2016年12月3日土曜日

タカガリ[鷹狩] から ニエモン[仁右衛門] まで 


金魚ツリゲーム 11/17


悠学会研修会 11/25 


中教院前通り 11/26 


豊川町通り    11/26 





画像に ついて

金魚つりゲーム 11/17 …デイ サービス まちなかでは、入浴・マッサージの ほか、毎回「ヵラオケ」「シリトリ ゲーム」「習字」「輪投げ」などの 時間が 組まれて います。1117日は「金魚つり ゲーム」でした。

紙製の 金魚を ツリバリに ひっかけて、手元の ビンに 落とす だけの 作業ですが、ツリバリが ソリかえって、うまく 金魚を ひっかけて くれません。悪戦 苦闘。2分間 かかって、やっと4匹!「こんな ママゴト遊び みたいな こと」とは 思い ながら、いざ やって みると、闘争心 みたいな ものが わいて くるのを 感じました。

悠学会研修会 11/25  …日本海文化悠学会11月 研修会の 会場 スナップです

中教院前通り 11/26  … 午前中で、まだ ヒザシが たりない 感じ。

豊川町通り11/26…中教院前に つづく 通りです。並木の 紅葉に ヒカリを 当てたかったのですが、タイミングが わるく、失敗でした。ゴメンナサイ。



悠学会研修会 

 1125日(金)午後、茶屋町豊栄稲荷神社で 日本海文化悠学会の 研修会が あり、山口悦子さんが「鷹狩りと 平助開き」と 題して 報告・提案 されました。レジュメ から 要約して、ご紹介 します。

 <一部>

1.  額絵鑑賞…『兵助開』。天保7年作。今井兵典氏所蔵。

2.  鷹狩りと平助開き

  鷹狩りとは

  鳥見役とは

  鷹場  (中略)

<二部>

1.  富山藩の鷹狩地

(初代藩主)利次(分国の砌―家臣団)より

 ・御鷹巣見 (桐谷村)3人 (御鷹山2ヶ所

  ・鳥 見 (布目村) 1

  ・同   (中宮村)  1人(?)

  ・同   (栃谷村)  2

2.『吉川随筆』からみる…(2代藩主)正甫の放鷹

3.9代藩主)利幹放鷹コース (享和3年3月―栃谷方面)

 道筋;白壁御門―舟橋不動院下通り―御福村―寺町―金屋―古沢-杉谷―北押川 御小休御宿(朝食―栗山三郎兵衛宅)―<放鷹>—北押川-栃谷―古澤―加勢谷―住吉―吉作―高木 御休御宿(昼食―土田半兵衛宅)―大塚―利波新―八町―針原―百塚―石坂―四ツ屋―牛嶋―向川原より御源所江御舟

 山口さんは、額絵『兵助開』を じっくり 観察した あと、この額絵に 登場する 人物や図面に 関連する 文書を 採集・解読し、また 自分の 足で 実地検分を くりかえした 結果、「鷹狩りと 平助開き」の 実態を ほぼ 把握できた ご様子です。長い 年月に わたって、信念と 情熱を もって 作業を つづけて こられた ことに、敬服する  ばかりです。

 わたしと しては、ここで 「タカ・タカガリ・トリ・トリミ・テラマチ・カナヤ・スミヨシ・タカギ・オホツカ・ヒャクヅカ・カヂガハ・古澤屋 ニエモン[仁右衛門]・セコ[勢子]などの 用語が 出てきた ことに 興味を もちました。「タカ・タカガリ・タカギ」は、t-k グループの 語音。「トリ・トリミ・テラマチ」は、t-r グループ。カナヤは、k-n グループ。・スミヨシは、s-m グループ。それぞれの 語音グループ独特の 基本義を 共有しながら 日本語の 語彙体系を 組織し、歴史の 上でも、しかるべき 場面で しかるべき役割(意味を 表現)を はたして いる わけ ですが、その 話を はじめると 長く なります から やめます。研修会の 席では、「セコ」と「ニエモン」の 語源や 意味・用法に しぼって、私見を 述べさせて いただきま した。

セコ[勢子]…この 漢字表記法では、ヤマトコトバ なのか 漢語なのか 分かり にくいです。むしろ、2音節動詞 セク[塞・堰・急]の 名詞形と 解釈する ほうが よいかと 思います。「川原の 草むら などに いる トリ・ケモノの 退路を セキ止め、セキたてる もの(ヒト・イヌ など)」という 意味の 用法です。

ニエモン[仁右衛門]…一見した ところ、漢語ふう (守衛などの 役名)に 見えますが、もとは ニエモノ(ニヘモノ[贄物・贄者]で あり、ニヘモツノコ[贄持之](記、神武) 以来の 伝統ある 職名だった 可能性も あります。上代語に ニヘス(動サ変。食糧を 神に 供える)ニヘドノ[贄殿](天皇や 神の ために 食糧を 貯蔵し、また 調理する ための 建物)・ニヘヒト[贄人](天皇や 貴人の 食糧に する 魚や 鳥を 捕える人)などの 用例が あります。

 ここで参考までに、エモン[衛門]関連のコトバについて、『広辞苑』の解説を紹介します。

エモン[衛門] ①衛門府の略。②ウエモン[右衛門]の略。

エモンフ[衛門府] 左衛門府と右衛門府の総称。諸門の護衛00、出入を管し、非違の巡検・

糾察及び門籍・門榜、行幸の供奉を掌った役所。ユゲイフ[靭負府]         

 ついでに、『大漢和辞典』の 解説も 見ておきます。

エモンフ[衛門府] 昔、禁中の諸門を守衛し、又は巡邏して警戒することを掌った所。

左右に分れ、督・佐・大少尉・志等の職を置く。                                                                                                                                                                            

中國大陸から 漢字が 伝来し、ヤマトコトバを 漢字で 表記する 方法が くふうされ、

やがて 「訓読み」にも たどりつく のですが、ニエモノ(ニヘモノ[贄物・贄者]ニエモン[仁右衛門]と 表記すれば、音形・語意 とも なんとなく 共通する ので、この 種の 表記法が ある 程度 流行した ことが 考えられます。

ついでに いえば、ウエモン[右衛門]の 対語、 サエモン[左衛門]に ついても、もとサヘモノ だった 可能性が あります。上代語 サヘ[]は、サヒ[]と おなじく 「刀・鋤の類」で、武器とも利器とも なります。魚・鳥などの 食糧調達や 調理を 中心に 天皇や 貴人の 生活を ささえた 人たちが ニヘモノで、刀や 鋤などの 武器や 利器を 使った 人たちが サヘモノ、と いうような 役割分担が あったかも しれませんが、ニヘモノが サカナ・トリを トル 場合にも、ツリバリ・アミ・モリ・ヤス・ヤ・ユミが 必用、調理には カタナも 使った こと でしょう。

  つまる ところ、ニヘモノと サヘモノの チガイは、n-p音語 s-p音語の チガイ。さらに いえば、n- s-の チガイに 求める べき かも しれません。N-p音語と いば、ナハ・ナフ・ニハ・ニヒ・ニヒナヘ・ニヘ・ヌフ など イネ農耕推進に よる 日本列島改造政策の 問題が からんで きます。そして、その 先進的農耕具が サヒ[]s-p音語)や スキ[]s-k音語)だった わけ です。  
   これから さきの 話は、また 別の 機会に ゆずり ましょう。

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