨリに なる 利器・兵器(ツハモノ)です。アギ(アゴ)を 動詞 アグ[上・揚・挙]の 名詞形と 解釈する ことも できます。アゴが 食品を カム 姿は、「矢が 來る」姿 であり、「杵で 搗く」姿です。今でも 幼児に むかって「アグアグして ごらん」などと いいます。これも、もとは 由緒正しい コトバだったと いう ことに なるかも しれません。
もっと くわしく
説明したい のですが、それも つぎの 機会に…
投票所への 道
7月10日(日)。午前中に 参議院議員選挙の 投票に
行って きました。もと 八人町 小学校の 体育館が 投票所に なって います。自宅から わずか 500㍍ほどの
道のり ですが、7月の 炎天下、96歳 老人には かなりの 重労働です。日射病 予防に 帽子を かぶり、行倒れ 予防に 2本の ステイックを
使って 出かけました。信子は いつもの 手押し車を 押して いました。途中 3回ほど 立ちどまり、ステイックに すがって 深呼吸を しました。
投票所へ 着いて 見ると、まるで カンサンと して いました。投票を すませて 帰りぎわ、やっと 一人だけ 玄関で すれちがい
ました。「この調子 だと、投票率は かなり 低いな」と 思いました。帰り道は、街の中の 道路は 止めに して、一気に いたち川の 遊歩道 まで つきぬけ、川べりの
そよ風に 吹かれたり、ベンチで 休んだり、花壇を ながめたり しながら、雪見橋ぎわ まで あるきました。
さて、このつぎの 選挙の とき、投票所まで 歩いて 行く 体力・気力が あるか どうか?あまり、自信が
もてません。
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