芦倉寺のご馳走(再現) 1/24
悠学会でヨセガキ 1/24
『古事記』を読む会 2/16
タワーくずし 2/25
花かごと誕生日カード2/25
誕生日のご膳2/25
知事、市長からの賞状 2/27
『古事記』を読む会 3/1
3月予定表(行事中止マーク) 3/5
1月24日(金)午後2時半から、千代田町の丸十で、日本海文化悠学会の新年会があり、出席しました。丸十の経営者が悠学会会員の経沢信弘さんで、郷土料理の研究者です。この日は、はじめに経沢さんから「三霊山参詣道中記」(小島茂兵衛信英著。明治4年、白山・立山・富士山などを参詣した記録)を手がかりとして、当時のご膳を再現するまでの経過について報告されました。
「生きるとは飯を食うこと、酒を飲むこと。生きるとは読むこと、書くこと、考えること。人生のよき先輩を見習いつつ」(中島信之)。
「コトダマの世界Ⅱの表紙、小澤俊夫先生との出会、この泉先生とのご縁、ありがとうございます」(佐藤芙美)。
「ありがとうございました」(北河美智子)。
「100才萬歳!」(山口悦子)。
1月31日(金)。午後、自室でアロマ・セラピーの施術をうけました。足湯で20分間、足をあたためたあと、植物性香油をぬって足をマッサージしていただくこと、40分間。わたしはカオリ音痴で、さまざまなカオリをカギわけ楽しむだけの能力がありません。ただなんとなく楽な気分になり、やがてネムリにさそわれます。ゼイタクといえば、そのとおりと思いますが、わたしとしては、「100年ものあいだ、全身の重量をささえ、オキル・タツ・アルク作業を支えてくれたこと」へお礼のきもちです。
2月16日(日)。午前10時から茶屋町豊栄稲荷神社で開かれた『古事記』を読む会に出席しました。この日は、はじめに出席者全員で中巻・垂仁天皇記を輪読したあと、二口さんから研究報告がありました。二口さんは、「垂仁記」(古田武彦著。「日本列島の大王たち。古代は輝いていたⅡ」朝日文庫)の内容を要約して紹介されました。「垂仁記」では、天皇と皇后佐保毘売やその兄佐保毘古王をめぐって、殺人や戦闘行為が展開する記事になっていて、文芸作品としてもおもしろい作品です。しかし、ここでは「この記事から、どんな歴史の真実を読みとるか」という視点から、さらに要約してご紹介することにします。
イ. 先の崇神側の軍に追われた建波邇安王の敗軍は、河 内の樟葉辺から淀川を渡って対岸=摂津へ逃れようと した。そこは崇神側の手の及びえぬ地帯だったのでは ないか。
ウ. 「皆その地を奪い取る」とあり、この“佐"保”が それまで近畿天皇家側の所有ではなかったことを示し ている。
ア. 景行治世下のこの説話の語り手は、佐保毘古と佐保
毘売との密約の話をだれから聞いたのだろうか。当の 二人は死んでいる。垂仁からでしかなく、その子景行 から公布させた。
イ. 景行が、一般人民に、そのように信じさせたかった。“佐保の長期包囲戦とその落城の悲運、それは佐保毘古の悪だくみ(夫殺しの教唆の陰謀)のため、自業自得なのだ"と。
ウ. その証拠に、夫(垂仁)が妻(佐保毘売)から、その告白を聞いたと言う。(その告白者はもうこの世にはいない。)
エ. 近畿天皇家側は、山城・河内を制圧した後、旧支配勢力の中心であろう摂津の勢力と婚姻政策を結んで、佐保毘売を人質とした。
オ. にもかかわらず、時機を見て、垂仁は佐保毘古の居城を囲み、長期包囲戦を展開した。
キ. 当時の当地の人々の間には垂仁側の非情と佐保毘古・佐保毘売側の悲運が語り草となった。ことに佐保毘売の立場には、大方の同情が集まっていた。
⋆ 佐保毘売は、そのことを夫に告白した。
⋆ 佐保毘売は、兄の不正のために、兄と運命を共にすることとなったけれど、その死に臨み、比婆須比売たち姉妹に、あとを託して死んだ。
⋆ その子景行が今位についているのは、佐保毘売の遺言 の実行なのだ。
ア. 佐保毘売は落城に臨んで、わざわざ次代の天皇の母親を推挙して死んだ。そういう形の説話になっている。
イ. なぜか。近畿屈指の名門=旧支配勢力の王家の佐保毘売と異域(九州)からの不法侵入者の子孫たる崇神・垂仁たちという概念である。武力だけでは旧支配勢力を継承できず、次代景行の母は、旧支配勢力最後の王女、あの尊貴の王女が死の間際の遺言として、推挙してくれたのだという説話が必要であった。だから、それを「造作」した。
ウ. また、その佐保毘売の子である本牟智和気をさしおいて、景行が次代の王位を継いだことにも原由があったことと思われる。
エ. ここで「造作」というが、古事記の説話は、後代史官の勝手気ままな「造作」ではない。基本においては真実と考える。しかし、今の場合、「佐保毘古と佐保毘売の『夫殺しの密約』が史実である」ということを意味するものではない。「次代の景行の時代、景行の側から、そのような説話が選定、伝承、公布された」ことが史実である。“景行側の、景行側による、景行側のための説話”である。
2月18日(火)。午後、長江新町長念寺で開かれた「寺サロン」に出席しました。「寺サロン」という呼び名は「あまり聞いたことがない」といわれるかもしれませんが、わたし自身は、「いいナマエだ」と思っています。とりわけ浄土真宗の寺のばあい、「寺は、サロンであるべきだ」と考えています。仏教寺院といえば、高い屋根ガワラがテリかがやく堂・塔の姿が連想されます。その広い空間に、地域の人たちが集まってきて、お茶を飲んだり、世間話をしたり、ゲームをしたりして時間をすごします。自分のいいたいことをしゃべったり、また他人のおしゃべりを聞いたりしている中で、フラッと「心のフレアイ」を感じることがあるかもしれません。フレアイを共感できる仲間が3人までそろえば、同好会・研究サークルとしてさらに成長する可能性もあります。
何百年・何千年ものあいだ、毎年くりかえされる現象を観察・体験する中で、n-p音語がうまれたことが分かります。また、この現象は日本国内だけで起こるわけではありません。中国大陸でもヨーロッパ大陸やアフリカ大陸でも見られる現象です。漢語や英語の中からn-p音語を採集して、対応関係を調べてみましょう。
ニフniep入ru…↓型につき入る姿を示す指事モジ。また、入り口を描いた象形モジ、あるいは、「ナハをナフ」姿にも見える。
ナイnueb内nei…屋根の形と入との会意モジで、オオイの中に入れることを示す。この字形は、かならずしも屋根型建築物とはかぎらない。ナハシロ[苗代]など、ナヘ[苗]をナブ[並・隠]するシロ[代・城〕やワク[枠](ワケルもの)と考えてもよい。
ナフnep納na…「糸+音符内」の会意兼形声モジで、織物を貢物として納め、倉に入れこむことを示す。
ネフniap囁nie…「口+音符聶」の会意兼形声モジで、口をよせて、そっとささやく(シノビこませる)姿。
nepot- (grandson孫,nephew甥)
nephew, nepotism縁者びいき, niece姪.*根・芽・目がノビデル姿。⇔ネバフ・ネヒ[婦負]・メヒ[婦負・姪]。
neu- (to shout叫ぶ) announce公表する,pronounce発音する.*「ネ+フ[生]」の構造。ネフ[根生](根がハエル)、ナル[成・生・鳴]姿。⇔ノブ[述・延・伸]。
newo- (new新しい) newニヒ[新],neo-新,nova新星,novel小説, innovate革新する.*ノビデル根の先端部分=ネ[根]ホ[穂・秀]。⇔ニヒ[新]・ネヒ[婦負]。
2月25日(火)。午後2時からの「機能訓練」に参加。ひととおり足・腰の体操をしたあと、後半は「タワーくずし」のゲーム(写真)を楽しみました。まず、プラスチックのカップを積みかさねて、4段かさねのタワーを2個ならべます。また、攻撃用のタマとして、ポケット・テイッシュを5個用意します。タワー正面の指定席に着席したまま(立ち上がり禁止)、テイッシュ5個をつぎつぎシュートして、タワーのカップをどこまでひっくりかえせるか、というゲームです。テイッシュ1個ではカルすぎるというか、いささかタヨリナイ感じで、シュートの威力を発揮するコツがつかめないまま、ゲーム・オーバーになる傾向があります。
2月27日(木)。午前10時半から、長念寺住職志田常無さんをむかえ、信子の月命日のおつとめをすませました。
3月1日(日)。午前10時から豊栄稲荷神社で開かれた『古事記』を読む会に出席しました。前回読んだ「垂仁天皇記」にひきつづき、今回は「景行天皇記」を、出席者全員で輪読したあと、会員五十嵐顕房さんから研究報告を聞かせていただきました。当日配布されたレジメの中から要約してご紹介します。
(1) 父 垂仁天皇
(2) 母 比婆州比売命
(3) 皇后 沙保毘売命
(4) 皇居 纏向の日代宮
(5) .御子 八十人のうち皇太子三人、小碓命(倭建命)・若帯日子命(政務天皇)・五百木入日子命。
(6) 主な事業 屯家と田部(皇室の直営地と耕作民)を定める。
坂手池(灌漑用の池)をつくる。
書紀には、景行天皇自ら九州に出向いて、諸賊、土蜘蛛・熊襲の討伐が行われている。熊襲は、九州南部の種族で、肥後の球磨戸大隅のソオ[贈於]を指すともいわれる。
2. 倭建命(小碓命)
(1) 父 景行天皇
(2) 母 針間之伊那毘能大郎女
(3) 后・妃 弟橘比売命、美夜受比売(尾張の国造の祖)
(4) 御子 帯中津日子命(タラシナカツヒコノミコト。仲哀天皇)
倭建命の熊襲や出雲建をだまし討ちにした卑怯な行動は、我々の感覚からすると、勇者の行動としては認めがたいものを感ずるが、当時の人たちには、知恵と勇気をもった英雄と考えられたのだろうか。
○東征(東海道の平定)
カ. さらに東に進み、蝦夷を平らげて相模と駿河の国境、足柄峠で「あづまはや」といった。
ク. 伊服岐能山の神、牛のような大きな白い猪に出会う。氷雨が降ってきて、命は前後不覚となったが、気を取り戻した。
ケ. 望郷の歌 「倭は 国の真秀ば たたなづく 青垣 山籠れる 倭し麗し」命は、歌い終わってから亡くなった。
○、倭建命の物語は、大和王権の拡張期にあって、倭建命個人の物語ではなく、景行天皇の業績も含めて、有力な皇族たちが将軍となって派遣された伝承を集めて、物語化したものと考えたい。垂仁天皇の時代に、天照大神が大和の国から出て、伊勢の国に祭られることになったのも、王権の拡大に関わる事業であったと考えたい。
漢語の音節は、基本的にCVC(子音+母音+子音)型、つまり「2枚の皮でアンコを包んだモナカ型」の構造です。日本語の音節がCV(子音+母音)型なのと、対照的です。ただし、それは上古漢語時代の音で、その後現代漢語にいたるまでに、大半の語尾子音が脱落し、CV型に変化しました。現代漢語の語尾子音として残っているのは-n, -ngぐらいのもので、 -d, -t, -g, -k, -p音などがすべて脱落, -mが-n音に吸収・合併されています。
そこで、まずは「k-音、k-k音タイプの漢語」の資料を採集し、「音形とその基本義との対応関係」を追究することにします。以下、主として『学研・大漢和辞典』の解説にしたがい、「日本漢字音・漢字・上古音・現代音の順に表記。各項*印以下の注記は引用者の責任。なお、参考までに漢字の出典掲載㌻を付記。
カ夏 295 fag>xia 頭上に飾りをつけた大きな面をかぶり、足をずらして舞う人を描いた象形文字。仮面をつけるシャーマン(みこ)の姿。大きなおおいで下の物をカバーするとの意を含む。もと、仮(仮面をかぶる、その下)・庫(屋根で覆う)と同系のことば。転じて、大きいの意となり、大民族を意味し、また、草木が盛んに茂って大地をおおう季節を表わす。廈(大きい家)と同系。
カ下6 feg>xia おおいの下にモノがあることを示す指事文字で、下になるの意を表わす。上の字の反対の形。家(屋根でおおって下のモノをかくす)・仮(仮面でおおいかくす)などと同系。
カ華 1108 fuag>hua. ①はな。②はなさく。③はなやか。*ua音をもつ。ワ[輪]の系譜か。
カ家358 kag>jia. ①いえ。家族。また、その住居。②家を構えて住む。家は「宀(やね)+豕(ぶた)」の会意文字で、大切な家畜に屋根をかぶせたさま。カ[厦](大屋根をかぶせた家)と最も近い。仮・胡とも同系。
カ仮 53 kag>jia. ①かり。内容を見せないように、カバーをかけてあること。見せかけ。②かりる。うわべをつくろう。③一時借用する。
カ瓜 846 kuag>gua. うり。まるくて、割れば、中がくぼんでいる。弧・壺と同系。瓢(大ひょうた)とほとんど同じことば。
ガ牙811 ngag>ya. ①きば。上と下とがちぐはぐにかみ合う犬歯。糸切り歯。また、その後方にある奥歯のこと。②象牙でこしらえたもの。
ガ・カク画 856 fueg>hua. ①線や色で区切りをつけて描いた絵。②えがく。*ue,,
uaの音をもつ点で、ワ[輪]の系譜と見ることもできる。
カイ蟹 1163 feg>xie かに。節足動物のな。細かく分解できる五対の足があり、その最初の一対ははさみ状をしている。ぜんたいにかたい殻をかぶり、横に歩く。
カイ解 1200 keg>jie. [角+刀+牛]の会意文字で、刀で牛の体や角をバラバラに分解することを示す。蟹(体が分解するカニ)・懈(こころがだらける)・隔(別々になる)などと同系。*カク[搔・欠]・カクレル[隠]・カクス[隠]姿。
ガイ崖 393 ngeg>yai ガン[厂]は切り立った姿それに土印二つを添えた厓は、土の層が切り立って厂型をなしたガケ。崖は[山+音符厓]の会意兼形声文字で、崖の意をさらに明白にするため山印を添えた字。ガン[岸]と同系。⇔カク[搔・欠]・ガケ[崖]。
カク核 644 fek>he. ガイ[亥]は、豚の体の芯にある固い骨組みを描いた象形文字で、骸の原字。核は「木+音符亥」の会意兼形声文字で、木の実の固い芯。孩(子どもの骨組み)・刻(固い芯をほる)などと同系。
カク鶴 1541 fok>he. つる。鳥の名。首・足・くちばしが細長く、全身が白い。亀とともに長寿のたとえにひかれる。たず。②白い。また、細長くやせたことのたとえ。確と同系。*ヒク[弾]・pickの姿。
ガク學342 fok>xue.×印は交差するさまを示す。先生が知恵を授け、弟子がそれを受けとって習うところ。宀印は屋根のある家を示す。コウ[交]ときわめて近い。カク・カケル・カケアワス姿。
カク獲 828 fuak>huo. ①える。外側を囲むようにしてとらえる。②つかまえて手に入れたもの。えもの。③とらえて奴隷にした女。 *ワ[輪]の系譜につながる。
カク各 208 kak >ge. 「人の足+口印」の会意文字で、歩いてゆく人の足が四角い石や障害につかえた姿を示す。格(つかえる枝。しん棒)・恰(かたい心)・喀(喉がつかえる)・客(主人の宿に足を止め、つかえ止まった客人)などと同系。*カク・ヒッカク・ヒッカカル姿。
カク閣 1405 kak>ge. ①とびら止めの杭や石。②たかどの。台脚でささえた建物。③内閣の略。各・格と同系.
カク革 1459 kek>ge. ①かわ。動物のかわをハギとり、ピンと張ってかげぼしにしたもの。 ②カワで作ったヨロイ・カブト・太鼓など。③あらたまる、あらためる。*ほぼ同一の姿だが、k-k音でとらえたものがカク[革]で、k-p音でとらえたものがカフ[甲](ヤマトコトバのカハ[河・川・側]や英語のcoverなどと同系と考えられる)。
カク較 1295 kok>jiao. ①車のハコの両わきにさし出た横木。乗った人がつかまる。車耳とも。②角をつきあわせる。力やうでまえをくらべる。
カク覚1095 kok>jue. ①おぼえる。意識する。②さとる。さとす。さとり。交・学・較などと同系。
カク確 913 k’ok>que. ①たしか。かたくきまって動かない。②かたい。しっかりとかたまっている。
カク郭 1346 kuak>guo. ①くるわ。外側を丙や城壁でとりまいた町。②物の外がこい。外わく。穫・獲と同系。*ワキ[脇]にカカエこむ姿。ワ[輪]の系譜につながる。
カク角 1199 kuk>jiao. ①つの。外がかたくて、中がうつろな動物のツノ。また、ツノの形をしたもの。②すみ。かど。確・殻などと同系。
カク隔 1431 kek>ge ①へだてる。へだたる。②へだて。わけへだて。③気(息や血気)の動く胸部と穀気(食物のエキス)の動く腹部とをへだてる横隔膜。レキ鬲は、中国独特の土器を描いた象形文字で、間をしきってへだてる意を含む。
ガク岳 390 ngok>yue. ①たけ。ごつごつした山。②高い山にも似た 尊敬すべきもの。
→岳父。*ヤマトコトバのガクガク・ガッカリ・ガックリの姿に近い。
ガク・ラク楽 658 1nglok>yue.①音楽。また、楽器。②かなでる。
2 nglok>le. たのしむ。楽は、木の上にマユのかかったさまを描いた象形文字で、山マユがマユをつくるレキ[櫟](クヌギ)のこと。そのガクの音を借りてギャク[謔](おかしくしゃべる)などの仲間に当てたのが音楽の楽。音楽でたのしむというその派生義を表わしたのが快楽の楽。
カク拡 519
k’uak>kuo. ひろげる。ありったけワクを張りひろげる。コウ[廣]の語尾が入声(つまり音)となったことば。 *ワ[輪]の系譜につながる。
ガク愕 481 ngak>e. ①おどろく。②ガミガミいう。予期しない逆の事態にガクンとおどろく気持を示す。*k-k音日本語でいえば、ガクガク・ガックリ・ガッカリ・ガクンの姿。
ガク顎 1476 ngak>e. ゴツゴツして、かたいアゴ。*アゲ・サゲするもの。上代日本語でアギ、現代語でアゴという。
ギ技513 gieg>ji. ①わざ。②たくみ。技は、「手+音符支」の会意兼形声文字で、細い枝のような細かい手細工のこと。枝・肢・伎などと同系。
キ期 620 gieg>qi. ①とりきめた日時。また、一定の時間。②まつ。予定する。其・箕‣旗などと同系。
キ基 276 gieg>ji. ①もとい。建物の四角い土台。②もと。物事が成り立つためのよりどころとなるもの。 ③もとづく。④刃の四角いスキ。旗・碁などと同系。
キ其117 giog>qi. それ・その。其の甲骨文字は、穀物を載せる四角いミ[箕]の形を描いた象形文字。金文は、その下に台の形を加えた。其は、のちの箕の原字だが、その音を借りてやや遠い所のモノをさす指示詞に当てた。
キ旗586 giog>qi. ①はた。四角で、きちんとした旗。清代の軍団。満人八旗・漢人八旗・蒙古八旗があった。③蒙古人の部落集団。 旗は、其・箕・期・碁などと同系。
キ喜 240 hieg>xi. ①よろこぶ。にこにこする。うれしがる。②このむ。③よろこび。喜は、「ごちそうを供え、または音楽を奏してよろこぶ」ことを示す。
キ煕 799 hieg>xi ①ひろい、あきらか。②ひろめる。ひろまる。③なごやかに喜びあうさま。火の光が、暖かく幼児を包むようにひろがること。
キ紀982 kieg>ji. ①おさめる。物事のおこりを定める。②のり。いとぐち。③子・丑・寅…の十二支ひと回りの十二年間。④しるす。キ[起]と同系。
の平らで四角いカゴ。⇔カゴ[篭]。
ギ欺681
k’ieg>qi. ①あざむく。表面だけしかつめらしく見せておいて、実はごまかす。「欠(人が体をかがめる)+音符)其」の会意兼形声文字で、角ばった顔をして見せて、相手をへこませること。
キ起1270 k’ieg>qi. ①おきる。おこす。たつ。たてる。②おこる。おこす。
キ企54 k’ieg>qi. くわだてる。*クワ<クハ=足のツマサキ=鍬のサキ。春になって、耕作開始をめざす姿。
キ亀 1563 kiueg>gui ①かめ。腹と背を六角形のひびのある甲らにおおわれ、四つの足と首尾は甲らのの中にひっこめることができる。②かめのこ模様。有(かこいこむ)・丘(外から台地に囲まれ、中央の低くなった丘)と同系。
キ軌1289 kiueg>gui. ①車の車輪の間の間隔。②わだち。通った車が残した車輪のあと。③のり。一定のわく。ふみはずしてはならないすじ道。④よる。わくにはめる、したがう。
キ規 1194 kiueg>gui. ①ぶんまわし。矩(カギ型の定規)に対して∧型をして円を描くコンパス。②のり。基准。③ただす。④はかる。「矢+見」の会意文字で、直線の棒二本を ∧型にくみ、その幅を半径として円を描いて見ることを示す。圭・掛・画などと同系。
キ危 186 ngiueg>wei.①あやうい。安定せず、くずれそうなさま。②危険な状態。③あやうくする。④あやぶむ。危は「厂(ガケ)+上と下とに人のしゃがんださま」をあわせた会意文字で、あぶないガケにさしかかって、人がしゃがみこむことをあらわす。
キク鞠 1462 giok>ju. ①まり。けまり。革で包んだまり。②体を丸くかがめて保育する。掬・球と同系。*ギクギク・ギクリ・ギックリの姿ともいえる。
キク菊 1112 kiok>ju. きく。草の名。「艸+音符匊」会意兼形声文字で、多くの花をひとまとめにして、まるくにぎった形をした花。掬(まるくにぎる)・球(まるくまとめる)と同系。*すこし視点を変えれば、「キク[聞・利]・キコエル・kickする」姿でもある。
キャク却 186
k’iak>que. ①しりぞく。②しりぞける。③取り除く。④かえる。かえす。⑤かえって予期に反しての意を含む。
半部をタイ[腿]という。②物の下の部分。支えとなる物。③足の着いた道具を数える単位。
ギャク虐 1145 ngak>nue. しいたげる。むごい。むごい仕打ちをする。虎が人をツメで引っかくさま。瘧・謔。激と同系。
ギャク逆1311 ngiak>ni. ①さからう。たがう。②さかさま。③むかえる。④あらかじめ。逆は,サカサの方向に進むこと。顎(上下サカサマにかみあわすアゴ)・誤(くいちがい)などと同系。
キュウ臼 1079 giog>jiu.うす。穀物をつくときに用いるウス。また、ウスでつく。太古には地面をくぼませてウスとし、のちには石や木をえぐってつくる。
キュウ咎 223 giog>jiu. ①とが。さしさわり。②とが。過失。③とがめる。④さしつかえる。「人+各(つかえる)」の会意文字で、障害につかえて順調な進みが曲がることを示す。
キュウ求 707 giog>qiu. もとめる。求の原字は、頭や手足のついた動物の毛皮を描いた象形文字で、ぐいと引き締めること。裘(毛皮)・糾(引き締める)・救(引き止める)・球(引き締まった形のたま)と同系。
キュウ仇 45 giog>chou. ①相手。また、仲間。②あだ。かたき。相手のうち、特に憎い相手。③あだ。相手のしうちに対する憎しみ、うらみ。④ あだする。憎む。うらむ。「人+音符九」の形声文字で、いっしょに集まっている仲間。同類の仲間の意。糾。鳩と同系。
キュウ旧(𦾔) 88 giog>jiu. ①ふるい。②もと。以前の状態。③昔なじみであること。もと、鳥の名。ただし、普通は、久・朽と同系のことばに当てて用いる。
キュウ窮 949 giong>qiong. ①きわまる。②生活がゆきづまっている。③きわめる。④行きづまり。曲がりくねって、先がつかえた穴の姿。究とも近い。
キュウ休 54 hieg>xiu. ①やすめる。やすむ。いこう。②忙しい生涯を終えて、安らぎの境にはいる。やめる。③仕事や働きをやめる。
キュウ朽 625 hiog>xiu. ①くちる。草木がくさる。②くさった木。③古くなってだめになる。朽は、くさって曲がった木。老(背の曲がった老人)・巧(曲がりくねった複雑な細工をする)と同系。
キュウ嗅 245 hiog>xiu. においをかぐ。シュウ[臭]は、上古音キュウで、「自+犬」の会意文字。犬が鼻の細い穴を通してカグこと。究と同系。
キュウ捄 530 kiog>ju. ①集める。物を引き寄せてあつめる。②姿がぐっとひきしまって細い。
キュウ九 28 kiog>jiu, ①ここのつ。②数が多い。奥深い、③ひと所に引きしぼり集める。手を曲げて引き締める姿を描いた象形文字で、つかえて曲がる意を示す。転じて、一から九までの基数のうち、最後の引き締めにあたる九の数を示す。究(奥深く行きづまって曲がる所)・糾・鳩に通じる。⇔コク[扱]・ココノツ[九]。
キュウ糾 983 kiog>jiu. ①あざなう。よじる。②よりなわ。③よじれる。まといつく。④ただす。
キュウ究 944 kiog>jiu. ①極める。②きわまる。きわみ。「穴+音符九」の会意兼形声文字で、あなの奥底の行きづまる所までさぐることを示す。キュウ[尻]と同系。また、キュウ[窮]はその語尾が-ngに転じたことば。訓のキハムは、「キハ[際]+ム」から。
キュウ宮 359 kiong>gong. ①みや。②いえ。奥深く、大きい屋敷。宮殿や神殿。③宮中に住む皇族につける呼び名。 窮・究と同系。
キュウ久 26 kiueg>jiu. ①曲がりくねって、くねくねと伸びているさま。②ひさしい。長く時がたっているさま。灸・柩・旧・九・究などと同系。
キュウ弓 430 kiueng>gong. ①ゆみ。まるくそったゆみ。②(単位)歩測で土地を測量するとき、土地の長さをあらわすことば。一弓は、一歩の長さで、六尺。弓は、弓の形を描いた象形文字で、曲線をなす意を含む。
キョ虚 1145 hiag>xu. ①むなしい。②むなしくする。③漢方医学では、精気や血液がなくなって、うつろになったさま。また、その症状。④いつわり。⑤二十八宿の一つ。基准星はミズガメ座に含まれる、
キョ居 383 kiag>ju. ①いる。おる。腰をおろす。そこに住む。②おく。住まわせる。③腰をすえて、日を過ごす。④すまい。⑤とっておく。たくわえる。「尸(しり+)音符古(固定させる、すえる)」の会意兼形声文字で、台上にシリをのせて、腰を落ち着けること。据・固と同系。*腰カケル(腰をカク[懸・掛・欠])姿。
キョ挙525 kiag>ju. ①あげる。あがる。手をそろえて持ちあげる。②事をおこす。③すぐれた人や物をもちあげる。④めぼしいものをとりあげる。⑤あげて・こぞって。*両手をそろえてカク・カケル・モチアゲル姿。
キョ去 191
k’iag>qu. ①さる。その場から離れる。②その場から引き下がって他所へ行く。③ひっこめる。取り下げる。去は、フタつきのくぼんだ容器を描いた象形文字。
キョウ強 434 giang>qiang. ①つよい。力がある。②つよいもの。③つよめる。④つとめる。④しいる。むりやりに人にやらせる。もと、がっちりしたカラをかぶった甲虫のこと。
キョウ彊 437 giang>qiang. ①つよい。②ゆよいもの。つよいこと。③つよめる。もと、弓がかたく張った姿。強と同系。
キョウ競955 giang>jing. ①きそう。勝ち負けのケジメをつけるためにはりあう。②はりきる。はりきったさま。境・鏡・強などと同系。
キョウ狂 818 giuang>kuang. ①くるう。なにをするかわからない。②きちがい。普通の型をこえてスケールが大きいさま。③むちゃではげしいさま。 ④くるう。徨(むやみにさまよう)・晃(むやみと広がる光)と同系。
キョウ亨 41 hang>heng, ①とおる。さわりなく上下に通じる。②神や客をもてなす。南北に楼門があり、通り抜けられる城を描いた象形文字で、城郭の郭の字の左の部分と同じ。通り抜けるの意を含み、また、供え物の香りや祈りの心が神に通じるの意を派生する。
で、音が空気に乗ってむこうに伝わること。向・香などと同系。
キョウ・ゴウ卿 1346 hiang>xiang. ①さと。ふるさと。いなかのこと。「ごちそう+向かいあった人」から成る会意文字で、会食するさまをあらわす。
キョウ況719 hiuang>kuang.. ①比べてみたさま。ありさま。②たとえる。比べあわせる。③いわんや。④ますます。兄は、頭の大きい子どもを描いた象形文字で、きょうだいのうち、比較して大きい者を意味する。況 は、「水+音符兄」の会意兼形声文字で、水が前にくらべてますますおおきくふえること。転じて、前より程度が激しくなる(まして)の意の接続詞にもちいる。汪・広などと同系。
キョウ凶 131 hiung>xiong. ①むなしいさま。何も取れないさま。②悪いさま。災い。③ひどいさま。④人を殺傷するような。「冂(あな)+✕印」の会意文字。落とし穴にはまってもがく意を示す。空・孔・胸と同系。
キョウ胸1060 hiung>xiong. ①むね。頸(クビ)の下、腹の上の部分。中にうつろな肺をつつみこんだムネ。②むねのうち。こころ。おもい。もと、匈と書く。凶の字の凵印凵がくぼんだ穴をあらわし、✕印はその中にはまりこんで交差してもがくことをあらわす。匈は、
空洞を外から包んださま。凶・空と同系。
ギョウ暁 602 hog>xiao. ①あかつき。夜明け。空が白んでくる明け方。②さとる。さとす。明らかになる。*ヤマトコトバでいえば、ハグ・ハガス姿を表わす語音。⇔ハグ[剥]。
キョウ・ケイ経991 keng>jing. ①たていと。たて。②つね。時代をタテに貫いて伝わる不変の道理。③儒教で、不変のすじ道を説いたとされる書。④宗教の道理を説いた書。⑤へる。まっすぐとおりぬける。⑥納める。すじ道やたての線を引く。⑦くびれる。経(ひも)でくびをくくる。⑧月経. ⑨すでに。
径・茎・頸・脛などと同系。
キョウ京 42 kiang>jing. ①みやこ。王宮や政府のあるみやこ。②小高い丘。大きくて高い。③数で、兆の十倍。今は 兆の万倍。昔の十進法では、十倍ごとに、千・万・億・兆・京と数えた。景・鯨・岡などと同系。
キョウ鏡1389 kiang>jing. ①かがみ。光の反射を利用して姿をうつしだす道具。古くは銅をみがいてつくり、今はガラスに水銀・アルミニウムをメッキしてつくる。②手本・模範。③かんがみる。④鏡にうつされた姿や光。⑤レンズ。めがね。景(明暗のくぎりめ)と同系。*ヤマトコトバのカギ・カギル・カゲ・クギル・クギリに通じる語音。
キョウ境285 kiang>jing. ①さかい。土地の区切り目。②一定の範囲の場所。③環境。*カギル・クギル姿。
キョウ姜328 kiang>jiang. ①姓の一つ。②美しい娘。姜は、「女+音符羊」の会意兼形声文字。太古の西北中国で羊を放牧していた民族が羊にちなんだ姓をつけたもの。*ヤ[矢]の系譜につながる語音。
キョウ・ケイ卿188
k’iang>qing. ①政治の要職にある大臣。長官。②春秋時代には、貴族のこと。秦・漢以後は,天子が重臣を尊んで呼ぶことばとなり、やがて官吏仲間の敬称となる。まんなかにごちそうを置き、両側から人が向かい合って供宴することをあらわす会意文字で、饗の原字。同族の間で、神前の供宴にあずかる人、つまり長老の名称に専用されたが、やがて貴族の称となった。
キョウ匡 171 kiuang>kuang. ①ただす。わくの中いっぱいに押しこめて形を直す。②せむし。背が曲がっているさま。広・拡などと同系。
キョウ共115 kiung>gong. ①ともに。いっしょに。②全部で、合計して。③~と共に。④ともにする。⑤両手を胸の前であわせる。⑥両手でうやうやしくささげ持つ。⑦物をそろえてささげる。共の上部はある物の形、下部に左右両手でそれをささげ持つ姿を添えたs会意文字。拱(こまねく)・供(そなえる)の原字。両手をそろえる意から「ともに」の意を派生する。*根源的に見て、ヤマトコトバのコク・コグに通じる姿が認められる。
キョウ恐468 k’iung>kong. ①おそれる。おどす。②おそらくは。恐の字形は、「心の中がつき抜けて穴のあいたようなうつろな感じがすること」を示す。攻・空と同系。
キョウ叫 209 kog >jiao. ①さけぶ。さけび。②よぶ。~とよぶ。③させる。される。糾(なわをよじる)と同系。・交(よじりあわす)とも近い。
キョウ教567 kog>jiao. ①おしえる。知識を交流させること。②おしえ。また、その内容。③神や仏のおしえ。④領主の命令。⑤宗教。⑥しむ。せしむ。交・較などと同系。*コク[扱]・シゴク姿。
ギョウ仰 55 ngiang>yang. ①あおぐ。高い方を見あげる。②ふりあおいで尊敬する。③他人から物をもらう。何かしてもらう。迎と同系。*上と下から、たがいにカケ[懸・掛]あう姿。
ギョウ堯 279 ngog>yao. ①たかい。けだかい。②中国古代の伝説上の帝王の名。聖天子といわれた。背に高く物をかついだ人の姿。高・喬と同系。
キョク極 659 giek>ji. ①端から端まで張り渡したしん柱。また、むな木。③きわみ。④きわめる。きわまる。*カク[搔・懸]・カギル[限]姿。
キョク局 382 giuk>ju. ①つぼね。細かく分かれたクボミ。②ちぢまる。③碁やすごろくなどの勝負ごと。曲・區と同系。*クギル・カギル姿。
キョク曲 611 kiuk>qu. ①まがる。まげる。②まがって入り組んでいるさま。③よこしま。④むりにこじつける。⑤すみ。⑥ふし[節]。
キョク旭590 kiok>xu. ①あさひ。②あきらか。「日+音符九」の会意兼形声文字で、隠れていた太陽が、ようやく輝きはじめること。
ギョク玉830 ngiuk>yu. ①たま。大理石などの美しい石。②宝石のように、すぐれていて美しい。天子または他人に関する事物につけて、天子や他人を尊ぶことば。「玉体」、[玉座]。嶽と同系。*かたい板・石などでカコミ、コク[扱]・シゴク姿。
ク句 201 kiug>ju. ①くぎり。②Ⅼ型をつける。文章をくぎる。*カク・ヒッカク・ククル姿。
ク區172 k’iug>qu. ①細かく仕切る。くぎる。②くぎり。「匸印+狭いかっこ三つ」の会
意文字で、こまごまして狭い区画をいくつもくぎるさま。躯(こまかく各部分にわかれたからだ)・枢(細かい仕組み)と同系。また、曲・局とも同系。
クウ空 944 k’ung>kong. ①むなしい。穴があいている。②何もない。からっぽ。③中身がないさま。うそ。うつけ。③空。大空。また、空間。孔・肛などと同系。
クウ腔 1065 k’ung>qiang. ①体の中でがらんどうになった所。口腔。鼻腔。②「腔調」とは、こわね。転じて、音楽のメロデイー。*クグル[潜]姿。
ケ掛 533 kueg>gua. ①かける。かかる。高いところに引っかかって垂れる。②首をつる。枝にヒモをかけて首をくくる。*カケル[懸・掛]・ククル[括]・クグル[潜]姿。ワ[輪]の系譜につながる語音。
ケイ茎 1097 feng>jing. ①くき。草木で、地上に伸びて葉・花などを支える、まっすぐで細長い部分。②まっすぐな柱や柄。縦のすじ。経・径・頸・脛と同系。
ケイ刑 138 feng>xing. ①しおき。刑罰。②刑罰を加える。③のり。模範となるワク。形・型と同系。
ケイ痙 868 gieng>jing. ひきつる。ひきつけ。筋肉がひきつる。*ギク/ギクギク・ギクリ・ギックリするさま。
ケイ・ギョウ形 438 heng>xing. ①かたち。外にあらわれた姿。②かた。物の外わく。③実物。実際の外形。④人間の体。心の対。⑤ようす。外観。⑥地勢。情勢。⑦かたどる。⑧あらわれる。刑・型と同系。
ケイ径 441 keng>jing. ①こみち。みち。まわり道をしないようまっすぐに通じた近道。②さしわたし。直径。*クグル[潜]姿。
ケイ軽 1293 k’ieng>qing. ①かるい。みがるに動くさま。②かるくする。③かるがるしい。④かろんずる。軽は、まっすぐにすいすいと走る戦車。転じて、身がるなこと。
ケイ頃1469 k’iueng>qing. ①かたむく。かたむける。あたまがかたむく。②水平・垂直でなく、片方による。③しばらく。④このごろ。⑤田畑の広さをはかる単位。傾の原字で、掛・危と同系。*頭をひっかけられ、その向きをカギラレル・クギラレル姿。
ケイ圭 267 kueg>gui. ①天子が領土を与えたしるしとして、諸侯に与える玉器。②かど。きちんとかど目が立っているさま。すっきりしたさま。*カク[懸・掛・欠]・カカル・カギル・カコム姿。
ゲイ迎 1308 ngiang>ying. ①むかえる。来るものを、出むいてむかえる。こちらから相手に調子をあわせる。まちうける。仰・逆と同系。
ゲキ檄675 fok>xi. ふれぶみ。人民にふれを告げるため、、役所で出した木札の文書。また、仲間を集めるためのふれぶみ。
ゲキ激776 kek>ji. ①はげしい。水が岩に当たってくだけるほど勢いが強いさま。②感情がはげしく高ぶる。③しぶきを飛ばすほどはやいさま。④はげます。檄・劇などと同系。
ゲキ撃 548 kek>ji. ①うつ。強くたたく。②城や敵をめがけてぶち当たる。攻める。③物に当たる。直接目にふれる。*ガクッ・ゲクッとぶち当たるさま。
ゲキ隙 1432 k’iok>xi. ①すき。ひま。すきま。②あいている時間・空間。③人間関係・国際関係のすきま。仲たがい。争い。④すきまがある、生じる。虚に近い。*腰のあたりを一撃されると、たちまちギックリ腰状態になる。そこにスキマをあけられた感じで、ギクシャクして動きがとれない。
① 全体に大きくかぶさる。うわべをぼやかす。あいまいなさま。いいかげんな。湖・糊
などと同系。
コ湖755 fag>hu. ①みずうみ。大地をカバーするように広がりたまっている淡水。②洞庭湖のこと。③地名。湖州(浙江省北部の町)。
らわすしるし。五は「上下二線+×」で、二線が交差することを示す指事文字。語・悟・互と同系。
コ涸 745 fak>he.かれる。からす。水がなくなって、かたくなる。ひあがる。故(固くなった死人)・枯(草木がかれる)・固(かたい)などと同系。
ゴ護 1240 fuag>hu. まもる。まもり。中のモノを傷つけないように、外からかばいまもる。とりまく。獲・郭などと同系。
コ古 202 kag>gu. ①ふるい。ひからびて、こちこちのさま。②ふるめかしいさま。③いにしえ。むかし。固・枯と同系。
コ固 262 kag>gu. ①かたい。しっかりと安定していて、動きも変わりもしないさま。②かたく。かたくなに。③かたくな。凝りかたまって融通がきかないさま。④かためる。⑤もとより。枯・各・個などと同系。
コ姑 325 kag>gu. ①しゅうとめ。夫の母。②おば。③しばらく。④てをつけず、そのままにしておく。「姑娘(クーニャン)」とは、未婚の女性のこと。
コ股 1054 kag>gu. ①もも。またぐとき、∧型に開くところ。②枝やかんざしのふたまたになっている部分。③いくつかにわかれた組・党派・係などの一つ。④株式で、株のこと。跨(またぐ)と同系
コ枯 639 k’ag>ku. ①かれる。ひからびる。②植物が干からびるように衰える。③色や欲がなくなる。あくがとれて、上品になる。④枯れ木。⑤ひからびてうごきがとれないさま。固・個・姑などと同系。
コ庫 420 k’ag>ku. ①くら。物をしまいこむ建物。「庫裡」とは、寺の台所や僧の居室。夏・廈・家・仮などと同系。
コ拠 519 kiag>ju. ①よる。座を占めて、よりどころにする。②よりどころ、居・据と同系。*シリを落ちつける(=腰をカケル)姿。
ゴ杵 633 k’iag>chu. ①きね。うすの中に入れた穀物などをつく道具。②布地をたたくつち。きぬたの棒。また、堤防などをつき固めるつち。牙(上下に交差する犬歯)・語(ことばを交わす)と同系。*くいちがう、ギクシャクする姿。
コ夸 313
k’uag>kua. ①おおきい。おおげさである。②ほこる。自慢する。おおげさにいう。跨・誇と同系。*カク・カケル・ヒッカケル姿。
コ跨 1276 kuag>kua.①またぐ。両足を大きく広げてわたる。②またがる。足を大きく広げて、物の上に乗る。両方にかかる。③また。開いた足の間。股・誇・絝と同系。
ゴ吾 218 ngag>wu. われ。わが。一人称の代名詞。語の原字だが、我とともに一人称代名詞に当てる。
ゴ伍 56 ngag>wu. ①人数で、五人のこと。②軍隊編成の最小単位としての五人組。転じて、行政組織の単位としての五人組。③隊列。④仲間。⑤なかまにはいる。同等の地位になる。*カク・カキアツメル・カキヨセル姿。
ゴ午 177 ngag>wu. ①うま。十二支の七番目。時刻では、今の正午およびその前後の二時間。方角では南、動物では馬に当てる。②陰暦の五月。北斗七星の柄に当たる部分が午の方位(南)をさすので、五月五日の節句を端午の節句とという。③キネのように上下に交差する。④さからう。そむく。互・五と同系。*ギクシャクする姿、
ゴ呉218 ngag>wu. ①大声でさわぐ。②国名。周代に泰伯がたて、二十五代七百五十九年にわたったが、紀元前四七三年、夫差が越王勾践に敗れ、呉は滅びた。③王朝名。三国の一つ。後漢末に孫権が立て、今の江蘇・浙江両省のあたりを保有して、北の魏や西の蜀と天下を三分した。④五代十国の一つ。江蘇省一帯を領有。⑤地名。昔の呉の地方で、いまの江蘇省のうち、揚子江以南の血を中心とする一帯。
ゴ語 1219 ngiag>yu.①かたる。はなしあう。②対話。話しあい 。③ことば。語られたコトバ。はなし。④単語。⑤ある民族社会の言語。*×型にカケル・カケアウ姿。
ゴ御 448 ngiag>yu. ①おさめる。デコボコをならして調整する。馬を調教しておとなしくてなずける。③馬を使いこなすこと。④はべる。天子のそばに仕えて、その起居の調和をとる。*キネ・カギなどでカク・ヒッカク・カケル・カキマワス姿。
コウ航 1083 fang>hang. ①フネが並んで勇ましく進む。のち、フネが進むことをいう。また、転じて、空中を進むことを航空ともいう。亢は、人の首がまっすぐ立つさま。杭・抗と同系。
コウ杭 632 fang>hang. ①わたる。舟がまっすぐに進む。②「杭州」とは、浙江省銭塘江下流の都市の名。③くい。土中にまっすぐに入れこみ、その頭を出して目標などにする棒。
コウ幸 414 feng>xing. ①さいわい。しあわせ。②さいわいにして。運よくやっと。③さいわいとする。ねがう。みゆき。天子が出かけることをいう敬語。幸は、もとテカセ・アシカセのこと。カギをカケ、体の動きをカギル・クギル刑具。
コウ皓 882 fog>hao. ①しろい。しろく輝くさま。②潔白なさま。もと、火が出て、空がしらむさまをあらわす。暁と同系。
コウ浩 734 fog>hao. ①ひろい。広大なさま。②おおきい。づどうとしている。③おおい。ゆたか。
コウ豪 1247 fog>hao. ①つよい。荒々しくて勇ましい。また、そのような人。②すぐれる。③おさ。かしら。④.財産や勢力のある人。⑤ぜいたくで、はでやかな。⑥ヤマアラシ。獣の名。背に荒くて長い毛がある。⑦
荒くて長い毛。⑧一本の毛ほど。わずか。
コウ号 203 fog>hao. ①さけぶ。②大声で呼ぶ。呼びかける。③評判をたてる。④名をつける。⑤呼び名。⑥しるし。⑦順序や盤王を示すことば。*ノドの筋肉をハグ・ハガスようなカスレ声で話す姿。
コウ黄 1549 fuang>huang ①きいろ。きいろになる。火矢の形を描いた象形文字で、上は光の略体、下は、中央にふくらみのある矢の形で、油をしみこませ、火をつけて飛ばす火矢。コウ[光]と同系。
コウ皇 881 fueng>huang. ①きみ。開祖の偉大な王の意。②かみ。天上の偉大な王。宇宙をとり締まるかみのこと。上帝。③おおきい。おおい。偉大なさま。*まわりのジャマ物をハグ・ハギトル・トリノゾク姿。
コウ厚 189 fug>hou. ①あつい。ぶあついさま。②あつさ。あつみ。③あつい。丁重なさま。④ねんごろなさま。程度がひどいさま。厚の原字は、高の字をさかさにした形。それに厂(ガケ)をつけた会意文字が厚の字。上に高く出たのを高といい、下に分厚くたまったのを厚という。垢と同系。后・後
とも近い。
コウ后 210 fug>hou. ①うしろ。のち。②きみ。王侯の尊称。③天子の妻。后 の上部は、人の字の変形で、下は□(アナ)。人体の後ろにあるシリの穴を示す会意文字。後と同系。
コウ後 443 fug>hou. ①のち。あと。②うしろ。しりえ。しり。③のちの。あとの。④あとつぎの人。子孫。⑤あと回しにする。⑥おくれる。
コウ候 81 fug>hou. ①うかがう。②まつ。まちうける。③わずかに表面に出たきざし。季節のあらわれ。④さぶろう。身分の高い人のそば近くに仕えて、きげんをうかがう。もと、「弓矢で警固する武士」の姿を示す
コウ項 1469 fung>xiang. ①うなじ。くび。まっすぐのび太頭・くびの後部。②ことがらの一つ一つ。項目。
コウ香1497 hiang>xiang. ①かおり。②かおる。もと、「キビ[黍]+甘(あまい」の会意文字で、キビを煮た時に、ただよってくるよいにおいを表わす。コウ[向]・キョウ[響]と同系。
コウ興 1080 hieng>xing. ①おこる。おきる。おこす。②盛んになる。③感情が盛んにおこる。④もてはやす。⑤おこりたつ感情。興は、左右二人の両手計四本の手を同じく持ち上げてかつぐことを示す。
コウ好 321 hog>hao. ①このむ。」すく。愛する。②よい。このましい。③つごうがよい。」④姿や顔が美しい。休・畜・孝・などと同系。
ゴウ150剛 kang>gang.①かたい。②つよい。③つよさ。④ちょうど。いましがた。強・彊と同系。
コウ綱 1004 kang>gang.①つな。おおづな。②物事をしめくくる規則。締めくくる大筋。 剛と同系。
コウ更 612 kang>geng.①あらためる。たるんでいるものを引き締める。②かえる。かわる。③後を受けつぐ。④さらに。⑤kもごも。更は、もと股(また、もも)が両側に張り出たさま。*やがて、ヤマトコトバのカフ[変・替]・カハル[変・替]・カハス[交] ・カヘス[反・返]・カヘル[反・返]に通じる姿と見ることもできる。
コウ鯁 1528 kang>geng. ①のぎ。ピンと張った魚の骨とげ。②魚の骨がのどにささる。③ひっかかり。さしつつかえ。わざわい。④剛直で人にへつらわない。硬と同系。
コウ庚 418 kang>geng.①かのえ。じゅうにしのななばんめ。②よわい。年齢。③かたイ・つよい。④糸巻の心棒や、太いすじ。また、大通り。y型にたてた強い心棒を描いた象形文字。康・硬などと同系。
コウ亢 40 k’ang>kang. ①たかぶる。たかい。②のど。まっすぐ立っているのどぶえ。航・抗・杭などに含まれる。
しまう。
コウ坑 270 k’ang>keng. ①あな。土をまっすぐに掘った大きなあな。あなうめにする。亢は、人間のまっすぐなのど首の所を一印で示した会意文字。まっすぐに掘ったあな。
コウ康 421 k’ang>kang. ①からだに悪いところがなく、かっちりしているさま。②やすい。やすらか。③太い道路。穅・剛・綱などと同系。
コウ耕1042 keng>geng. ①たがやす。すきやくわで田畑の土をおこして区切りを入れる。*カギル・クギル姿。
コウ高 1513 kog>gao. ①たかい。たかさ。②位・人がら・程度・腕まえなどがすぐれている。③有名な。台地にたてたたかい建物を描いた象形文字。稿・蕎などと同系。
コウ𣘺 664
kog>gao. ①水分を失ってかたく、色もあせて白くなった枯れ木。②かれる。かわいている。稿(かわいたワラ)と同系。
コウ藁 1138 kog>gao. 1わら。②木が枯れる。また、枯れ木。*やがてヤマトコトバのコク[扱](シゴク)・コグ[漕・焦]・コゲル[焦]・コガス[焦] などにつながる語音か。
コウ敲 572 k’og>qiao. ①たたく。堅いものでコツコツとたたく。②いいがかりをつけて、物品をうばうこと。叩・激などと同系。
コウ膏 1063 kog>gao. ①白い肉。肉のあぶら。②おいしい食物。3白いあぶら肉のある心臓の下部。半ねり状の薬。⑤めぐみ。恩沢。⑥うるおす。⑦あぶらぎった。また、土地がこえているさま。皜(白い)と同系。
コウ交 40 kog>jiao. ①まじわる。②まじえる。③手渡して受けとらせる。④まじわり。つきあい。⑤まじわるところ、とき。⑥こもごも。人が足を交差させた姿を描いた象形文字で、X型にまじわること。絞・跤・校などに含まれる。
コウ絞 998 kog>jiao. ①しぼる。しめる。ヒモなどを交差させ、くくる。しめつける。②しめられてきゅうくつなさま。
コウ考1040 k’og>kao. ①かんがえる。かんがえ。曲がりくねって、奥までかんがえる。つきつめる。②遠くまで、おわりまで進む。③学力や人物をよくかんがえてえらぶ。また、人物を登用する試験。④腰の曲がった年寄り。⑤亡くなった父。朽・究などと同系。
コウ光 104 kuang>guang. ①ひかる。ひかり。②かがやく。かがやかす。③つや。人が頭上に火を載せた姿を示す会意文字。晃・煌・黄と同系。また、広・横・往とも近い。
コウ広 417 kuang>guang. ①ひろい。外ワクががらんとあいている。②ひろめる。ひろまる。ひろげる。ひろがる。③ひろさ。④東西の幅。黄・光・幌などと同系。
コウ垢 274 kug>gou. ①あか。土ホコリやチリのたまったもの。②けがれ。はじ。③ごまかし。后は、もと人体の後ろ。低い所にあって、よごれた肛門を示す。垢は、土砂が低い所にたまってよごれたもののこと。厚(土が低くたまる→分あつい)と近い。
コウ口 199 k’ug>kou. ①くち。人の顔にあり、飲食物を取り、物をいうあな。②食べる人の数や食べぐわい。③あな。④入り口。人間のくちやあなを描いた象形文字。
コウ釦 1369 k’ug>kou. ①あなのあいた金かざり。また、あなにおしこんだ金属。②金や玉をちりばめて、器のへりをかざる。③あなにはめこむボタン。
コウ工 399 kung>gong. ①たくみ。わざ。②職人。③細工やわざが上手なさま。④つかさ。専門の技術で仕える役人。⑤工芸を職とする階層。【士農工商】。⑥労働者。上下二線の間に丨線を描き、上下の面に穴を通すことを示す指事文字。また、カギ型ものさしの象形ともいう。工は攻の原字で、攻・孔・空ときわめて近い。穴をあけるのは高度な技術なので、細工を意味するようになった。
コウ扛 512 kung >gang. あげる。荷物に棒を通してかつぐ。
コウ港755 kung>gang. ①みなと。船の出入りするみなと。また、船の通る水路。②地名。香港の略。巷は、「邑+音符共」」の会意兼形声文字で、村里の通路。工・孔などと同系で、のち、舟の出入りする水路のあるミナトの意となった。
コウ貢 1252 kung>gong. ①みつぐ。みつぎもの。②すぐれた人材を朝廷に推薦する。*地方でとれた物産をかついで朝廷におさめる姿。
コウ攻 563 kung
>gong. ①せめる、敵陣や敵城を突き抜くように突っこむ。相手の悪い点。を突っこむ。責める。③おさめる。玉や金属を加工する。研究する。
コウ江709 kung>jiang.①中国大陸を東西に貫いて流れる揚子江のこと。③大きなかわ。口・空と同系。
コウ公 111 kung>gong. ①おおやけ。②公平なさま。③個人のことではなく、官に関すること。④きみ。公・侯・伯・子・男の五等爵の第一位。⑤長老を呼ぶことば。甲骨文では「八印+口」の会意文字で、入り口を開いて公開すること。個別に細分して隠さず、おおっぴらに筒抜けにして見せる意を含み、工・空・攻などと同系。のことば。
コウ降 1418 kung>jiang. ①おりる。くだる。②くだす。さげる。③ふる。空から雨・雪などが落ちてくる。*二本足で一段一段クギリながら丘をクダル姿。
コウ講1234 kung>jiang. ①相手に分かるように書物の内容や道理・技術などをとく。相手も納得するように説いてはからう。適切な手をうつ。③話す。
コウ孔 339
k’ung>kong. ①あな。中空のすきま。②突き通る。中空になっているさま。③はなはだ。
コウ硬 910 ngang>ying. かたい。しんがかたい。しんが張りすぎて、動きがとれないさま。更・康と同系。
ゴウ敖 568 ngog>ao ①あそぶ。自由に出歩く。②おごる。思う存分かってにふるまう。③存分に大声を出す。号・楽と同系。
コク鵠1538 fok>hu, gu. ①くぐい。大形の水鳥。白鳥。②鵠のように大きい。③しろい。④まと。弓のまとの中心のしろい星。皓・晧と同系。
コク・ワク或 503 fuek>huo. ①ある。不定のモノをさすことば。②あるいは。あるひと。④ひょっとしたら。⑤有る。⑥まどう。
コク・ワク惑fuek>huo.①まどう。心がせまいワクにとらわれ、ジュウな判断ができないでいる。②まどわす。④まどい。或は、「一定の地域をホコ[戈]でカコム」姿。
コク告 219 kek>gao. ①つげる。②うったえる。③ことばでさとす。④官吏が休暇や引退の意を申し出る。
コク克 106 k‘ek>ke. ①かつ。がんばって耐え抜く。やりぬく。②かち抜く。③よく。④かち気な。革・極と同系。
コク克106 k’ok>ke. ①かつ。がんばって耐え抜く。②勝気な。上部は重い頭、下に人体の形を添えた会意文字。革・極と同系、また、戒・刻とも近い。*コク[扱]・シゴク姿。
コク酷 1355 k’ok>ku. ①むごい。きびしい。②むごい仕打ち。苦しみ。酷 は、もと舌をきつくしめつけるような強い酒のこと。告は、牛の頭をきつくしめるツノ当て。*コク[扱]・シゴク姿。
コク國 263 kuek>guo.①くに。境界で囲んだ領域。②国家組織。③祖国。國 は「囗(かこい)+音符或」の会意兼形声文字で、わくで境界を限る意を含む、もと、ワク[惑]・ヰキ[域]と同系。
コク穀 939 kuk>gu. 谷と同音。①穀物の総称。かたい殻をつけた食べられる粒状の実。豆やゴマを含むことがある。②よくする。かっちりと締まった状態。③やしなう。*現代中国語の教科書には、「穀物」をすべて[谷物]と表記している。⇔コク[扱く・シゴク。
コク谷1243 kuk>gu. ①たに。山の低くくぼんだ所。②きわまる。いちばん奥に達して、動きがとれない。「八印(わかれ出る)二つ+口(あな)の会意文字で、水源の穴から水がわかれ出ることを示す。口(口の穴)・后(しりの穴)・喉(のどの穴)と同系。また、ヨウ[容]は、その語尾が転じたことば。*山の固い岩盤がとりカコミ、コク[扱]・シゴク(水分をワキ[分・湧]出させる)姿。
コク・カク殻 695 k’uk>ke. ①から。②かたい物をこつこつとたたく。*ククル[括]・ククム[含]・カコム[囲]姿。やがて、コク[扱]姿。
まとめは、つぎの機会に
予想をはるかにこえてテマ・ヒマがかかりましたが、これでどうやらk-k音漢語の実態をとらえるための語彙資料が出そろった感じです。
このあと、じっくり腰をすえて、「音形とその意味(事物の姿)との対応関係」などについて議論し、結論を出したいところですが、そこまでの時間がありません。残念ですが、今回の報告はここまでとし、結論はつぎの機会にまわさせていただきます。
結論の部では、日本語k-k音と漢語k-k音との対応関係についても議論する予定です(たとえば日本語コク[扱]・シゴク[扱]・コク[濃]:漢語コク谷・穀・殻・告・酷など)。さらにあわせて、k-k音漢語の中に見られる「ヤ[矢]の系譜」および「ワ[輪]の系譜」についても指摘する予定です。
おじちゃん元気ですか?四街道でも、昨日感染者出ました、毎日仕事で人に接するので怖いです、
返信削除気をつけて下さいね、早く終息して、富山行きたいです、