観葉植物 4/14 2618
オリガミ(カブト) 4/15
スゴロクで世界一周 4/16
臨時・理容室セット 4/17
「県内初の死者」報道 4/19
4月15日(水)。午後、「機能訓練」のフロクとして、オリガミで「カブトづくり」をしました。簡単な作業のはずですが、いざやってみると、けっこう時間がかかりました。「先を見とおすチカラ」、「判断するチカラ」がおとろえてきたことがよく分かります。
さびしくないといってはウソになりますが、なきさけぶほどのことでもないと、考えるようになってきました。もともと赤ん坊として生まれたころの「考えるチカラ」は、ゼロからのスタートです。還暦をすぎたくらいで、知識・能力ともピークをむかえます。そのあとは、ぎゃくに、これまでためてきた知識や能力をつかいはたすウゴキが目だってきます。ゼロ→頂点→ゼロ。これが1個のイキモノ(イノチ)の実態です。「よくがんばったね。オツカレサマ」と声をかけたい気持ちです。
スゴロクで世界一周
サイコロをふって、目の数だけコマをすすめるのですが、その途中、場所によって、「さらに3コマ分すすむ」とか、「○○までもどる」、「1回やすむ」など、いろいろ指示がでます。わたしも、サイコロをふる方向やウデの高さなど、さまざま工夫してみましたが、なかなか目が出ません。「もどる」、「やすむ」の連続で、ダントツ・ピリの成績でした。
4月19日(日)。コロナ・ウイルスの
ことは、まだ どこか ヨソさまのことの ように 思って いましたが、北日本新聞 朝刊トップ記事で、「県内初の死者。老健施設、90代女性」と
報道され、ビックリ しました。
リハビリテーション・ホームは、「有料老人ホーム・めぐみ」と おなじく、医療法人・社団・啓成会系列の 施設です。啓成会は、「桝谷内科」および[桝谷整形外科]を
中核として、「有料老人 ホーム」、「ケア・ハウス」、「グループ・ホーム」、「デイ・サービス」などの 施設を 設置・運営しています。各施設のサービス内容は、質・量ともさまざまで、そのまま利用料と連動しているようです。
三度の 食事については、いまのところ、自室で 一人だけで食べる人もいますが、各階ごとに数人で会食する形式が普通です(7fでは、大テーブルに3人)。このさき、どうなるか、それは分かりません。
日本語の文脈では、ササsasaといえば、すぐにササ[笹]を連想し、サシsasiといえばサシ[尺](モノサシ)、スシsusiといえばスシ[酸](スッパイ)か、スシ[寿司](酢メシ)を連想することになるかもしれません。しかし、日本語が成立したばかりの時代、上代語の中では、かなりちがった感覚の意味用法がおこなわれていたようです。上代から現代にいたるまでの音形や意味・用法の変化を見とどけたうえで、「s-音語の基本義」設定にとりくむべきだということになります。
もっと手がるに「s-音語の基本義」をたしかめる方法がナイかと、いわれれば、ナイことはありません。「象形言語説」にしたがって、ムダのナイ議論をすすめれば、みじかい時間のうちに、客観性・論理性をもった「基本義」にたどりつくことができます。ただし、「象形言語説」は、いまから半世紀ほどのむかし、イズミ個人がかって提唱した仮説であり、学会で承認されたものではありません。
今回は、ひとまず「象形言語説」にしたがって議論をはじめ、「s-音語の基本義」をめざして、まっしぐらに議論をすすめることにします。
象形言語説」にしたがえば、こうなります。
単語は、音節の段階まで分解することができ、さらには音素まで分解することができる。各音素はそれぞれ独自の意味(事物の姿)をもち、それらの意味を総合したものが、その音節の「基本義」を構成する。同様に、単語の「基本義」は、これを構成する音節が表わす「基本義」の総合である。
以下、s-音語の「語音構造」や「音形と意味との対応関係」などについて、具体的にしらべてみましょう。
サ[箭] 矢の古語か。→投グルサノ・ヒトサ・フタサ。 * サ ッ・スッとトビサルものの姿。そのまま、ヤ[矢]の姿でもある。⇔シthier矢shi//センtsian箭jian.
サ[狭] 形状言。幅が狭い意。→サモノ・サシ[狭]。⇔サ[沙・砂・些]・サイ[細・砕]・シキ・ショク[色]・ソク[束]。⇔small, smile, smell, smelt, smith,
サ 接頭語。ほとんど実質的な意味はない。韻分には頻用されるが、散文には少ない。→サガミニカム・サネシサネテバ・サ根延フ・サ百合・サヲ鹿。*「鹿の角」、「植物の根」、「百合の花」などの姿を「矢の姿」と見たてる意味用法。サカ[坂・酒]・サキ[先・裂・﨑]・サク[裂・割・咲・避]・サケ[酒・鮭・避]のサ。ヤ[矢]がツキサス・ツキサク姿を、ヤya音でなく、サsa[沙・砂・些]・サイsai[細・砕]などのサsa音で表現しもの。
サ 接頭語。五月の意をあらわす。→サ月・サ蠅ナス・サ夜。*五月は、イツツ[五]目の月であり、またイネ[稲]の根やハヘ[蠅]がハヘ[延]まわる(生長する)時期でもあります。その姿を「矢がサス[刺]・サシカフ[指更]」姿とみなした用法と考えられます。
サ 接尾語。①形容詞の語幹に接して、~であることの意をあらわす。→太サ・楽シサ・悲シサ・トモシサ。②名詞について、方向の意をつけ加える。→横サ・タタサ[縦]。③動詞について、移動の途次にあることを示す→帰ルサ・来サ。*サワル・スレルなど、接触の程度を表わす用法。
シ[師・僧]¹学芸・技術に秀でたもの。元来、漢語と考えられる。→クスリ[薬]師・ハニシ[埴師]‣法師・絵師。
シ[磯] イシのイが脱落した形。石。または、磯。*イトitoのtがsに変化するとイソisoとなる。⇔シ[絲]・ショ[所]。
シ[下] 下方。した。シダル[垂]・シヅエ[下枝]などの複合語の中にのみ認められる。→タカクラジ[高倉下]。*このシはシモ[下・霜]などのs-m音語を構成する語音であり、また、シタ[下・舌]・シツ[倭文]・シダル[垂]・シヅ[垂]・シヅカ[寂然]・シヅク[沈]・シヅム[沈・鎮]などのs-t音語を構成する語音でもある。s-m音語の日漢英3言語間における音韻対応関係については、四半世紀まえに指摘ずみです。くわしくは、『スミノエ」神はSMELTING
MAGICIAN…スミ・シム・SMITH』(1995年)をご参照ください。s-t音語については、s-t音漢語(サツ[札・殺・擦]。セツ[切・舌・折・泄・窃・屑・接・設・雪・)や s-t音英語(sit,
sitter, sitting, stand, standard, stay, set, store, strike, string, street)とのあいだに、さまざまな音韻対応関係が成立していることが推定されます。
シ 風。複合語を構成している例しか見えない。【考】方角をあらわすニシ[西]・ヒガシ[東]は、もともと風位名であったといわれ、ニシは西風である。→シナト・シナツヒコ・アラシ・ツムジ・ヒムガシ。*カゼ[風]=空気の振動。その振動する姿や振動音などをシ音でとらえた可能性があります(やがてシゴト[仕事]のシに通じる)。
シ(助) 文中、種々の連用文節に接して、その語句を指示する。→ワガ名シ惜シモ・吾妹ヲ見ラクシヨシモ・妹シ見エナバ・吾ガ背子ト二人シヲレバ。
ジ(シク) 体言に接して、~らしいさま・~のようなさまの意の形容詞を作る語尾。→犬ジモノ・馬ジモノ・鹿子ジモノ・畏ジモノ・雪ジモノ。
ジ[不](助動特殊) 動詞・助動詞の未然形に接して、①動作・存在・作用などについての否定的な推量をあらわす。→サネ有ラジ・荷重キハ堪ヘジ。②多くは自己の行動についての、否定的な意志・決意をあらわす。【考】推量の助動詞ムの否定と考えればよい。→心ハモタジ・言ハ果サズ。
ス[渚・洲] す。なかす。川や海の浅瀬の砂の現われたところ。*ミヅ[水]とツチ[土]がスレ[擦]アウところ。
ス[巣] ものの集まっている場所。①鳥獣虫類などの巣。②人の住居。*イキモノのシリ[尻]とス[住]ミ付いた場所とが、「シリ[尻・知]アイ関係」になっている。
ス[簀] すのこ。竹や葦、こもなどの茎、麻の茎幹などを粗く編んだ織物。*ス[洲]とおなじ姿。
ス[為] する。先行成分として、体言または動詞の名詞形の補充をうけて、これを動詞化することが多い。①ある行為をする。動作主に行為実現の意志性が認められるもの。②ひとりでにそうなる。③ある状態にある。*もともと、スル[擦]・コスル行為を表わす語音だったものが、やがて一般化されて、「なにでもよい、ある行為をする」ことに変化したことがわかります。
ス 動詞語尾。①下二段に活動するいわゆる使役の助動詞スは、上代において、まだ発生していないといわれている。しかし、ノコル―ノコス、アマルーアマス、カクルーカクス、ナガルーナガスなど、接尾語との対比において、明らかなように、語尾スは、他動詞ないしは使役動詞を構成すると認められる。②四段に活用し、動詞未然形に接して、軽い敬意、または親しみの気持ちを添え、敬語動詞を構成する。
ズ[不](助動特殊) 活用語の未然形に接して、その動作・存在・属性の存することを否定する意を表わす。
セ[背・脊] 背中。交替形にソがある。*左右にサク[裂]・サケル姿。またソムク[背・背向・背剥]姿。
セ[狭・迫] 形状言。狭いこと。形容詞サシの語幹と同源。セク・セム等はこれから派生したものか。*英語音second, sect, section, secretなどとの音韻対応も考えられます。
ソ[麻] 麻。甲類カナ。複合語の中にのみ現われる。【考】ソ[衣]は乙類カナ、ソゲ[袖]の ソは甲類であり、コロモデと並べて、やはり衣服の意かと考えられることなどから、ソは単に麻という一つの植物の名ではなく、ひろく繊維をとる植物としての苧麻類の、さらには繊維の称であったかとも考えられる。
ソ[追馬] 擬声語。馬を追う声。*漢語でも、馬を動かすときの掛声がソウtsug走zouです。ただし、現代漢語では、ソウ[走]は「アルク[歩]の意味用法が普通です。
ソ[衣] きもの。乙類カナ。【考】ソデ[袖]をコロモデ[衣手]ともいうことを思えば、このソは甲類と思われるのに、事実はすべて乙類のソを表わす訓仮名に用いられている。不審である。⇔ス・ソsag素su.
ソ[其・彼] 代名詞。中称。乙類カナ。聞き手に近いもの、または文脈中すでに話題にのぼった事物を指示する。【考】ソレ・ソコなどは、このソより派生した語である。指示副詞サと通じ合う合う面を持つ。*スグ・ソバにあるもの、スレアウ存在という感覚から、「シジ[指示]スル」感覚が生まれたと推定されます。
ソ(助詞) 乙類カナ。文末にあって、動詞の連用形について、先行のナと相応じ、禁止の意を表わす。
サス[刺・指] ①突き刺す。刺し入れる。②竿をさして舟を操る。③網やわなをしかける。④占有する。⑤火をともす。⑥注ぐ。⑦縫いつづる。⑧指名する。さしつかわす。⑨指さす。めざす。
サス[刺・指] 天然自然の現象としておのずから発現することに用いる。①光がさす。②雲が立ちのぼる。③植物の芽や葉柄・枝などが伸び拡がる。【考】前項のサスが非人称的ないしは再帰的に使われたものである。
スウ[居] 据える。物を置く。すわらせる。*スエル・スワル場所とシリ[尻]・コシ[腰]とは、たがいにスレ[擦]アウ・シリ[尻・知]アウ関係。
ササ 形状言。こまかい・ちいさいの意。→ささやか・イササカ・ササヤク。⇔ショウ[小・少・消・笑]・サク[削]。⇔small, smile, smash, smelt, smoke.
サシ[城] 城。朝鮮語に由来するか。【考】アイヌ語のチャシ(城砦)であるとする説や、意義未詳の枕詞サネサシのサシにこのサシをあてる考えもある。
サス 屋根の左右両端に合掌形に交差して立てる木。【考】「叉手」[杈首]ともに字音の上から日本語のサスの表記として適当であるが、確実に字音語ともいいがたく、むしろ和語を漢語らしく見せるためにこのような表記を選んだのではなかろうか。*サシハサム・ワク[枠]・サク[柵]の姿。⇔サツ[札・冊]。⇔sash(サッシュ。窓枠)。
シシ チチ[父]の東国語形。【考】アモシシ[母父]・マクラタシ[枕大刀]・カシ[徒歩]・アメツシ[天地]など、チの頭音が口蓋化する傾向が下野・武蔵・下総・常陸に集中して現われる。
スズ[鈴] すず。神事に用いられるほか、クシロ[釧]やアユヒ[足結]につけて装身具とし、また鷹の尾につけて鷹狩りに使用し、駅馬を利用する公の使いは大きな鈴を携えて、官使のしるしとした。*スズの音は、smokeと同様に、まわり一面にシミコミ・スミこみ、やがてシメきることになる。
スソ[裾] 裾。衣服についていうが、山の麓の意に転用することもある。*キモノのキレがススム(伸び拡がる)、その先端部。⇔ソsag素su//サクsak索suo。
単音節語サ・シ・ス・セ・ソの基本義を端的・具体的にいえば;
サ=s+a=s-スルもの。ヤ[矢・箭](サス・スル・スレルもの)のイメージがつよい。
シ=s+i=スルこと。動詞ス[為]の連用形兼名詞形。漢語音でいえば、シ[矢・仕]に通じ るイメージ。
セ=s+e=前後左右からヤ(矢・波など)がサシ[射・指・刺・差]セマル[迫・狭]姿。サの交替音。
ソ=s+o=セとおなじく、サの交替音。サ(矢・箭の姿)から→セ(背・瀬の姿)→ソ(麻・十・衣の姿)へと、自然の流れで、つぎつぎs-音語が派生した。
上代語の用例として、サ[羅・紗](ウスモノ)・シ[師・僧]などと表記したものがみられること、さらにはクスリシ[薬師]・シルシ[知師・知僧]・ハニシ[埴師・土師]などの表記もみられることから、これらのサやシは「元来漢語であり、ヤマトコトバではない」とする意見も出されています。たしかにそのとおりですが、だからといって、ヤマトコトバの音韻組織の中にサ・シの音型がなかったとも考えられません。
おなじく「人類の言語の一つ」として、日漢両言語はそれぞれの音韻体系を組織しましたが、その途中で「あるタイプの姿」をした事物を「ある音型」(s-, t-など)でとらえる方法をあみだし、さらにs-k, s-r, s-t, t-k, t-r, t-tなど様々な音タイプの語音を生みだしてきました。そうした中で、ヤマトコトバ系か、漢語系か判別しにくい語音用例が生まれるのは、むしろ当然のことです。もともと、コトバは、「人間同士で意思を通じあう」ための道具。話し手は、自分の音韻感覚をもとに、コトバが相手に通じることを前提にしてしゃべり、聞き手は、自分の音韻感覚にあわせて、相手のコトバを正確にうけ止めることができると信じて聞きとります。ただし、現実は、「正確に話す」、「正確に聞きとる」ことについて、なんの「保証」もありません。そのため、コトバのユキチガイから、おおきなトラブルになることもあります。
そこで、コトバの流通回路に、脱線・転覆などの事故がおこらないような安全装置が必要になります。そのシカケを考えるのが国語学者・研究者のシゴトだと思います。
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