2020年6月3日水曜日

山王さんのまつり


飲みもの集合


拳だま・おりづるなど


61日のご膳  





飲みもの集合
 前回、「黑あめ・カリント」など、食べものをご紹介し
ました。ひきつづき、今回は「野ジュース・お茶」などの
飲みものをご紹介します。冷蔵庫の中から取りだして、テー
ブルにならべました。[実のある果汁][野菜一日これ一
本]、「クラフト・ボス・コーヒー」、[]、「山形県西
洋梨ストレート」など、ご覧のとおりです。(あとで気がつ
いたのですが、)このほかに「加賀・棒ほうじ茶」、「十
茶」、「おーいお茶」などがあったのに、あわてて作
してしていたので、ならべるのを忘れてしまいました。ごめ
なさい。
 いずれも、サシイレいただいたものばかりです。ホーム
「めぐみ」では「めぐみ」では、毎日3度の食事お茶がつ
きものですが、食事と食事の中間でも、スタッフが部屋まで
来て、お茶をついでまわります。とりわけ、コロナ・ウィル
さわぎがおこってからは、「水分不足で、熱中症となら
ないようにと、気をくばっているようです。
 わたし自身はどうか。ふりかえってみると、「お茶をたて
て、飲み、その味をゆっくり楽しむ」という上品な趣味は、
身についていないようです。いつか、どこかで、ゆっくり時
をかけて、たててくださった緑茶を飲ませていただき、
「これ、ほんとにウマイ」と感じたことはあります。しか
し、さて、自分の部屋で、①お茶の葉とお茶うけの菓子を用
意する。  湯をわかし、すこしだけさます。③菓子を一口
かみしめる。④急須にお茶の葉をすえ、さした湯をそそぎこ
む。⑤その湯を茶碗にそそぐ。⑥その湯を口に入れ、菓子の
アマミから茶の湯のウマミにいたるまでの経過を思いだし、
楽しむ。これだけのテマ・ヒマをかけた記憶は、ほとんどあ
りません。
 日本のお茶についてこんな状態ですから、西洋から伝来し
コーヒーについては、縁がうすいようです。牛乳もそうで
すが、わたしの胃腸は、もともとコーヒーを消化吸収する能
が不足しているように感じています。それで、コーヒーを
口にすることは、できるだけエンリョさせていただくことに
しています。紅茶については、日本茶につぐお茶として、違
和感なく飲んでいます。
 その点、ジュース類については、シルモノ[汁物]という
ことで、あれもこれも、なんの差別もなく、受けいれていま
す。その呼び名が「ジュース・シル」など、s-,z-ではじ
まっていることから、みんな同類だと感じているのかもしれ
ません。日本語でいえば「リンゴのシリ[尻・後]スル[擦]と、スリ切れて、シル[]になるのが、その「道理」
です。漢語いえば、ジフtiepzhi()//シムt’iemshen(汁。垂れ下がる液体)などと呼ばれるのが「道理」。英語でいえば、juice(ジュース)をはじめ、soup(スープ), sup(すする), sop(ビショぬれのパン切れ), sip(チビチビ飲む)などと呼ばれるのが「道理」。いず
れも、s-もしくはz-がリードする語形となっています。
日漢英3言語にわたる、これほど大規模な音韻対応関係
単なる偶然の一致とは考えられません。民族のワクをこえて、共通する音韻感覚があり、そのハタラキによって生まれた現象と考えてよいでしょう。

 こんどは、拳だま・おりづるなどの作品をならべてみまし
た。いずれも、毎日午後、39f(日替わり)で実施された「
能訓練」のフロク(=手芸教室)での作品です。拳だま・
花・舟・おりづる・カブト・青ガヱルなど。わかい人たち
には、簡単な作業かもしれませんが、手先の器用さがうしな
われた老人にとっては、けっこうつかれる作業です。
 お手本の作品をしばらく観察し、手順を考えながら、自分
のユビでオリガミを折ってゆきます。ゆきづまったら、スタ
ッフの助言にしたがいます。テマ・ヒマかかった分だけ、思
出がのこり、簡単にポイすてする気になれません。「しば
らく、のこしておこう」。信子の写真のわきにならべておく
ことにしました。
 拳だまは、すこしちがった感覚です。の部分は、プラの
カップをそのまま2段重ねにして利用しました。タマの部分
は、新聞紙をモミクチャにしてタマの形をつくり、その中
ヒモを埋めこみ、そのヒモの端をカップの腰にむすびつけ
る。これで、デキアガリです!アッケラカンとして、21世
紀ふう、現代的な感覚といえますが、シットリした風格とは
縁です。
その点、おりづるなどの場合は、一段一段、折り目の深さ
や折る角度などについて、こまかな気くばりがもとめられ
ます。そのかわり、完成した作品から、古典的な、シックリ・シットリした感じをもらうことができます。大判のも、テマ・ヒマはかかりますが、不器用な指さきでも、失敗することはないようです。ながめているだけで、おおらかさ・ゆたかさが伝わってくる感じです。
 ちょっと予想外の傑作ともいえる作品がありました。小
青ガヱルです。青のイロガミを折ってカエルの形をつく
り、メやハナを描きこみ、腰の部分を二段重ねにして、カエ
ルの姿を強調した姿です。その腰のあたりを、手の親指でつ
よくおさえたあと、パッとはなすと、「あんなところまで」
ビックリするほどトビあがり、みごとに着地します。痛快
な感じをあじわうことができます。

61日のご膳
 6月1日()は、富山市山王神社のおまつりです。お昼の
ご膳に、赤飯テンプラが出ました。テンプラは、エビ・白
身魚・ナス・サツマイモの盛りあわせ。すまし汁や菜の花
の辛しあえのほかに、食後のデザート用にあじさいゼリー
までセットされていました。まさに典型的なおまつりセット
のご膳です。
 おいしくゴチソウをいただきながら、ちょっとだけサビシ
感じがしました。それは、例年なら、食後のデザートとし
て、(あじさいゼリーではなく)「酒まんじゅう」を口にす
ことができたはずということです。コロナ・ウィルスさわ
ぎで、発売元の竹林堂自粛要請を受け、61日を「休業
」と宣言してしまったからです。

1日おくれの「酒まんじゅう」
 6月2日()。きのうは、は「酒まんじゅう」のことで、ついついグチをこぼしてしまいましたが、それがきょう昼のご膳にフロクとして提供されました。「1日おくれツイタチまんじゅう」というわけです。食事をすませたあと、さっそくカブリつきました。ムシあがったばかりの、ホッカホカという感じでした。いろいろあったアトなので、いつもより念をいれてかみしめ、この「独特のアマミ」をゆっくりアジワウことにしました。
 食べおわったあとの包み紙を部屋に持ちかえり、要項をよ
んでみました。「名称:生菓子(酒まんじゅう)。品名:甘酒
まんじゅう」となっています。ちょっと分かりにくいです
が、名称」=お役所むけのナマエ。品名お客さまむけ
のナマエ、ということでしょう。時代の流れにしたがって、
商品の呼び名が微妙に変化してきた経過が推察されます。

s-音英語の基本義…日本語の系譜(15回)
 「s-音日本語・漢語の基本義」にひきつづき、今回は「s-音英語の基本義」について議論
してみます。まずは、A.H.D.(『アメリカの遺産・英語辞典』・フロク「インド・ヨーロッパ語根とその派生語(一覧表)の中から、s-音関連項目を採集し、ご紹介します、各項日本語訳文、および*印以下の注は、引用者の責任。
sa- (satisfy満足させる)sad悲しい sage賢人, asset長所, satisfy.*ヤマトコトバの音韻感覚との接点は見つけにくい。しいていえばsatisfyは「サチ[][]ハヒ[]と解釈できるかもしれない。サキ[](=サチ)・サキハヒ[]などに通じる可能性もある。サ[矢・箭]を使ってサス[]・サク[裂・割]・イタメル[]姿。また、忌み清めた食品を神にササゲル姿。

se- (to sew縫う) sew, seed送る, season季節, semen精液, seminaryゼミナール.*男性がもつサ[](精子・イノチ)を女性器にヌイコム・シミコマセル姿。あるいは、穀物のタネを大地にヌイコメ、やがてメ[]・ネ[]が生まれ、ハナ[]がサキ[裂・咲]、そしてミ[]ミノル[実乗・稔]など、四季のツナガリを示すコトバ。

seue¹- (to give birth) son息子.*「son」の構造を持つ音形。男と女がスリ[]アウ・シリ[尻・知]アウ結果として、「ソコ[其処・底]にネ[]が生え、やがてミ[]がノル[]」までの経過を示す語音。[兄・背](男性)のイノチをウエ[]コム姿。

seue²- (to take liquid液状の)ものを飲む soupスープ, sup²すする, sop食べ物を浸す, sipちびちび飲む, suck吸いこむ, soak滲みこむ, suction吸いこみ, succulent水分の多い. クチビルでサワル・スイコム・(水分を)シミコマセル・ヒタス姿。⇔スウ(スフ) []・スブ[]・シブ[]・シボル[絞] //ジフsiepse//ジフdhiep十・拾shi//  シュtsiogshow//ジュdhiogshou.

so- (thisこの, thatあの) theその, she彼女は. *他者と(はじめて)スレ[]あった時の感触をサス・シメス語音。ソ[其・彼]。//sieg思・斯si//thiershi//sagsu

su- (well申し分なく, good良い) swastikaまんじ[].*マン[]字。功徳円満の意。十字形のサキ(先端)が直角に曲がるサマ。モノゴトが自由自在にススム[]姿をシメス語音。Su音の日本語でいえば、「スースー・スクスク・スッカリ・スッキリ、スグニ・スク[鋤・空・好]、ソダツ、スス[煤]がたまり、家屋㋨防腐作用がススム[進]」姿。あるいは、[]+ワ[]+スヂ[]+カ[]」のような語音構造か。漢語では、マンmiuanwanと読む。

su- (pig) swine, hog, socket受け口, sow植えつける.*ブタの口にエサをスエル・ソエル姿。地面に植物のタネをスエ、土をソエル・マキツケル姿。スレあうことで、ツナガル(ヒロガル、フエル)意を示す。⇔ソンtsuenzun(酒を盛る容器)
s(u)e- (the pronoun of the third person三人称代名詞) self自身, gossipうわさ話,
seclude引きはなす, secret秘密, secure安全な,selectえらぶ,separate分けておく, sureたしかな, soberしらふの, solo独唱, custom習慣,idiom慣用句, ethic倫理.self, gossipなどは、個体AとBがスレあう関係。seclude, secret, select, separateなどは、相互に仕切られた(セキトメられた)セキ[]にありながら、A・B・Cが✕とのスレ[]あいをセリ[]あう姿。⇔サク[放・離]・サフ[禁・障](セキとめる)・セク〔塞・堰〕

swo- (pronominal代名詞の stem語幹) so¹そのように, suchそのような.*日本語ソレ・ソノのソ[]とおなじ感覚の語音。また、漢語ショsiagswoに通じると考えられる語音。もともと、「[]スエ[]サシ[]シメス[]姿か。

syu- (to bindしばる, sew縫いつける) sew, seam縫い目, suture縫合術. *イト[]やヒモでヌウ・シバル・ツナグ・マトメル姿。根源的には、日本語ス[洲・砂・巣・酢・素・為]・スス・ススム・ススル・スル[擦・為]などのス音や、シカ[鹿・然]・シク[敷・布・如]・シゲル[重・繁・茂]・シゴト[仕事]などのシsiに通じる可能性がある語音。また、漢語siegsi(絹のより糸)などにも、通じそうな語音。

まとめ
 今回は、はじめからs-音以外の子音をふくまないs-
にしぼって採集し、s-音の基本義をさぐる方針で、議論を 
すめすすめててきました。その結果として、むだなテマ・ヒ
マをはぶき、効率のよい作業ができたと思います。
 漢語では、s-音語が比較的少数派であることとくらべ、
日本語や英語では、ともに多数のs-音語が並立しており、
相互に対応関係を示す音形や基本義が見られることから、
「人類の言語」の中での日漢英3言語の位置関係も見えてき
ます。s-音語にかんするかぎり、日本語は漢語よりも英語
に近い関係にあると考えられます。
 蛇足になりますが、各項でとりあげた「s-音・日漢英3
語の対応関係」について、まとめて例示し、確認しておきた
いと思います。
sa- (to satisfy)satisfy ⇔サチ[]
se- (to sew)sew, season, send, semen. ⇔シム[浸・滲・染]・セム[責・攻・迫]・ソム[染・初]
sewe¹ (to give birth)son. ⇔サネ[實・核]//ソンsuensun.//ソクsiekxi(息子).
sewe² (to take liquid)soup, sup, sop, sip, suck, soak. ⇔サワル[]・シフ[]
シブ[]・シブル・シボル[絞]・シミル[滲・染]・シャブル・スフ[]・スブ[]・ススル[]・ヒタス[浸・漬]//ジフsiepse//ジフdhiep十・拾shi//  シュtsiogshow//ジュdhiogshou.
so- (this, that)the, she. ⇔ソ[其・彼]。//sieg思・斯si//thiershi//sagsu.
su- (well, good)swastika. ⇔ス[][]スヂ[][]()
su- (pig)swine, socket, sow. ⇔(エサを)スエル[]・ソエル〔添〕。//ソン
tsuenzun(容器).
s(u)e- (三人称代名詞)self, gossip, seclude, secret, secure, select, separate, sure, sober, solo, custom. ⇔・サク[裂・割・咲] ・セキ[堰・関]・セク[堰・急・咳]・セル[]・シキタリ(仕来たり・為来たり)・タシカナ[]・ナラハシ(習慣)
swo- (代名詞語幹)so¹, such. ⇔(ソレ・ソノの)ソ[]//ショsiagswo.
syu- (to bind)sew, seam, suture。⇔シカ[鹿・然]・シク[敷・布・如]・シゲル[重・繁・茂]・シゴト[仕事]・シバル[]・ス[洲・砂・巣・酢・素・為]・スス[]・ススム[]・ススル[]・スル[擦・為]//siegsi(絹のより糸。縫い糸).

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