『古事記』を読む会 7/1
音を聞く会 7/4
かざはな(尺八と筝)演奏会 7/5
出張販売 7/12
『古事記』を読む会
7月1日(日)。午前10時から茶屋町豊栄稲荷神社で、『古事記』を読む会の研修会が開かれ、考古学者藤田富士夫さんが「黄泉の国」と題してて講義されました。『古事記』を読むばあい、考古学の基礎的な知識や情報・資料がほしくなります。貴重な学習チャンスを与えていただきました。ただし、ザンネンながら98歳老人の頭では、せっかく教えていただいても、すぐには理解できず、分かったつもりで、その視点から『古事記』を読みなおそうとしても、なかなかうまくゆかないのが現状です。
たとえば、イザナキ・イザナミの物語や三輪山伝説などの記事が古墳時代(3世紀中ごろ~7世紀ごろ)の作品だとわかれば、古墳時代の考古資料にあわせてチェックすることで、その記事の背景となった「歴史の真実」が見えてくるはず。そう考えて、ボチボチやってきました。そのうちに、「歴史の真実」らしきものが少し見えてきました。それをまとめた小論の一つが「ヤ[矢]・[也]・ARROWの系譜」(『悠学』第2集,2017)です。
これで一段落と思う間もなく、こんどはヤ[矢]音グループと並行して、ワ[輪]音グループが存在していたことに気づかされました。
ワ・ワタ・ワタル・WATERの系譜
ワwa音を見なおすようになったきっかけは、三輪山伝説(記・崇神)のナゾときをはじめたことです。「ミワ[美和]・[三輪]・[三勾]」、「ミワヤマ[美和山・三輪山]」、「ミワノキミ[神君]」などと表記されるワ音の正体(基本義)をさぐりたいと考えたわけです。ワ音ではじまるコトバにはワク・ワナ・ワタ・ワルなど多数ありますが、ここでキー・ワードとして「ワ[輪]」を設定することで、ほぼ説明できることが分かりました。
ただワタ音については、綿と腸(ハラワタ)と海水(ワタツミ)がナゼ同音なのか、説明にテマがかかりました。「いずれも、安定した体形をもたず、とらえどころがないが、容器があれば、その形にしたがう。ただし、容器にわずかでもスキがあれば、すぐにモレだし、まわり一面にシミワタルことになる」という説明でナットクしました。とりわけワタ[海水]は、固体・液体・気体と姿を変え、宇宙空間にシミワタル・シロモノです。それだけではありません。ワタツミ[海神]のワタ[海水]という語音が日本語のワクを越えて、英語のwater(水)にまでつながる可能性が見えてきました。念のため、英語辞典でだしかめてみると、「waterはインド・ヨーロッパ語根wed-からの派生語で、wet湿った, wash洗う, winter冬, surroundとりかこむ, wiskeyウイスキー, vodkaウオッカなどと同系」と解説されています。
ヤマトコトバのワタ[海水・水]・ワタル[渡]が英語wterにつながる語音だとなれば、それはやがて「日本語がインド・ヨーロッパ語と接触・交流した」ことのアカシということになるかもしれません。じっくり腰をすえてとりくむだけのネウチがあると思います。
音を聞く会
7月4日(水)。午後、9Fで「音を聞く会」が開かれ、「歌のお姉さん」から、なつかしい歌の数々を聞かせていただきました。
1⃣ かもめの水兵さん
かもめの水兵さん 並んだ水兵さん
白い帽子 白いシャツ 白い服
波にチャップチャップ 浮かんでる
2⃣星影のワルツ
別れることはつらいけど
仕方がないんだ君のため
別れに星影のワルツをうたおう
冷たい心じゃないんだよ
冷たい心じゃないんだよ
今でも好きだ死ぬほどに
以下省略。
かざはな(尺八と筝)演奏会
7月5日(木)。午後、9Fでかざはなkazahana演奏会が開かれ、小熊昭良さん(尺八)と高崎英里さん(筝)の合奏で、みごとな音色を聞かせていただきました。この日の曲目は[川の流れのように]、「ゴンドラの唄」、[憧れのハワイ航路]、[上を向いて歩こう]、[桑港のチャイナタウン]、おまけに「ドラえもんのうた」、さいごは「夏のうたメドレー」として「たなばたさま」、「海」、「きらきらぼし」。フル・サービスの1時間でした。
<案内用はがきから>
小熊昭良…日本ではマイナーな尺八ですが、なぜか諸外国では結構人気の楽器です。後継者を育成し、本家日本の尺八奏者が増えるようにと願うばかりです。
高崎英里…一人でも多くの方に私のコト[筝]を届かせたい。日本の邦楽というジャンルを超えて、幅広く演奏していけたらと思っています。
なによりも、お二人の志の高さが伝わってきて、たくさんの元気をもらいました。そして、尺八とコト[箏]のコンビということから、ついつい信子の姉夫妻のことを思いだしていました。
信子のすぐ上の姉が土地数枝さん。その上の姉が小柴菊枝さんといって、華道(池坊)の師匠であり、箏も演奏できたそうです。ご主人は剣道の達人で、中学校の教師。戦前の陸軍現役時代は連隊旗手をつとめる反面、家では菊枝さんといっしょに尺八を演奏する、文武両道の達人だったとのこと。わたしは直接そうした場面を見たことがないのですが、信子はなんべんかその場に居あわせたことがあるといっていました。菊枝さんは、職業柄というか、かなり社交的なひとがらで、敗戦後大陸から引きあげてきて、失業中だったわたしが、旧制富山商業の中国語教師として就職できたのも、菊枝さんが県の教育委員会へ紹介してくださったおかげでした。尺八や箏とはまったくエン[縁]がないと考えていたわたしですが、やはりどこかでつながっていたのかなと感じさせられています。
7月11日(水)。しばらくぶりで美織さんがきてくれました。実は先日もホームへ来る予定だったのが、すこし体調がよくなかったので、藤の木病院でみてもらったところ、血圧が高く(165)なっているとことが分かり、それから毎日血圧を下げる薬を飲んでいるとのことでした。
信子が亡くなり、茂樹さんも亡くなったいま、わたしが頼りにできるのは美織さんだけです。その美織さんには、いつも元気であってほしいと願っています。
「教育・文芸とやま」原稿募集に応募
8月は、『古事記』を読む会も日本海文化悠学会も夏休みですが、あらたに「教育・文芸とやま」第24号原稿募集に応募することになりました。昨年は『コトダマの世界Ⅱ』出版のことがあったので応募できなかったのですが、それまではほとんど毎年応募していました。つい先日「都合により、第24号かぎりで発行を中止する」との案内があり、「これがラスト・チャンス。なんとかして応募してみたい」と考えるようになりました。
応募するとなれば、テーマは「ワ[輪]の系譜」(仮題)ときまっています。ワ[輪・曲・勾・吾]・ワク[分・別・枠]・ワナ[罠]・ワタ[綿・腸・海水]・ワタル[渡]・ワル[割・破・悪]・ワラ[藁]・ワレ[吾・割]など、ワ音語の採集もほぼ終了しています。ただ、それらのワ音語を分析・比較する作業の中で、つぎつぎあらたな発見がある状態なので、原稿シメキリ日までにどこまで整理できるか、あまり自信がありません。完全版はあとの楽しみとして、まずは前座をつとめさせていただくつもりです。
出張販売
7月12日(木)。午後、9Fで出張販売がありました。この日の品目はブドウ・ミカン・キーウイ・バナナ・おぼろ昆布、その他いろいろ。その中に「かりんとう」と「わらび餅」がならんでいたのが見つかり、なんとなくナツカシイ感じがして、買いもとめました。
ホームへ来てからは、めったに外出することがなく、近所にコンビニなどもあることはあるのですが、これだけ暑い日がつづくと、買いものをするためにお店まで出かけようという気持がしぼんでしまいます。一つには、毎月の生活経費が銀行預金から自動的に引きおとされ、自分で計算し、自分の財布から支払うわけではないので、金銭感覚がうすれていることも事実です。こうして、たまに出張販売の場で、現金で買いものをすると、ママゴトで買いものごっこをしているみたいで、新鮮な感じがします。
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