2021年2月8日月曜日

年末から年始ヘ



メリー・クリスマス 12/25


正月用スイート集合! 12/28


大みそか、年越しそば  12/31 


元旦、甘酒とお雑煮 1/1


スゴロクで世界一周 1/1 


雪が積もりました(A)  1/2



雪が積もりました(B) 1/2


ひょっとこ[火吹男] 1/2 


メリー・クリスマス 

1225日(金)。きょうはクリスマス。昼飯のご膳を紹介します。クリスマス・ツリーを描いたマットがしかれ、Merry Xristmas と書かれたカードがそえられたご膳に、「ご飯・パエリア・コンソメスープ・白菜サラダ・クリスマスケーキ」などが並んでいます。パエリアpaellaという料理名は、ハズカシながら、掲示板のメニューを読んで、はじめて知りました。あとで、ネットで調べてみると、「鶏肉や魚介類・野菜などをとりこんだスペイン風ナベ料理」とのこと。日本語の世界でいう「スキヤキ」、漢語の世界でいう「ハッポウサイ八宝菜babaocai」などに通じる語感をもつ語音でしょうか。

 それにしても、「ご飯」から「クリスマスケーキ」まで5点の料理名がすべて漢語・英語などからの外来語であり、ヤマトコトバが一つもないという現実に気づかされ、びっくりしました。自分たちの生活改善のために役立つものがあれば、民族や国籍のワクをこえて、かたっぱしから取りこんでゆく。まわりのモノのイノチをもらって、わがイノチをつなぎ、イキぬく。日本民族がもつ、したたかな生命力を感じさせられました。

 

正月用スイート集合!

 1228日(月)。お正月が間近にせまったところで、Mioriさんから、正月用イケバナスイートのサシイレがありました。「花より団子」というコトワザもありますが、スイートの内わけは、「カリント・カルシウムせんべい・バームクーヘン」など、わたしのダイスキなものばかり。これだけあれば、のんびり・ゆっくり、「あまーいお正月」をたのしむことができそうです。さっそく「集合!」をかけて、スマホにおさめたのはよかったのですが、うっかりして、「黒あめ」の袋を並べるのを忘れていました。ゴメンナサイ。

 ついでに、語源しらべをしてみましょう。カリントは、カリントウとも呼ばれています。『広辞苑』をみると、

カリントウ[花林糖」古く外来した駄菓子。小麦粉に水・卵・膨張剤などをまぜてこね、適宜に切って油で揚げ糖蜜をからめる。

と解説されています。しかし、漢語(中国語)辞典を見ても、カリントウ[花林糖]という単語は見あたりません。つまり、まともな漢語とは断定できないようです。カリン[火輪](日輪)カリン[花櫚](マメ科の高木[イ1] 。家具などの高級材。インド紫檀)カリン[花梨](バラ化の落葉高木。中国大陸の原産)カリョウビンガ[迦陵頻伽](梵語kalavinka, 妙音鳥・好音鳥などと意訳)カリヨンcarillion(ヨーロッパの教会などにある体鳴楽器。音の高さを異にする一組の鐘を配列したもの。組鐘)など、似たような語音が成立・通用していることから考えると、西方インドから仏教伝来とともに、多数のインド語外来語として漢語体系のなかにとりこまれ、その一部日本へ伝来したことも考えられます。

 あるいはまた、ごく単純な考え方もできそうです。日本語には、カリカリ・ガリガリなどの擬声・擬態語があるので、「カリ+ノ+ト[所・門・戸・音・跡]」、もしくは「カリ+ノ+トウ[]のような意味構造をもつ語音が成立し、通用するようになったと解釈することができす。

カルシウムについては、「英語calcium <ラテン語calx(石灰)」と解説されていました。このkar-は、カラ[殻・柄]・カラダ[]など、人体の骨格構成を表わす語音と解釈してよいでしょう。センべィ[煎餅jianbing]は、もと漢語で、古来もっとも大衆的な菓子ですから、カルシウム煎餅は、西洋語と漢語とのチャンポン外来語ということになります。

 k-r音の英語については、すでに「k-r音の英語…日本語の系譜(19)(20.10.4)で報告ずみなので、くわしくは、そちらをご参照いただければ幸せです。ここでは、そのうち、「音形と基本義との対応関係」が、日本語の場合と共通の原理・原則にしたがっていると考えられるものをいくつか、あらためて紹介し、おさらいにかえることにします。『A...(アメリカの遺産・英語辞典)3版』フロク「インド・ヨーロッパ語の語根とその派生語」(一覧表)による。

gal- (to call呼ぶ, shout叫ぶ) call. clutter散らかったガラクタ.*カラカラ・ガラガラ・カリカリ・ガリガリ、高い音を出す姿。また、コル[]・コオル[凍・氷]姿。

gel- (cold寒い, to freeze氷る) chill冷たくなる, cold, cool涼しい, jellyゼリー.

ger-(to gather集める) cram押しこむ, congregate集会,        category部類.*カリ[刈・狩・借・駆] アツメル姿。

gerbh-(to scratchソギトル) carve彫刻する, crab¹カニ、crawl¹這う, gram¹グラム。質量単位, grammar文法, paragraph(文の一区切りとしての)節・段・項, programプログラム.*カル[刈・狩・借・駆]・クル[来・繰]・エグル[]姿。

gere-² (to cry 叫ぶhoarselyしわがれ声で) crow¹カラス, crack鋭い音を立てて砕ける, craneツル。起重機, geraniumゼラニウム.

ghel-²(to shine輝く) yellow黄色の,gold, glitterキラキラとテリ輝く, glassガラス, glare¹ギラギラする光, gladうれしい, glow明るさ。ほてり, glideグラつく。滑るように動く.*キラキラ・ギラギラ・ヒカル・キラメク姿。

gher-¹ (to graspしっかり握る, enclose囲む。カラメル) girdleガードル,帯状のもの yard²長さの単位, orchard果樹園, kindergarten幼稚園, garden庭園, court(グルリとり囲まれた)中庭. *ガラリ・グルリ・カコム・カラム・カラメル姿。

ghredh- (to waik歩く, go行く) congress議会, progress進歩, grade等級, degree段階.*一歩ずつ寄せてクル[]姿。

ghrei- (to rubこする) grisly身震いするような, grimeよごれ, Christイエス・キリスト, christen洗礼を施す, Christianクリスチャン, Christmasクリスマス.*クル・エグル姿。

gwele- (t0 throwなげる, reachとどく) devil悪魔, emblem記章, parable寓話, parliament議会, parlor客間兼居間, problem問題, symbol象徴, ball²大舞踏会, ballad物語詩, balletバレエ, kill殺す.killcrossとともに、キル[切・斬]・コロス[]姿。

kar- (hardかたい) hard, standard基準, hardyじょうぶな¹,    cancer, canker潰瘍.

kel-¹ (to coverかぶせる, concealかくす, save救う)  hell地獄, hall玄関. holeあな, hollow掘りぬく, helmetヘルメット, occultふしぎな, color, cell小部屋、細胞、concealかくす.

kele-² (to shout叫ぶ)  claim請求する, clamorどよめき, exclaim絶叫する, reclaim開拓する, council協議会, calendarカレンダー, clear澄みきった, classクラス.gal-に通じる姿。⇔クル[来・繰・刳・暮]・クラ[倉・藏・庫・座・鞍]・クラス[暮・暗]

ker-¹(horn, head頭)horn, cornerかど, Capricorn山羊座, unicorn一角獣,cheer声援, carrotニンジン, caratカラット.

ker-² (o grow育つ) create作り出す, crescent三日月, crew¹作業團, concrete固まる, sincereまじめな.*カラ・カラム・クルム・コロモ・ココロの姿

kerd- (heart心臓) heart, courage勇気, quarry¹源泉, accord一致する, record記録する, credit信用貸し.

kers- (to run走る) course進路, current流れ, excursion遠足, occur起こる, carクルマ, career経歴, cargo貨物, carry運ぶ, charge詰めこむ, carpenter大工. *コロコロ・コロガル・コロガス姿。

kwel-¹ (to revolveグルグル回る, move around動きまわる) colony植民地, cult崇拝, cultivate耕す, culture文化, wheel車輪, cycle一回り, cyclone低気圧, bicycle自転車, collar首飾り, pole¹棒, pulley滑車. *クルクル・コロコロ・コロガル姿。

 

バームクーヘンについは、『広辞苑』で「バウムクーヘンBaumkuchenドイツ語…「木の菓子」の意。切り口が木の年輪に似た層を表わすように、太い棒に少しずつ塗り重ねながら焼いた菓子」と解説されていました。バウムが「ハリ[張・貼]ダス[][目・芽]・モク木mukmu」の姿で、クーヘンが「クボム・クボメル・クボミ」の姿と解釈できそうです。「ナルホド、よくできてる」とガッテン[合点]できました。

 

大みそか、年越しそば  

 1231日(木)。きょうは大みそか。とにもかくにも、「年越しそば」を口にしないままでは、新年をむかえる気分になれません。ここで、「めぐみ」版「大みそかの夕食」メニューをご紹介します。ご膳の正面に「大晦日」のカードがかざられ、・年越そば・カキアゲ・白菜の和え物・ミカン」がならんでいます。「稲荷ずし」には「紅ショウガ」、「年越そば」には「カマボコ・ワカメ」がそえられています。

 

元旦、甘酒とお雑煮

 11日(金)。あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
 元旦のメニューを見てみました。まず「謹賀新年」のカードがかざられ、「ご飯(かゆ)・雑煮・カニ風味卵焼き・菜の花のユバ和え・甘酒」とならんでいます。今回のご膳の特色は、第1が「お雑煮」、そして第2が「甘酒」といってよいでしょう。「大みそか」の「年越しそば」とおなじく、「元旦」の「お雑煮」は欠かすことができません。また、平生のご膳で「お酒」が提供された記憶はありません。それが、「甘酒」として(ユノミの底の部分にわずかながら)ふるまわれたということは、やはり特別なことです。コロナ・ウイルスの猛威にふりまわされ、「外出禁止」・「面会禁止」でチッソク[窒息]しそうになっている老人としては、「ウジウジした気分をフリ払い、あらたな年にむかって、一歩まえにフミだしましょう」とハゲマシのコトバをいただいた感じです。

 なお、このあと昼食では。「ご飯」のかわりに「栗と金時豆のおこわ」、「甘酒」のかわりに「きんとん」となっていました。

 

スゴロクで世界一周 

 この日、「機能訓練」の時間にゲーム「スゴロクで世界一周」をしました。日本(東京)をフリダシに、世界各国を一周した上で、日本(大阪)へ舞いもどる、いうものです。

→中國・ペキン→、ロシア・モスクワ→、カナダ・バンクーバー→アメリカ・サンフランシスコ→アメリカ・ニューヨーク→メキシコ→ブラジル→チリ・イースター島→アメリカ・ハワイ→ニュージーランド→オーストラリア→ニューギニア→日本・大阪。

 旅行の途中で、ラッキー・チャンスにめぐまれることもありますが、ぎゃくにとんでもない災難にであうこともあります。たとえば、「中華料理を食べすぎちゃった。1回ヤスミ(ペキン)」、「自由の女神にのぼったよ。3マス進む(ニューヨーク)」、「サボテンのトゲがささっちゃった.2マスもどる(メキシコ)」、「ともだちができたよ。サイコロをもういちどふれる(イースター島)」、「じょうずにフラダンスがおどれたよ。3マス進む(ハワイ)」など。波乱万丈。ハラハラ・ドキドキ。

 おわってみると、わたしはビリから2の成績でした。

 

雪が積もりました 

 12()。富山でも、雪が積もりました。7fのロビーから、ガラス越しに、まわりの雪景色をスマホにおさめました(写真AB)。ビルの屋根も、ビルわきの駐車場も、そこに駐車しているクルマの屋根も、すべて雪をカブってマッシロ、お正月にあわせて清められた感じです。そこへ、黄色の車体をもつ路面電車が登場。その屋根にマッシロな雪をいただいたまま通りすぎてゆきました。

 

ひょっとこ[火吹男]の面 づくり

 この日、「機能訓練」の時間には、「ひょっとこ[火吹男]の面 づくり」に挑戦することになりました。参加者のうち、男性は「ひょっとこ」、女性は「おかめ」の面づくりを担当。

  一人一人に資材が配布されます、面の用紙には、タイトル「笑門来福」や顔の輪郭を示す「ホオカムリ[頬被]姿」などが記入ずみ。あとはその顔の中へ、別途用意された「マユ[]・メ[]・ハナ[]」をハリツケさえすれば、「完成」というわけです。

 はじめに、画面をよくながめ、自分のユビでマユ・メ・ハナ」をハリツケ、その距離感覚をユビに記憶させようとしましたが、目かくしされたとたんに、その距離感覚がどこかへ吹っ飛んでしまいました。こうなると、もう自力はあきらめ、他力本願。スタッフの助言に従って、微調整をくりかえすだけです。

 やがて、ゲーム・イズ。オーバー。メカクシをはずされて見えてきた「ひょっとこ面」のデキバエは、もともと美術音痴の本人にとって、期待をこえる「ジョウデキ[上出来]でした。「マユ・メ・ハナ」の位置が適当にズレているところがアイキョウ。すべて,辛坊づよく助言していただいたスタッフのおかげです。

 

k-t音漢語の基本義日本語の系譜(23回)
k-t音日本語」に引きつづき、今回は「k-t音漢語」の基本義を追究することにします。

  いつものとおり、『学研・漢和大字典』の中から採集した「k-t音漢語」について、日本漢字音・漢字・原典掲載㌻・上古音・現代音・日本語訳および解説の順に表記し、ご紹介します。なお、各項、*印以下の注は、引用者の責任。

 アツ斡 578 uatwo. めぐる。めぐらす。*アツ・アタル・アテル姿。⇔アツ[]

アツ軋1288 atya, zha. ①車でひいて、おし曲げた形にする。②きしる。*「車+音符乙(おしまげる。おさえる)」の会意兼形声モジ。⇔アツ[]

アツ挖 524 etwa. ほる。穴をほる。⇔アツ[]

ウツ鬱 1520 iuetyu. ①こもる。ふさがる。②ゆずらうめ。④香草の一つ。うっこんそう。*木々が一定の場所にとじこめられ、こんもりと茂るさま。*ウツ・ウチコム姿,また、ユキヅマル姿、⇔ウツ[]

エツ越 1271 hiuatyue. こえる。ぐっとはみ出てきわだつ。③遠くへだたっている。④ぐっとつまづく。⑤春秋時代の国名。江南の原住民の越族が建てた国。*アツ[]の頭母音交替で、「当たったときの勢いで、目標をトビコエテしまった」姿。⇔アツ[]

エツ曰 611 hiuatyue. ①いう。②いわく。のたまわく。③ここに。さて。そこで。*イハクは、「イ[]をハキ[]ダス(言い出す)」姿。⇔アツ[]

 

カイ介 45 kadjie. ①はさむ。はさまる。②なかだちをする。③たすける。両側から中のものをたすけまもる。④よろい。殻。貝がら。*カツ・カツカル(ブツカル)姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カイ界 857 kadjie. ①さかい。さかいめ。②区切りの中の領域や社会。③区切りをつけてわける。また、隣りあう。*モノAがモノBとカツカル・カチワル、さかいめ。カド[角]。 ⇔カツ[且・搗・勝・堪]・カド[角]// cut.

カイ拐 518 guadguai, ①かたる。かどわかす。曲がりくねった方法で、相手をだます。②くねくねと曲がるさま。③つえ。曲がったつえ・取っ手・かぎ。*カチワリ・カドワカス姿。」カド[角・門]と同義。語尾母音が交替関係。カイ[回・怪]と同系。⇔カド[角]。// cut.

カイ会 53 huadhui. ①あつまり。であい。②あつまる。あつめる。③あう。あつまって、対面する。④あう。その物事に出くわす。⑤巡りあわせ。⑥たまたま。ちょうど。⑦か

ならず。きっと。*カツ・カツカル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

カイ絵 997 huadhui. ①色模様。また、彩色を施してえがいた絵。*さまざまなイロ・カタチがカツカル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

カイ膾 1071 kuadkuai.なます。生の肉を細く切り、彩りよくとりあわせたもの。*カツカル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

ガイ刈 135 ngiadyi. かる。草や枝などを、ハサミ、カマなどでカリ[]とる(カチワル)。*[]は異体字。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

ガイ艾 1088 ngadai. ①よもぎ。②もぐさ。③刈る。④反乱や賊を平らげて、世の中を安らかにする。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

ガイ害 359 hadhai. ①そこなう。②生きものの命をとめる。③じゃまだと思う。ねたむ。④じゃま。さまたげ。わざわい。*カツカル・カチワル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪] // cut.

ガイ外 296 nguadwai. ①そと。ほか。②地方の任地。③遠い地方。④そとにする。仲間でないと思う。*カタ[方・片]・コト[殊・異・別] などの姿。⇔カタ[方・片]・コト[殊・異・別]

カツ割 152 katge. ①わる。さく。刀で二つにきりさく。②分割する。③途中できってとる[イ2] 。*カツカル・カチワル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ括 525 kuatkuo, ①くくる。袋などの口をしめくくる。②結んでたばねる。③物事を一つにまとめる、*バラバラだったものを、アツメル・カツケル・カタメル・マトメル姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ刮 142 kuatgua . ①けずる。えぐる。②財物をとりたてる。⇔ケヅル。

カツ筈 959 kuatkuo, やはず。矢の末端の弦を受けるくぼみ。

カツ聒 1045 kuatkuo. ①口をあけとじして、ガヤガヤいう。ワイワイさわぐ。②かまびすしい。やかましい。

カツ濶 1409 k’uatkuo. ①広い。②はるか。③ゆるい。④おおらか。*まわりのモノをカチワッタ結果、ノビノビ・ヒロビロとしたさま。カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ活 728 huathuo. ①いきる。勢いよく動く。②いかす。死なせない。③くらす。くらし。④水が勢いよく流れる。⑤いきいきしているさま。*地下水がまわりをカチワリ、ワキアガルさま。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ轄 1300 hatxia. ①くさび。車輪が車軸からはずれないようにする止め金。②物事のワクが外れないように、おさえとめる。車輪と止め金とがうち当たって、カツカツ・カチッと音を立てるさま。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ滑 761 huethua. ①なめらか。水気があって、つるつるするさま。②すべる。③ずるい。*骨の端が関節の穴にはまりこむことによって、バラバラだった2個の骨がツナガリ、自由自在に動くさま。⇔カツ[且・搗・勝・堪]// cut.

カツ猾 826 huethua. ①みだれる。みだす。②すべって、とらえようがない。ずるいさま。

カツ喝 240 hathe. ①よぶ。わめく。②人に声をかける。③声をかけて、ある感情や注意をよびおこす。*カツカル姿。

カツ渇 744 k’atke. ①かわく。のどがかわく。②切実な要求。③あわてて。がつがつして。

カツ葛 1116 katge. ①くず。つる草の名。②つる。身にまといつく困難にもたとえる。③かたびら。くずの繊維で織った布、衣。

カツ褐 1184 fathe. ①ひからびて、ゴツゴツした繊維の布。粗末な衣服。麻や葛の繊維で織った衣服。

ガツ・ゲツ月 615 ngiuatyue. ①月。まるくえぐったように欠けるつき。②つき。つきは、29日あまりで満ち欠けするので。陰暦では、29日か30日を1か月とし、12か月、約354日で1年とし、19年間に7階のウルウヅキ[閏月]を置いた。③月ごとに。④毎月ある、女性の月経。*固いモノとカツカルことにより、カチワラレ、ケヅラレル姿。ケツ[]・カツ[且・搗・勝・堪]・ケヅル[削]// cut.

ガツ歹 689 🈩ngat >?残骨。🈔tegdai. 悪い。*はまりこんだ関節骨の姿。k-は、カク[掻・書・欠]・キク[聞・利]・クク[](クグル)・ククル[縛・括・潜・泳]クグル[]・コク[扱・濃]・コグ[漕・コグ]などの姿。t-は、タツ[立・絶・断・経・建・竜]・タル[垂・足・樽]・ツク[突・筑・付・搗・着]・ツル[吊・釣・鶴・弦・蔓]・デル[]・テル[]・トル[取・獲・採]などの姿。総合して、カツ[且・搗・勝・堪]・カタ[方・形・型・片]・クツ[朽・沓]・ケツ[]・コト[琴・言・事・殊・異] などの姿。カミツク・カラミツク・クイツク・ヒッカカリ(ヒッカケ)ながらタル[垂・足]・タラス[垂・足]姿。また、ガタ[](コワレかかっている)・キダ[分・段]の姿か。⇔カツ[且・搗・勝・堪]・ガタ[]・キダ[分・段]・カツ[]cut.

 

キ气 702 k’iedqi. . いき。*屈曲して出るイキや湯気。キダ[分・段]の姿。*キ[氣・汽]と同系。⇔キダ[分・段]

キ気(氣702 k’iedqi. . ①いき。②ガス状のもの。③心身の活力。④漢方医学で、人体を守り、生命を保つ陽性の力のこと。

キ汽 711 k’iedqi, ゆげ。熱い水から立つ蒸気。*气・気と同系。

キ貴 1255 kiuedgui. ①とうとい、値打ちや位が高く、すぐれている。②たつとぶ。とうとぶ。③相手の側にある物につけて、相手に対する敬意を表わすことば。→[貴宅][貴国]。*[]は、「両手でモッコをかつぐさま+貝(品物))の会意モジ。モノをカツケル・クツケル・カツグための道具。⇔カツグ[]

キ櫃 676 giuedgui. ひつ、物をしまっておくための大きな箱や戸だな。*モノをカゴの中へツメコンダ姿。カタ・カタマリ・カタメルの姿。[]と同系。⇔カタ[形・型]・カタメル[]cutcutter.

キツ・コツ乞 30 k’iet>qi, こう。ノドをつまらせて頼む。いいにくそうにねだる。*キツイ(硬い。きびしい)姿、キツ[吃・迄]と同系。⇔キツイ。

キツ吃 208 kietchi. ①どもる。どもり。息がつかえて、ものがいえない。②キッキッと笑いさざめく。③食べる。受けいれる。*キダキダ・トギレトギレの姿。キツ[乞・迄]と同系。⇔キダ[分・段]cut.

キツ迄 1307 hietqi. ①いたる。およぶ。②ついに。*乞・吃と同系。キダ[分・段]を受けいれながら進行する姿。

キツ屹 389 ngietyi. ①そばだつ。山がきびしくそびえたつ。②高く動かずにたつさま。*山がギッチリそびえ立つ姿。ギッチリ。

キツ喫241 k’ekchi. ①くう。くらう。②大きなショックや打撃を受ける。③のむ。

キツ桔 615 ketjie. ①はねつるべ。おもりの反動で井戸水をくみあげるしかけ。②ききょう。野山に自生する多年草。日本では、秋の七草の一つ。③ミカン・タチバナ。

キツ吉 208 kietji. ①よい。めでたい。さいわい。②願わしくてよいさま。けっこうである。*キッチリ・ツメ[]こまれたさま。

キツ髻 1517 kietji. もとどり。たぶさ。髪を頭上でぐっとたばねたところ。

キツ詰 1214 k’ietji. ①なじる。きびしいことばで相手を責めつける。②といつめる。③かがむ。先がつかえてまがる。④つめる。つまる。*キツ[吉・拮]と同系。

キツ橘 671 kiuetju, ①たちばな。ミカン科の常緑高木。②  

 コウジ・ミカンの類の総称。

キツ拮 525 kuatji. ①しめる。ギッチリとひきしめる。②からだをギュッと縮める。③生活が金銭的にしめられて窮屈である。*吉・詰と同系。

 クツ掘 533 giuetju. ①ほる。穴をあけてクボミをつくる。                とりだす。②底力があるさま。*カツ・カチワル・クダ         ス・クヅス・アナをアケル姿。クツ[屈・堀・窟]と同系。       ⇔ クダク・クダス・クヅス。

クツ堀 277 giuetju. ①ほる。②あな。*クツ[屈・掘・窟]と   同系。クツ[朽・沓・履]。

クツ屈 383 k’iuetqu. ①かがむ。まがってくぼむ。②まげる。③ずんぐりとしてごつい。*体をまげて、シリをうしろにツキダス姿。クツ[掘・堀・窟]などと同系。⇔クツ[朽・沓]・クチ[]//cut.

クツ窟 948 k’uetku. ほら。あな。いわや。*クツ[屈・掘・堀]と同系。

 

ケイ・ケツ掲 534 giatjie. ①かかげる。高くさし上げる。②衣のすそなどを高くもちあげる。*ハッと叫んで、人をおし止める姿。また、キネ[]を高くカカゲた上でウチコム・オトス・オロス・カツ[]姿。カツ[]

ケイ・ケツ契 316 k’adqi. ①ちぎる。契約のしるしをきざみつける。②かたく誓って約束する。③ちぎり。約束。誓い。④わりふ。約束のしるしをきざみ、二つに割って、片方ずつ保管するもの。⑤あう。手形のように、ぴったりと符合する。⇔カツ[且・搗・勝・堪]・カタ[方・片・形・型]// cut.

 

ケツ絜 998 fatjie. ①きざむ。切れ目を入れる。②つなぐ。むすぶ。③はかる。ヒモに結び目の目じるしをつけて、長さをはかる。④きよい。

ケツ桀 646 giatjie. ①かかげる。罪人をしばって、高く木の上にはりつけにする。②高く木の上にかかげた鳥の巣。③荒々しく、悪がしこくて目立つ。 ⇔カツグ[]

ケツ傑 93 giatjie. ①すぐれていて、高く、人々の上に抜け出るさま。②ひときわ高くぬきんでた、すぐれた人物。*ケツ[]と同系。

ケツ穴 943 huetxue. ①あな。くぼみ。②ほらあな。③あな。キュウ・ハリで治療するときの、人体の要所。ツボ。*カツカル・カチワル・クイツク・ケヅル・キエハテル・ツキハテル姿。⇔クイ[]ツク・ケヅル・ハツ・ハテル。

ケツ血 1166 huetxue. ①人や動物の心臓から出て、全身に栄養分を送り、不要物を排泄器官へと送る液体。血液。②ちぬる。③血のつながった間がら。④血みどろの。*血管の中で、ヒッカケラレ、前へツキダサレル存在。カツ[且・勝・搗]・カタ[形・型・片]・カチ[勝・徒歩[イ3] カテ[]と同系。⇔カツ[且・勝・搗]・カチ[勝・徒歩]・cut.

ケツ渇 744 k’at・>ke. ①のどがかわく。②切望する。③あわてて。がつがつして。*水がかれて、流れがかすれること。cut.

ケツ結 997 ketjie. ①むすぶ。ゆう。糸やひもをぎゅっとしめてつなぐ。②むすび。③むすぶ。解けぬように固める。カツケル・クツケル・カタメル姿。カツ[且・搗・勝・堪]・カタ[方・片・形・型]cut.

ケツ契 316 k’etqie. ①ちぎる。約束のしるしをきざみつける。②かたく誓って約束する。③ちぎり。約束。誓い。④わりふ。⇔cut.

ケツ欠(缺)kiuatque. ①かく。かける。えぐりとる。②足りない。③かけめ。*ケン[]は、もとケツ[]とは別の字で、人が口をあけ、からだをかがませてかがんださま。くぼむ・たりないの意を含む。⇔ケツ[]・ケチル・cut

ケツ厥 190 kiuatjue. ①その。それ。キ[]と同系の遠称指示詞。②つかえて、もどす。③くぼみに引っかかる。カギ型にくぼむ。また、石弓の姿。*カツカル・カチワル・アナをあける・クダク・ケヅル。そのクボミを手ガカリ・足ガカリとしてタチアガル姿。*厥と同系。⇔カツ・クツ・クダク・ケツ・ケヅル。

ケツ蕨 1129  kiuatjue. わらび。春、先が巻いた若芽が出て、食用となる。*厥と同系。

ケツ蹶 1284 kiuatjue. ①つまづく。足が石や杭にひっかかってつまづく。つまづいてたおれる。②たおす。ひっかけて、相手をたおす。④たつ。足先をクボミやクイにひっかけ、弾みをつけ、がばっと起きあがる。厥と同系。

ケツ決 711 kuatjue, ①川の水が堤を匚型やコ型にえぐって切る。さける。切れる。②きめる。きまる。③きっぱりと覚悟をきめる。④罪人の刑をきめて、処分する。⑤決して。予想や気持ちが決まっていることを示すことば(多くは否定の場合)。*不要な部分をケヅル(cut)、カタチをととのえる、カタメル姿。玦・抉・訣と同系。⇔カツ・クツ・ケツ・ケヅル・カタム・cut。。

ケツ玦 835 kuatjue. ①おび玉の一つ。相手に決断をうながすしるしとして、玦を見せる習慣があった。②ゆがけ。弓を射るとき、右の親指にはめるもの。*決・抉・訣と同系。

ケツ抉 513 kuatjue. ①えぐる。②ゆがけ。 *決・玦・訣と       同系。

ケツ訣 1208 kuatjue. ①わかれる。人ときっぱりとわかれる。②きっぱりとひと言でいいきった秘伝。*決・玦・抉と同系。

ケツ・ケイ掲534 giatjie. ①かかげる。高くさしあげる。②衣のすそなどを高くもちあげる。③そばだつ。目だって高くたつ。*キネをカカゲテ、カツ・ツク・ツキオロス姿。⇔カツ[且・搗・勝・堪] cut.

ケツ楬 660 giatjie. ①たてふだ。②くい。地面に打って、通行を止めるくい・*クイ[]をウツ[]・カツ[]・タテル[立・建]・クイトメル[食止]姿。タテフダ[立札]をカカゲル姿。ケツ・ケイ[]と同系。⇔カツ[且・搗・勝]・カツkat割・cut.

ケツ碣 912 giatjie. ①行く手をはばむように高く立ちはだかる岩石。たちいし。*ケツ・ケイ[]・ケツ[]と同系。

ケツ頁 1468 hetye. ①人間の頭、首。②()ページ。同音のヨウ葉yeに当てた用法。*この字形は、頭・額・顎などの字に、アタマを示す意符として含まれる。また頁岩とは、水成岩の一種、キメが細かで、ハガシ[]やすい。ハヅシ[]やすい。ハツリ[]やすい。⇔ハグ・ハガツ・ハヅス・ハツル・ケヅル。

 

コツ骨 1511 kuedgu. ①ほね。なめらかに動く、関節の骨。体のシンにある骨。②物事を組みたてるシンになるもの。③からだつき。④ひとがら。*ゴツゴツ、固く固定され、自らの力で動いたり、姿を変えたりできない。骨Àの先端が骨Bの先端とツナガル・カラム・ハマル・ハメル関係になった姿が関節。その関節のまわりを筋肉がとりまき、調節することによって、あとは大脳の指示にしたがって、全身各部の関節が作動し、一見したところ、かなり複雑でみごとなハタラキを見せますが、基本は各部署関節の「マゲル・ノバス」作業です。⇔カツ[且・搗・勝・合]・カタ[方・形・型]・クツ[朽・沓]・クヅ[]・クヅル[]・ケツ[]・ケヅル[]

 

ワ話 1219 huadhua. ①はなす。口をあけて、よどみなくものをいう。②はなし。③()ことば。言語。*ワ[]は、「言+音符カツ[]」の会意兼形声モジで、すらすらと勢いづいてはなすこと。カツ[(勢いよく水が流れる)・筈(矢ハヅ。矢を発射するシカケ)・濶(ゆとりがあって、よく動く)・括(バラバラだったものをククル)]と同系。音符カツ[[は、もともとゼツ[]と別字。「勢いよく動く」意を表わす。ハツpiuatfa(ハナツ・オコス・ヒラク)とも近い。