2021年3月19日金曜日

満101歳をむかえる 



長谷川病院 1/27


雪景色 2/17


ゴボー体操 2/18


射的 2/18


「めぐみ」玄関 2/20 


立山連峰をのぞむ 2/22 


101歳誕生日(A) 2/25 


101歳誕生日(B) 2/25


101歳誕生日(C) 2/25





長谷川病院


 1月27日(水)。長谷川病院へ行ってきました。まるで総合病院かと思われるビルが、全部皮膚科の治療にあてられています。イマはムカシ、小便を排泄するとき、かるいイタミを感じるようになり、近所の寺田皮膚科に通院して治療をうけたことがあります。ことしにはいって、そのイタミが再発したようなので、電話で相談したところ、長谷川病院を紹介され、ここで処方された薬を服用して一か月になる今日、Mioriさんのクルマで連れていってもらいました。

診察の結果、「前立腺肥大による、尿道のイタミは解消しているが、念のため、さらに一か月間服薬のこと」と診断されました。これで、「ひとまず安心」といったところです。



雪景色 

 この日は、富山県一帯に雪がつもり、一日中ふりつづけました。そのため、Mioriさんはクルマの運転に苦労していました。とりわけ、長谷川病院を出て「めぐみ」へ帰る途中あたりで、雪のふりかたがさらにはげしくなりました。松川遊歩道では、サクラ並木がドッサリ・ドッシリ雪におおわれ、キビシイ・イカメシイ姿を見せていました。



ゴボー体操 

 2月18日(木)。午後2時から9fで実施された機能訓練では、ビデオを使って「ゴボー体操」をしました。画面では、タレントのゴボー先生がイスに腰かけたままの姿勢で、「両手を高くツキアゲル・前へツきダス」、「上半身を前にたおし、両手のユビサキをヒザ下までツキオロス」などの基本動作を演じます。健常者の目には「なんともタヨリナイ体操」にうつるかもしれませんが、参加者としては、自分の体調に精いっぱい体を動かすだけのこと。

体調の「改善・向上」がムリだといわれれば、なんとかして「維持する(下落させない)こと」を目標とします。このさき3年先のスケジュールをたてることは無意味ですが、3か月先までのスケジュールなら、意味があります。キョウ・アスという一日一日を充実したものにしようとフンバル自信や勇気をもたらすことが期待されるからです。



射的 

 この日、「機能訓練」の後半は「射的」でした。射的用3段のタナがあり、1段に3個ずつ、計9個のテイッシュ(空き箱)が立てられています。1メートルほどはなれれた指定席に腰かけたままの姿勢で、10個のオテダマをなげつけ、そのアキバコをたおします。アキバコですから、簡単にたおれると思っていましたが、実際に見たところでは、まちがいなく命中しながら、すこしユレタだけで、フンバリつずけた例もいくつかありました。わたし自身は、運がよかったおかげで、全部たおすことができました。



「めぐみ」玄関 

 2月20日(土)。朝から、よいお天気でした。午前11時ごろ、1fで内科検診をすませたあと、7fの部屋にもどるまえ、ちょっとだけ玄関から外へ出てみることにしました。風がすこし吹いていましたが、寒い感じはしません。雪とミドリにつきまとわれながら、あかるい日ざしをうけてたたずむ「めぐみ」玄関の姿をスマホにおさめることができました。



立山連峰をのぞむ  

 2月22日(月)。快晴。午後9fでおこなわれた「機能訓練」の後半、参加者全員のイスを窓ぎわにならべ、背中をまるめてヒナタボッコをしました。そのついでに、わたしは外まわりの景色をスマホにおさめさせていただきました。この写真、よく見ると、南方(左奥)、ビルの屋根がえがく稜線上部の背景として、立山連峰がそびえたつ姿が映っています。ただし、ブログの画像としては、そこまで分かっていただくのはムリかと思います。ザンネンです。

101歳誕生日(A) 

 2月25日(木)。きょうは、わたしの「101歳誕生日」です。Mioriさんが、かわいらしい「花かご」をとどけてくれました。さっそく、信子の写真のまえにそなえて、ながめました。信子も、きっとよろこんでくれたと思います。

 「室内で移動するときでも、ナニかにつかまらないと、足腰がフラつく」、「イツノマにか、気づかぬまま、尿とりパッドがよごれている」、「メガネをかけ、虫メガネをカザシても、辞典のモジがよめない」など。体のハタラキはおとろえる一方ですが、「食事がおいしい(毎回完食」、「ヒマができたら、すぐネムル」などのシカケ・習慣ができているようです。わかいころから、ずっと「病身モノ」とよばれてきた自分が、この年齢までイキのびてきたことは、まさにフシギですが、(ここで、視点を変えてみれば)、「まわりの人たちが、スキマなく気をくばり、テアテをしてきた、そのオカゲ」というのが「実態」かもしれません。当事者としては、ただヒトコト「アリガタイ[有難]」と念じ、頭をタレル〔垂〕・サゲル[下]ばかりです。



101歳誕生日(B) 

 この日の夕食は、誕生祝いのスペシャル・メニューでした。 「ご飯、すまし汁、アナゴちらし、ナスと巾着の煮物、まんじゅう」。親・兄弟をうしない、孤独感に落ちこみやすいトシヨリですが、このメニューで、「めぐみ」居住のみなさんからの祝意を受けながら食事することができました。それだけで、胸の中がアツくなった感じです。アナゴちらしも、まんじゅうも、格別おいしくいただきました。

 なお、写真では、ご膳に「誕生日祝い」のカードが見あたりません。実は、スタッフがあやまって朝食のご膳につけてしまったので、気づいたイズミが取りはずし、夕食のご膳につける予定にしていたのですが、こんどはイズミが、それを忘れてしまったというわけです。
ゴメンナサイ。



101歳誕生日(C) 

 この日、東京の泉家本家のSusumu, Kumiご夫妻から、「誕生日祝い」のサシイレ(スイーツとタオル)がとどきました。いつもいろいろ気をくばっていただくばかりで、申しわけありません。ご厚意にあまえて、フロあがりなどに、ゆっくりと、京菓子の風味をたのしませていただきます。




k-t音英語の基本義…日本語の系譜(第24回)

前回「k-t音の漢語」をとりあげたのにつづいて、今回は「k-t音の英語」をとりあげます。まずは、これまでどおり、『A.ℍ.D.(アメリカの遺産・英語辞典)第3版』フロク「インド・ヨーロッパ語の語根とその派生語」(一覧表)の中から関連項目を採集し、ご紹介します。語根・基本義・派生語の順に表記。日本語訳および各項*印以下の注記は引用者の責任。



ghedh- (to unite結びつける, joinつなぐ, fitピッタリ合う) goodよい, togetherいっしょに, gatherあつめる.*固体と個体がカツ[合・搗]・カツカル・ツナガル・アツマル・カタメル姿。また、そのとき、個体の一部分(カド[角])がカチワラレ(cutされ)、カタ・カタチがヨク(good)なるコト[事・言]。⇔カツ[合・搗]・コト[事・言]。

ghel-² (to shine輝く) yellow黄色, gold金, melancholy憂うつ, glassガラス, glareギラギラ光る, gladうれしい, glow明るさ, glide滑走する.*ghel-は、k-t音グループではありませんが、語尾子音d, t, n, lの調音点が近いことから、「語尾子音の交替」と見られる現象がしばしば見られるので、ご参考まで、この場でご紹介しておきます。

ghend-, ghed- (to seizeつかむ, takeつかまえる) get手に入れる, forget忘れる, guess言い当てる, prison刑務所, surpriseびっくりさせる, preyえじき.*手でカツケル、手に入れる、カツ[合・搗]、ツカミ取る姿。⇔カツ[合・搗]。

gwet- (to say言う, speak話す) bequeath遺贈する.*“say”は、「カタコト(cutされた音声)をカタカタ・ゴタゴタいわせながら、クチから出す」、「cutすることによってコトナル[異]カタチ[形]を、getする」作業。⇔カツ[合・搗]・カタ[形・型・片]・コト[事・言]・コトヅ[言出]。

gwhedh-(to askたずねる, preyえじきにする) bid入札する, beadじゅず玉.*「コノミ[好]のモノをサガシに家をデル[出」、カケ[駆]めぐる」姿。また、一連の長いモノを「cutして、バラバラ・ベツベツ[別々]にする」、「言いやすい・食べやすい・数えやすいようにする」姿。また、たとえばbodyとbedの対応関係。人のbodyと寝台のbedとは、それぞれ「ベツ [別]モノ」だが、人がネムリたくなれば、bedにカツカル・ネムル・カタマル・ツナガル。⇔ベツ[別]・ブツ[打・物]。

ka- (to like好む,desire望む, caress愛撫, charity慈善行為, cherishいつくしむ.*「コノミ[好]のモノにクヒツク[食付]、クル[来・繰・刳]」姿。

kad- (to fall落ちる) cascade滝, case¹実例, chance機会, chute荷すべらし・急流, accident事故, decayおとろえる, incidentできごと, occasion場合。*高いところを流れてきた水がガケ[崖]ップチからハリダシ[張出]、ホウリダサレ、オチ[落]て、ソコ[底]の地面にカツカル・ブツカル姿。また、ハリダシからオチに変化するカドバン[門番]の姿。

kaeid- (to strike打つ) cementセメント(打ちカタメル),chiselのみ(打ちこむもの), scissorsはさみ, circumcise清める, concise簡潔な, decide解決する, precise正確な.*カツ[合・搗]・カツカル姿。

kaito- (forest森林) heath荒野, heathen野蛮人. *外部からの侵入を防ぐ効果をもつ。カイト[垣外]。カツカル、そしてカコム姿。

kakka- (to defecate脱糞する) poppycockたわごと. cacophony耳ざわりな音.*硬いモノでカコム[囲]・カク[搔]・コク[扱]・シゴク[扱]姿。 ⇔コク[扱]・シゴク[扱]

kat- (down低い所へ) cata-(back, down, againstの意を表わす).*クダル[下・降]・クダス姿。重力の法則にしたがって、カタムク・カタヨル姿。

ked- (to go行く, yieldもたらす) ceaseとだえる, cedeゆずる, access接近, succeed成功する. necessary欠くこと(cut)のできない. *「ユキキ[行・来]する」、「イキをスイこんだり、ハキ出したりする」姿。ケトル[気取](気づく)姿。また、ケツ[消]・ケツ[欠](欠ける・cut)の姿。さらにまた、ケトルkettle(ヤカン)のカド[角]のデッパリがケヅリ[削]とられている姿。⇔ケツ[消]・ケツ[欠]・ケヅル[削]・ケトル[気取]。

kekw- (to excrete排出する) copro-(dungの意を表わすギリシア語から借用の造語要素). *カク[搔]・コク[扱]・シゴク[扱]姿。⇔カク[搔]・コク[扱] ・シゴク[扱]。

kes- (to cut切る) castle城, casteカースト, incest近親相姦, cashier解雇する.*カタイものがカツカル・カツケル・カチワル・キル[切]・キリステル[切捨]・ケツ[消]・ケス[消]・cutする姿。⇔ケツ[消]・ケス[消]・コク[谷・穀・酷]。

kweit (white白い, to shineかがやく) white, wheatコムギ.*カク[搔]・ヒッカク・カガヤク姿。コクモツ[穀物]の茎やミノリがキダキダ・キトキト・ギトギト、輝いて見える姿。

kwet- (to shake振る) squash²カボチャ, discuss議論する, rescue救い出す. *ハモノをフリマワス・カツ[合・搗]・カツケル・ケツ[消]・ケス[消]・ケヅル[削]姿。

kwetwer- (four四) four,forty40, fourteen14, squad分隊。軍隊最小の戦術単位, square真四角, fourth4番目の, quarter4分の1.*まとまったカタマリをカチワル・キル・キザム・ケヅル姿。⇔カチワル・ケヅル・カツ[割]・cut.

(まとめ)

 ここまでk-t音英語について、音形とその基本義(事物の姿)との対応関係を追究してきました。このへんで、全体をふりかえり、どんな姿だったか、ざっとまとめてみましょう、

(1) 固体と個体がカツ[合・搗]・カツカル・カツケル・ツナグ・ツナガル・アツマル・アツメル・カタム・カタマル・カタメル・ツカム(手に入れる)姿」…*ghedh- (to unite, join, fit) good, together, gather.*ghend-, ghed- (to seize, take) get, forge, guess, prison, prey.

(2) カタマリ(固体)同士がカツカル・カチワルこと(cut)により, コトナル[異]カタチ[形]をカチトル[勝取](get)姿。…*gwet- (to say, speak) bequeath.

(3) 「コノミ[好]のモノにヒカレ[引]、家をデル[出」。サガス。カケ[駆]メグル」姿。また、一連の長いモノをcutして、「バラバラ・ベツベツ[別々]にする。バラス」(言いやすい・食べやすい・数えやすい姿にすること。…*gwhedh-(to ask, prey) bid, bead.

(4) キトキト・ギトギト・キラキラ・ギラギラ、ヒカル・カガヤク姿。…*kweit (white, to shine) white, wheat.

(5) ユク・クル・カタムク・カタヨル姿(「ユキキ[行・来]する」、「イキをスイこむ・ハキ出す」、「ケトル[気取](気づく)」、「ケツ[消]・ケツ[欠])」、「ケヅル[削]」。…*ked- (to go, yield) cease, cede, access, succeed. necessary.

(6) カタマリをカツケル・カチワル・キリワケル・cutする姿…*kwet- (to shake) squash², discuss, rescue. *kwetwer- (fou) four,forty, fourteen, squad。, square, fourth, quarter.



 ほぼ、こんな姿といってよいかと思います。おなじ音形k-t グループの基本義として、「カリアツメル・カタマル・カタメル姿」を指摘しながら、もう一方で「カチワル・ワレル・ワカレル姿」を指摘しているのは、論理的ムジュンではないか?そんな心配が出てくるかもしれません。コトバの魔術にマドワカされ、まちがった判断をクダスことがないように、まずはしっかり頭を冷やし、ヒトコト[一言]ずつ、その音形がもつ「事物の姿」をハガシ[剝]ダス(アラワにする)ことにしましょう。

 「東京など大都市への一極集中」とならんで、「山間地などの過疎化」現象が同時並行して見られるのが、日本社会の実態です。つまり、「大都市の人口動態」に視点を置けば、「アツマル・カタマル姿」となり、「ヰナカの人口動態」に視点を置けば、「ワレル・ワケル・ワカレル姿」となるだけのこと。第三者の視点に立てば、「第三の姿」が見えてくるワケです。平生だれもが見たり聞いたりしているシャバ[娑婆]の実態そのまま。なんのムジュンもありません。

 カツ音の基本義は、「カ音の基本義+ツ音の基本義」ですから、具体的にいえば、「カツ[且・搗・勝・堪]」の姿を示すだけで、「カッカル・カチワル」とくらべて、「カル・ワル」の分だけ基本義のハバがセマクなっています。いいかえれば、まずはじめに、2音節動詞カツを中心にカタ・カチ・カツ・カテ・カドなどの品詞語がうまれ、k-t音単語家族の土台づくり作業がはじまりました。あとは、語根をてがかりに、さまざまな音形を生みだし、さらにはあらたな語根を作ったり、3音節以上の多音節語を生みだしたりして、ヤマトコトバの音韻体系をゆたかにしてきました。