2010年9月14日火曜日

カモちゃん と アオサギくん

ウオーキングコース

いまどきのイタチ川べりに、イタチは住んでいないようです。しかし、戦後でもタヌキが住んでいたことは事実です。まだ遊歩道が整備されていなかったころ。町内のKさんのお宅のうらが、そのままイタチ川の堤防につながっていた時代の話。夏の日、あたりがくらくなってから、親子づれのタヌキが3匹、Kさん宅の縁の下から顔を出したというので、数日間おおさわぎしたことがあります。

 それから半世紀。イタチもタヌキも、すっかり伝説の世界にとじこめられてしまいました。ネズミやモグラくらいは、いまでもいるのでしょうが、鉄板とコンクリートで護岸工事されたせいか、じっさいに見た記憶がありません。ただいちど、この夏のはじめ、1匹のヘビの死骸が歩道に転がり、太陽にさらされているのを見たことがあります。

 わたしのいつもの散歩道は、雪見橋から上流へ泉橋・久右衛門橋・清辰橋あたりまで。下流では、月見橋・花見橋・今木橋あたりまでです。

こんなせまい範囲ですから、そこで見かける野生動物の種類は、ごくわずかです。もっと上流もしくは下流までゆけば、もうすこしちがった種類の動物が見つかるかもしれません。



カモ一族 

 イタチ川を散歩するようになって、はじめて「ご対面」できたイキモノたちがいます。先日からケータイのカメラで追いかけている「カモちゃん一族」や「ひとりぼっちのアオサギくん」たちです。

 渡り鳥のカモがイタチ川にも飛来することは、まえから見たり聞いたりしていました。ふつうカモは冬に渡来し、春になるとまた北国へ帰ってゆくのですが、このカモちゃん一族はちょっと変わっています。7月になっても、9月になっても、イタチ川に住みついたままです。  

 五番町公民館まえの橋の上から、カモたちにパンをちぎって投げていた男の人が解説してくれました。
「このカモが母親で、すぐ横にいる3羽がその子ども。あとの3羽は家族ではない。カモなかまとして、いっしょに行動しているだけ。」

 なるほど、パンくずを取りあっている姿をみているうちに、カモ社会にも「親と子」「親分と子分」みたいな関係調整ルールがはたらいていることに気づきました。あたりまえといえば、あたりまえ。あらためて感心するほどのことではありませんが。


アオサギくん   

いつも群をなして行動するカモたちとは対照的に、親愛なるアオサギくんは、いつ見てもひとりぼっちです。

 まえに見たときは、川の流れにはいりこんで、いつまでもじっとたたずんでいました。いっぺんだけ、魚をつかまえる瞬間を見たことがあります。ことしは、水ぎわ(護岸コンクリート)にたたずむ姿ばかりです。

いまイタチ川遊歩道で見かけるカモは、1グループだけのようです。アオサギも、このアオサギくん1羽だけだと思います。

カモちゃんたちは、人間が投げたパンくずを取りあうくらいですから、だいぶ人間になれています。ひとりぼっちのアオサギくんは、以前はちょっとヒトの気配を感じると、すぐさま飛び去ってしまったものです。しかし、ちかごろはこちらが数回シャッターを切るあいだ、ポーズをとりながら待っていてくれるみたいな感じです。それだけ、人間の視線になれてきたのでしょう。












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